罠に堕ちたピンクファイブ後編

「きゃあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

取り囲む全てのメカクローンから、集中砲火を浴びて、全身から、火花が爆ぜるピンクファイブ!!

「あ、あぁ!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

凄まじい砲火の勢いで、ゆっくりと回転しつつ翻弄されるがままによろめく!

バイオスーツが万全の状態ならばダメージは受けないが、今は、全身ズタボロである。

「きゃあ!あん!あぁん!きゃあぁぁぁぁぁ!!」

内部メカが徐々に破壊されて爆発し砕け散る!その時に行き場を無くしたエネルギーがスパークし、ピンクファイブを苛む!

「よし、もういい!」

メイスンが止める。

「行け!ファラキャット!!」

ピンクファイブは、なんとか立っていたが、ファラがファラキャットをけしかける!

「シャァァァァァァ!!」

ファラキャットが、満身創痍のピンクファイブに襲いかかる!

「死ねぇ!」

ファラキャットは、反バイオ粒子エネルギーで黄金に輝く爪でピンクファイブの左胸を引っ掻いた!

「きゃあぁぁ!!」

バイオ粒子エネルギーと反バイオ粒子エネルギーがぶつかり合い、ピンクファイブの左胸が爆発する!

ファラキャットは、更に攻撃を加える!

「あん!あぁ!くぅ!あぁん!あぐぅっ!くぅ!くぅあぁ!あああああぁぁぁぁぁ!!」

ピンクファイブの全身を、反バイオ粒子の爪が斬り刻む!
斬り裂かれる度にピンクファイブの悲鳴とともにバイオスーツが爆発し砕け散っていった。

「喰らえぇぇ!!」

ファラキャットは、ピンクファイブの背中に回ると両肩を掴み、爪を食い込ませる!

「ああうぅぅぅ!・・・くぅあぁぁぁぁぁぁ!!」

刺さった爪からも、反バイオ粒子エネルギーが流し込まれ、ピンクファイブの全身で小爆発が断続的に起こり、ピンクファイブをさらに苛む!

「があぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

「ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ファラキャットが、ピンクファイブの右肩に噛み付いた!!
ピンクファイブの右肩が爆発し、反バイオ粒子エネルギーが大量に流し込まれてバイオスーツが激しく爆発する!

「ぐぅうぅぅぅああぁぁぁぁぁ!!!!!」

獰猛な獣の如くピンクファイブの右肩のスーツを喰い千切るファラキャット!!

「あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

あまりの激痛に絶叫するピンクファイブ!
右肩からは、火花が噴水の如く勢いよく噴き出し、ゆっくりと崩れ落ちるピンクファイブ!
しかし、ファラキャットは、くわえていたバイオスーツの切れ端を吐き捨てると、再びピンクファイブを反バイオ粒子を纏った爪で引っ掻き始めた!

「あ、あぁ!あぁん!きゃあ!あん!あぁん!きゃあぁぁ!!」

ファラキャットの爪が閃く度に、ピンクファイブが斬り刻まれバイオスーツが爆ぜる!
もはや、ピンクの生地の大半が破れ、内部メカが露出していた。
スーツから露出した機械部分も何度も攻撃され、爆発と共に回路部品が吹き飛び、ケーブル等がスーツの外に飛び出し断線した切断面からは、火花が噴出しているか、断続的に爆発していた。

「シャァァァァァァ!!」

ファラキャットが高く飛び上がり、ピンクファイブ目掛けて飛び掛かり、止めとばかりに、その鋭い爪をX字に振るう!!

「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ピンクファイブは、バイオスーツをX字に斬り裂かれた!
胸を中心に大爆発を起こすピンクファイブ!!
ピンクファイブの全身が断続的に爆発し、ピンクファイブは、ゆっくりと倒れた・・・。

「あ、あぁ・・・あ・・・く・・・うぅ・・・」

斬り裂かれた胸を押さえながら、もがき苦しむピンクファイブ!
胸の白い生地は、完全に吹き飛び内部のメカが火花を爆ぜさせており、ケーブルやコードも千切れて、スーツの外にはみ出していた。

「メイスン!ファラ!モンスター!もうよい、バイオマンのデータは、十分採取できた。反バイオ粒子兵器のテストも兼ねて、ピンクファイブに止めを刺せ!!」

もがき苦しむピンクファイブに、ビッグスリーが、ゆっくりと歩み寄る。
近づく死の予感にピンクファイブは、ズタボロの身体を無理矢理に立ち上げる。

「そんな体で、まだ、戦おうとは見上げた闘志だ。」

「だが、もはや戦う力なぞ残っていまい。」

「今までの恨み、思い知れぇ!」

「うぅ!・・・くぅ!・・・わ、私は・・・ま、まだ・・・」

ファラが、ファラビームストームを放つ!

「あぁぁぁぁぁぁ!!」

ピンクファイブの胸に直撃し、大爆発を起こす!
さらに、倒れる暇すら与えずにモンスターが、ビッグハンドでピンクファイブを掴み上げ、反バイオ粒子を叩き込む!

「くぅ!うぅあぁぁぁぁぁぁ!!」

バイオスーツの全身至る所がズタボロに傷付き、あちこちの破れ目から内部メカが露出した状態で天敵である反バイオ粒子が高出力で大量に流し込まれては、バイオスーツの防御能力も全く意味が無かった。
再び、全身が爆発するピンクファイブ!

「モンスター、こちらへ投げろ!」

「よし、きた!」

「あああぁぁぁぁぁ!」

モンスターが、ピンクファイブをメイスンが示した場所へ放り投げる。
全身を爆発させながら宙を舞うピンクファイブ!
地面に叩きつけられ、転がっていく間もバイオスーツは、断続的に爆発し続けた。

「あ、あぐぅっ!・・・あ、あぁ!」

ボロボロの身で、なおも立ち上がるピンクファイブに右腕をバルカン砲に変えたメイスンが立ち塞がる!

「止めだ!ピンクファイブ!!」

メイスンのメイスンバルカンが火を噴いた!
ドクターマンから渡されたユニットの御蔭でメイスンバルカンから放たれたのは、反バイオ粒子エネルギーの光弾である。

「あ、あぁ!あぁん!くぅ!あん!あぁん!きゃあ!くぁああ!」

ズタボロのピンクファイブに反バイオ粒子の光弾が殺到し、バイオスーツを完膚無きまでに破壊していく!

「あ、あぁ・・・きゃあああああああああああ!!」

マスクに納められた超電子頭脳にも、反バイオ粒子エネルギーが達し、ピンクファイブのマスクの前頭部が大爆発を起こした!!
マスクの前頭部からもコードがはみ出し黒煙を上げる!

「あぁああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

全身に叩き付けられる光弾の威力に倒れる事すら許されずに踊るかの様に翻弄されまくるピンクファイブ!

「メイスン!そろそろ最後の一撃といこうぜ!」

「よし、いいだろう。ファラ!」

「これで最期だ!ピンクファイブ!!」

「「「ビッグスリー!!!!!」」」

ビッグスリーが、再び超破壊光線を放った!

「きゃああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

爆音と共に、ピンクファイブの断末魔の悲鳴が響き渡る・・・。

爆煙が晴れると、そこには、マスクの四分の一が欠け落ち、破壊され尽くされボロ雑巾の様になった半裸の桂木ひかるが惨めに転がっていた・・・

ビッグスリーは、ズタボロのピンクファイブを、そのまま十字架磔けにし、大量の爆弾を根元に埋めてバイオマンを待ち伏せた。
哀れな仲間の姿に怒り、怒りに我を忘れた四人は、まんまと罠にかかり爆死!!!!!

ここに新帝国ギアの邪魔者は、一掃されてしまった・・・
ドクターマンの覇道を阻む者は、もう誰もいない・・・・・・