こわいぜ!ネジレジアの凶悪戦隊
傍らに落ちているメガスナイパーを、メガイエローは拾い上げた。金属と、合成樹脂でできたグリップの感触を確かめるように、指でそれを握る。イオンパルスエネルギーを攻撃力に変える銃は、確かな
重みを持っている。
「さあ、はじめましょうか。」
努めて丁寧に、彼女は言った。銃を目線の先に持ってくる。その先には、彼女の標的――本物のメガイエローが、横たわっていた。
「あぁっ……」
背後から投げかけられる言葉に、千里は意識を取り戻したらしい。ゆっくりと顔をあげている。汗で髪の毛が顔に張り付き、その何本かが口の中へ入っている。唾液が、下くちびるから顎にかけて、乾いてこびり付いている。その、いやな感覚を拭おうと、反射的な動きで、メガイエローは顔へと手をやった。
「あぁ…ん…? コレハ…」
肩が凝っていた。それ以上に、右腕をあげようとすると、左がそれに吊られ、離そうとしても自由にならない。やがて、けだるそうな目線を向けた千里の瞳孔が肥大する。
「ぁぁ……ぇ…」
しばし理解できないという風に絶句する千里、右と左腕を繋いでいる大きな手錠、それ以上に、彼女にとって奇異にうつったのは、体を包む黄色いスーツだ。
「メガスーツ……」
千里は手錠のされた腕を持ち上げ、両手で頬に触れた。「マ、マスクが!?」
「アハハハハっ、ショックのあまり、なにもかも忘れてしまったみたいね」
はっとして、メガイエローは振り返る。そこにいるのは、メガイエローで、メガスナイパーを構えている。
「ネ、ネジイエロー…!?」
「本当に、忘れてしまったの? おバカさん? あなたがここに来てから、もう一日が過ぎたわ…アハハハハハッ、でも、忘れたくなるのもわかるわ」
偽のメガイエロー――ネジイエローは、本物のメガイエローを中心にゆっくりと歩を進めている。
「さあ、次は何をして遊びましょうか?」
「遊び?? ふざけるのも…ウッ!?」
千里は眉をいきり立たせ、腰を起そうとする――のだが、糸が切れたように地面に戻り、足はそこに投げ出されてしまう。
「なかなか手こずったけど、その手錠もついに、あなたから立ち上がる力すら奪ったようね」
困惑して腕をつき、荒い息をするメガイエローを見ながら、ネジイエローはなおも歩き続けた。首をまわす千里の速度に合わせるような動きだった。
「これでようやく……」
偽者はある一点で立ち止まると、メガイエローの目の前に来た。上目づかいに真っ赤に染まった瞳で、抗議をするような目つきの千里。敵は、舐めまわすようにその体を見やる。そして、覆いかぶさって、腰に手を伸ばすと、手にしたメガスナイパーを、そのホルスターへ差し込んだ。
「これで、完全武装ね」
「何をたくらんでいるの?」
噛みつくことのできるほど、距離は狭まっていた。だが、メガイエローはネジイエローに手を出せない。いや、出せなかった。
「企む? フフフフフ、あなたをとらえ、力を奪ってしまえば、企むも何もないわ。私のかわいいお人形さん。さあ、これも持ちなさい」
といって、偽メガイエローはその球体を差し出した。ところどころに傷のついたイエローのマスクを、千里はその両手に受け入れた。胸の上におかれたマスクを千里は抱きかかえている。
そうする以外に手錠をはめられたでマスクを抑える方法はない。頬が淡いピンクに染まり、目は抵抗しているが、全身を包むけだるさ、熱っぽさが、痙攣を繰り返す全身の筋肉に
抵抗を許さない。
「さあ、いきましょう」
偽イエローは、メガイエローをいわゆる体育座り状態にする。その状態で背後から抱え込むと、独房の外にいるクネクネに目くばせをして、その扉を開けさせる。そして、廊下の向いの部屋に入った。
そこにはベッドがあり、真白なシーツの上には――ネジピンクがしばりつけられ、ギャグを噛まされ、破壊されたマスクの間から、ううーとよだれを流しながら喚いていた。
「なんなの……」
「あわれなネジピンク、馬鹿なくせに、私の作戦を邪魔しようとするから、協力してもらうことにしたわ。さあ、クネクネ、さっさと準備なさい……」
偽イエローは弾んだ声で言う。歩哨のクネクネは部屋の中に入ると、ネジピンクの袂に立ち、その腰のアーマー――実際には乗せられただけだった――を外す。そこには薔薇の花のようなグロテスクなネジピンクの肉体があり、その中央には、いきりたつ一本の長く太い根が生えていた。
「ま、まさか…」
「よりにもよってこんな醜い生き物に、あなたの処女が奪われるのは、ライバルとして忍びないけど、だけど、これも運命というものね」
絶句して、千里の顔が蒼白になっていく様を、偽イエローは楽しんでいる。クネクネはネジピンクのそれを扱きはじめた。くちゅくちゅという音がした。それは正確には男根ではない。ネジピンクの身体に薔薇の遺伝子を編みこみ、強靭な欲望を人工的に作り出したものだった。ネジピンクは、なおも低い声で喘ぎ始めるが、ネジイエローは意に反さない。この場を彩るムードのある音楽、ぐらいにしか捉えていないのだろう。
「さあ、どうなるかしらね、フル装備のメガイエローが、そのスーツと、自分の身体の重さで、ネジピンクを、食べちゃうのよ……アハハハハハッ」
「イヤアァアアアアアアアア!」
発作的に叫び、その腕の中から逃れようと、もがく千里。だが、その力にはいつもの正確さはなく、赤子が駄々をこねる動きそのもので、その薄暗い室内で、わずかばかりの照明を受けて輝くメガスーツが、むなしく蠢くばかりだった。
「あんまり、てこずらさないで…」
偽イエローは、メガイエローの尻から腕を入れると、スカートの奥底へ腕をやった。ぐいぐいとベルトの奥まで潜っていく腕がそのスカートと足を包むスーツの境にまでやってくる。ぎゅっと掴むと、嫌な音が部屋に響いた。
「イヤァァァ…」
パニックに煽られて、首を左右にふる千里。メガレンジャーの皮はゆっくりゆっくりと剥がれて行く。やがて汗にじっとりと濡れた腿と、湿って重くなったスーツの裏地が姿を現す。
そして、その足の付け根には、その鮮やかで派手な色のスーツとは、恐ろしく対照的な白い下着があった。それは、汗を吸っていたが、それでも、コピー用紙や、蚕の繭のように鮮やかな光沢をもった白だった。
「さすが、正義のヒロインね。下着の色も正義だわっ」
偽イエローは千里の肩越しに、そのスカートの中を覗き込む。顎を引いて、顔を引きつらせ、アヒルのような口がぱくぱくと閉じて開くのを、ネジイエローは笑っている。
「さあて……メガイエロー。あなたの天国への最初のダイブを愉しませてもらうわ」
そういって、偽イエローは本物の身体を徐々に、ネジピンクへと近づけ始めた。前にまとめていたあしを開かせて、M字型にした。スーツがゴムのようにブーツのあたりで伸びている。
「いやっ…………あぁ…」
なすすべもない千里は、その股間の付け根が、いきり立つネジピンクの先端に触れて、天を仰いだ。
ネジピンクの足は二本とも密着して拘束されている。メガイエローはその上に覆いかぶさる形となり、その宙空でネジイエローに支えられて、M字開脚している。
「アハハハハハッ、ネジピンク、よかったわねぇ。単細胞のあんたもちょっとは使いようがあったわ!
ねぇ、メガイエロー、いえ、城ヶ崎千里、わかる? あなたね…」
言いかけて、ネジイエローは口を噤んだ。はっとした千里は、敵の顔をみた。その声は何かをたくらむときのものだったからだ。そして、千里は顔色を失った。目の前にいるのは、メガイエローのマスクだった。
「この姿であなたとお話するのも、これで二度目…」
偽メガイエローは語りかける。
「一度目は、私とあなたがはじめて出会った日、そして、あなたがはじめて私に負けた日――」
ネジレンジャーがはじめて、メガレンジャーの前に姿を現したとき、彼らはみなメガレンジャーの格好をしていた。それを、ネジイエローはこの場で再現していた。
「残念だけど、最期にみる偽物にも、あなたは負けるのよ! アハハハハッ、愉快ねぇ。メガイエロー、あなた、それでも正義のヒロインなのかしら? だいたい、偽物が現れたら、苦戦しながらも、勝てるんだけどねぇ。あなたたち正義は!」
その首の動きはまるで爬虫類だった。ぐいと、偽メガイエローは千里に顔を近づけると、そのマスクで、顔を睨みつけた。言葉さえ失われた彼女と、偽物の視線が淫猥に絡み合った刹那、本物のメガイエ
ローを中空に支えていた腕が離された。
「あ…………」
それは全くの一瞬だった。宙を浮いたメガイエローに、重力が作用し始めた。彼女を支えていた腕は、全く離されたわけではなく、彼女の身体が垂直に落下するようにレールの役目を果たした。千里の瞳
の中には、自分の姿かたちを同一にする姿が映り釘づけになっている。それは、やがて彼女よりも高い位置へと動いて行った。実際には、城ヶ崎千里の身体が地面へと堕ちていっていたのだった。
「あぁあああああぁああああああっ!!!!」
メガイエローは堕ちて行った。その頭の中はしばし暗闇に包まれ、やがて目覚めたときには、彼女はのけぞってあらん限りの声に、喉が悲鳴をあげた。頭の中で、たくさんの警告灯が瞬き、何の準備もなされていない、その純粋無垢なヴァギナに、一直線に切り立ったネジピンクの逸物が差し込まれたのだ。純血を汚す血液よりも先に、出血と肉と肉の引きはがされる猛烈な痛みが、脳髄へと殺到した。イエローの股間の花びらは、無残に広げられ、収斂しようとビクビクと蠢いたが、それは何の意味ももたなかった。
「あああああああああああああ!!」
からんからんとマスクは音をたてて転がっていく。千里の腕が、それを離したのだ。
「ああああああぁっ……あああああああっ!」
人間の言葉が一挙に脳から消去されてしまったような動物的な鳴き声を洩らす千里は、全身を黄色いメガスーツに包まれている。たちまちにそのスーツはパンパンになり、あちこちに亀裂のような細かい皺を作っている。そこから逃れようとする千里の動きと、体は全く逆の動きをとった。本能は、それを拒否するのではなく、受け入れることで、なんとか、体の平安を取り戻そうとしているかのようだった。
「ああああぁっ! ああああぁっ!」
その姿勢はまるで、ガマガエルを思い起こさせた。ネジピンクにまたがり、鳴き声をあげる一匹の爬虫類、ヌメヌメ輝くスーツは、一層その趣を強くしていた。
「フフフフッ」偽メガイエローは満足そうに頷いた。本物のメガイエローは、体を上下に振っていた。ネジピンクに移植した逸物は、やがて、彼女の身体と一体と化してしまう。それはペニスではない。快楽を与えるために存在している棒、メガイエローから理性を奪い、人間性を破壊する邪悪な兵器でしかないのだ。
「なかなかねぇ…」
その、ヒップに血液が飛び散っているのをみて、偽メガイエローはうなづいた。
「だけど、まだ、序の口よ…」
偽メガイエローは、慣れた手つきで、本物の胸へと手をやると、荒々しくもみしだき、身体を包んでいく。そして、密着させ、腰をより激しく振ろうとする。そして……千里が気づいて、うつろで血走った目が、その偽物の股間にネジピンクと同じ逸物がそそり立っているのを見出した。
「驚いたかしら、私は、あくまで、あなたを倒すためにいるのよ」
甘ったるく偽メガイエローは問いかける。「これはその武器っていうわけ」
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
言い終わらないうちに、偽メガイエローはその武器を突き立てた。真白に発光したそれは、血で汚れたヒップを的確に捉えた。その照準の先、ヒップの丘の間には、小さな穴があいていて、中央に向かって緩やかな砂地獄のような傾斜を作っていた。その底には、わずかばかりの穴があり、逸物は一瞬でそこに殺到して、その胎内に膨張した。
「わかるわよねぇ、神聖なスーツで侵されちゃってるのよ、メガイエロー。あなたのデジタルパワー、いただくわ!」
「ひい!」
破局と恐慌が一度きに訪れた千里の頭の中は、真っ赤に染まり、脳をつなぐシナプスが切断されるプチプチという音が響いている。鋭い高周波の耳鳴りが、その鼓膜を襲っていた。千里は顔を真っ赤にして、逃れようとするが、既に身体はがっちりと絡めとられていた。
「ネ、ネジイエロー! き、きさまぁああああ!」
声の正体はネジピンクだった。自らも喘いだ偽メガイエローがそれを見ると、ギャグをかみ砕き、口のまわりを血だらけにしたネジピンクが、まさしく怪物の眼で、彼女を見ていた。
「あーら、ちょっとは根性見せたわね、ネジピンク。それとも、そんなに、キモチよかったのかしら……」
「う、うるさい。う、うわあああああああああああ、か、体が焼ける!!!」
ネジピンクの拘束具がギチギチと音をたてる。だが、これを壊すことはできない。ギャグをを破壊し、ネジピンクを血だらけにすることも、ネジイエローには織り込み済みであり、そのために、顎の力で破壊できるギャグを咬ませていたのだ。出血は、興奮したネジピンクをいっそう狩りたて、快楽地獄へと追い込んでいく。ドクドクと煽動を続ける血管、息づきながらビクンビクンと震えるペニスは、仇敵にどす黒い快楽を吐き出し続けた。
「おこちゃまには、チョット刺激が強すぎたようね!」
その激しい呼吸は、毒を含んでおり、それが人間の脳を緩やかに溶かし、装着者と密接に関係する戦闘服は徐々に熔かされ、その機能を失っていった。
「あああああああああぁっ!」
偽メガイエローは一番最上位に覆いかぶさると、二体を一度に相手に腰を振り始めた。その腰が、壊れたメトロノームのように揺さぶりをかけ、虫のようにネジピンクの上に覆いかぶさる千里の姿を起き上がらせ、背筋が伸ばされる。
「ウワアアアアアアアアアッ!」
不敵な笑みを浮かべながら、偽メガイエローは、その二体がもつれあう姿を、愉快そうに見つめた。
「アハハハハハハっ、弱いものは弱いもの同士、そうやって、助けあうしかないようね!」
ネジイエローはその肛門の感触を、右に左へ、奥へゆっくりと揺さぶりをかけた。ほとんど本人の意思とは関係なく修練を繰り返す肛門括約筋は、直腸の奥へ入りこもうとする欲望の塊を、引きちぎらんばかりの力をもって絞りつけた。音をたてるように愛液にも似た粘液が、ネジイエローを包み込んでいく。ピカッピカッと、エネルギーの鈍い光のベールが3体を包んで消える。
「ああっぁん!? はああぁっ、す、すーあぁはっ!!」
その光がやむと同時に、狂ったような猛り声をあげる千里の姿は、まるで動物だった。
「アハハハッ、なかなかの締め付けよ!!! ああ愉しいわ!」
「す、すごいおぉっ!?」
ビクビクビク! 腰がどくんと衝撃を落とされる。ジュッ…そんな音でもしそうな腰の骨盤の痙攣は全体へ及んだ。はち切れるほどの締め付け、それはまるでシャチが獲物を飲み込もうとする様子を想像させた。ネジイエローは思わず、腰を突き出し、いっそう力を込めた。
「ほら、もっと、尽して御覧!」
それが頂点だった。そう思わせるかのように、締め付けが弛んだ。ねっとりとした液が肛門の中に満ち、激しい雌の匂いが、メガイエローの全身から迸った。先ほどまで感じられた骨がぎちぎちと迫る感覚が一気に緩み、側面全体を包み込む肉は荒い呼吸のように弛緩を繰り返す。それはまるで、ネジイエローのエクスタシーを煽ろうとしているかのようだった。
「アハハハハハアハハッ!」
「ふあぁあっ!?」
ネジイエローは笑いが止まらなかった。そして肛門から逸物を抜く。まるで、トマトケチャップの容器を押し出したように、体液が迸る。それは血管と体液が混ざり合い、明太子のような色合いになっていた。退役を受けた黄色い己の身体を見ると、ネジイエローはようやくその日、初めてのアドレナリンの放出を感じた。
「あああぁ! …ははああぁ!! ううんっ!」
千里は腰を動かすのをやめなかった。それにつられて、振り回されるネジピンク。メガイエローは背骨が折れるほど背中を曲げると、その膣の中へ一ミリでも奥へ、そのペニスをおさめようと、腰をずんずんと押し込むような動きをとった。
「耐えられる道理がないわよね…」
その動きに逆らうようにビクンビクンビクン!とネジピンクは痙攣を繰り返す。その動きに打たれて、唸り声をあげる様に、凛としたスーパーヒロインの面影は既にない。
涎や涙をこぼし続けていた。湿った髪はいたるところで逆立ち、照明を受けて紫色の濃い光を揺らしていた。スーツに包まれた首は、そこに心臓があるようにどくんどくん揺れていた。
「あへっ…はぁっ!? んんんっ!! あああぁっん!」
スーツの肩口にあしらわれた白い部分は、身体から染み出した汗で灰色に変わっていた。背中は一面濡れ雑巾のように滴を湛えていた。スカートはめくりあがり、ベルトのあたりに布きれのようになっていた。
「あああっ!? ひっふううぅっ! はぁはあ…と、とまらないぃぃぃ!」
「うふふふふふふ……」ネジイエローは、顎に手をあてて、その2体を吟味するように眺めた。「まるで、犬ね」
今や、彼女はネジピンクの股間の上に乗ったメガイエローは、だらりと手を下へ垂らし、腰だけは動くが、その動きにもはや意志は感じられなかった。本能が快楽を求めている。その動きに合わせて、ネジピンクは体を揺らしていた。ペニスは殆ど連続して精液を放出していた。それは、千里の愛液に絡めとられ、身体の奥へと吸収されていく。
「あはぁっ……ス、スーツ着てるのに…あぁ」
今やその膣内は、赤黒く腫れあがり、びくんびくんとまるで穴と棒がはじめから一つのものであったかのように扇動を続けた。それは、最早生殖の為の器ではなく、無尽蔵な快楽を生み出す泉と化していた。
「だけど、あなたを犬にするつもりはないのよ…」
ネジピンクの猛毒と自らの本能によって、メガイエローはやがて理性を失いよがり果てる筈だった。ネジイエローには、犬のように舌をたらし、男を求めるスーパー痴女の姿が手に取るように解った。
「ああううっん…はぁ…変身したまま…いっちゃ…た……あぁ、身体がぁ…」
しかし、そうさせるつもりは、ネジイエローにはなかった。
「ひい…いいっ!」
それでも、ネジピンクのペニスが収縮することはない。むしろ、その絶頂に達した快楽を、より高めようとするかのように、ずんずんと音を立てて、千里の身体の内部を突き進む。膣を制圧し、それはやがて異なる感触へと達した。
「あふっ…」
火照って脱力した身体が、とろんとした目を大きく開かせた。頭の中のパニックが先ほどよりは多少衰え、千里はそのペニスが、子宮口を突く感触が、明確に解ったのだ。
「はぁうっ…そんなところ…」
そんなところに射精されたら妊娠してしまう。混濁する中で、彼女がぽろぽろと涙を流し、高揚してピンク色に染まった頬を雫が伝う。背中を丸め、手をつく。そのとき彼女は、己の生殖器官が、その拒否する感情とは全く逆の、本能、という動きを得て、収斂するのを感じた。亀頭の先端と子宮口が激しく交わりはじめた。
「あああぁっ!?」
快楽を感じてしまう身体が、びくびくと震えた。爪を立てた。その爪が剥がれるのも構わず、目の前を掻き毟った。それは、ネジピンクの身体だった。
そして……
そして、顔をあげると、千里が血だらけのネジピンクの顔を舐めているのが見えた。そして、やがて、その唇が出会うと、唇は重なり合い始めた。人と獣が、互いに弱い立場を分かち合っていた。
「あぁっあぁっあぁっあぁっあぁっ!!!」
やがて、千里は意識を失い倒れてしまう。そう、しょせん、人間なんて不完全なものを使っている以上、そう長く体を保つことはできない。偽メガイエローはネジイエローへ姿を戻しながら、そんな不完全な人間と同じ場所に堕ちた仲間ですらない物を、蔑むような視線で見た。 これで、生意気なことを言うだけが能のこの単細胞も、誰が賢く誰が愚かであるのか、少しは悟るだろう。ネジイエローはうなづくと、メガイエローを抱き上げた。そろそろ、遊びも終わりにして、この黄色い固まりをドクターヒネラーへ献上すべく、きれいに洗わなくてはなかった。
その腕に抱かれた少女は、雌の強烈な臭いを放っていた。だが、その股間は、無残に暴かれ、きつい酸味を放っていた。ぽたぽた流れ出る白濁とした液体が、こびりついていた。
そして、そのすぐ上辺の、光沢のスーツに包まれた下腹部は醜く肥大化してそこに、存在を誇示していた。