愛憎!悪魔に選ばれたヒロイン


 シボレナにデータカード化されてしまったメガレンジャーを眺めているのは邪電王国ネジレジアの女幹部、シボレナ。一体のネジレ獣にメガブラックのデータを写し終えると邪悪な笑みを浮かべる。
(自分では賢いと思っているメガイエロー。お前は憎い…憎いからこそ壊し甲斐のある表情、悲鳴……私がお前に身も心だけではなく、魂にまで敗北という文字を刻んであげるわ!でも簡単に壊れてはつまらないわ……私を心から楽しませて頂戴!)
シボレナはデータカード化されたメガイエローと一体のネジレ獣を自ら創りだした幻想空間にセットするとその傍らに置いてある赤ワインを口に含み、飲み干した。


(―――んっ…確か私たちはシボレナ達にデータカード化されたはずじゃ……)
 千里が目を覚ました場所は紫色に光り輝く以前シボレナと一戦交えた幻想空間のような所だった。千里は身体を起こし、自分を見るとメガスーツは着用しているがマスクだけは脱がされた状態だった。辺りにある岩に手を着いて立ち上がるが、思った以上に体は重く頭も靄がかかったようなスッキリしない状態だった。
「ここは私の創りだした幻想空間へようこそ、メガイエロー」
「シボレナッッ!」
幻想空間の中に宿敵のシボレナの声が響き渡る。
「フフッ、私の悪魔科学で創り上げたこの装置にデータカード化した貴方をセットしてここへ具現化させたのよ!」
「データカード化した私を具現化……」
カード化したメガレンジャーを再び具現化させるシボレナの行動に少なからず千里は恐怖を覚える。
「折角こうして具現化してあげたのだから遊び相手を用意してあげるわ」
シボレナがあるカードをセットすると千里の目の前に足元からメガスーツの白いブーツが徐々に現れ、黒いメガスーツが具現化されていく。
「メガブラック!」
それは千里もよく知っている人物、メガレンジャーのリーダー・遠藤耕一郎が変身したメガブラックの姿だった。データカード化されてしまったメガレンジャーだったが、千里はこうしてメガブラックに会えると一瞬心の底から安堵が湧き上がる。千里はゆっくりとブラックの方に歩いていく。ブラックの前に来ると白いグローブを握り、千里は安堵の表情を見せる。だがブラックの体は固まったように動かなかった。
「…どうしたの?」
千里はブラックの顔を覗きこむがマスクに遮られ、耕一郎の表情は一切分からなかった。再び仲間と会えた喜びに笑顔を見せていた千里も無反応なブラックの仕草に訝しがる。そして次の瞬間、千里にも信じられないことが起こる。
「ぐははっっ!」
いきなり腹部に減り込む拳に千里の体は区の字に曲がり、膝から崩れ落ちる。千里のお腹にパンチを入れたのは紛れもないメガブラックだった。
「そうそう、言い忘れていたわ。貴方の前にいるメガブラックのデータは書き換えてあるわ。メガイエローは宿敵、忌むべき――倒すべき存在と……さあ私の傀儡人形、メガイエローを破壊してやるのよ!」
「わ、私が憎むべき…存在……いややっっ…ぐはぁぁっ!」
ブラックは千里の髪を掴み、無理矢理に立たせて無防備な腹部に拳を突き入れると華奢な体は折れ曲がり、胃液を吐いた。
「ぶ、ブラック…私よ…メガイエロー、千里…城ヶ崎千里よ……ぐはぁぁ!」
目を潤ませながら千里はブラックに訴えるがブラックは容赦なく千里の腹部を殴りつける。
「フフッ!なかなか良い見世物だわ。あとメガイエロー、気を付けた方がいいわよ。貴方はこの空間では普段の力が全く出せないから…それに比べ、メガブラックはいつも以上の能力を発揮できるわ!精々お仲間に殺されないように気を付けることね。何なら同士討ちを始めてもいいのよ!アハハハッッ!」
空間には蔑むようなシボレナの笑い声が高らかに響き渡る。これは単なるピンチではなく、シボレナに仕組まれた罠――千里の心は絶望に支配されそうになる。
「うああっっ」
ブラックに首を掴まれると千里は軽々と宙を舞うと受け身も取れず地面に背中から落下してしまう。
(ううっ…私が諦めちゃダメだわ……待ってて耕一郎…私がこの身に代えても…私が助けるから!)
腹部を庇いながらよろよろと立ち上がる千里。強化スーツの腹部には拳の痕が痛々しく残っている。この身に代えても助けるとメガブラックと向かい合っても聡明な千里でも良い考えは浮かんでこない。何も攻撃を仕掛けてこないメガイエローを見ていたブラックはメガスナイパーを手に取ると標的目掛けて狙い撃つ。
「うああっっ!」
粒子ビームは黄色いスーツに吸い込まれるように当たると爆発が起き、火花を散らす。千里は地面に倒れ、のた打ち回る。右肩、両太股と撃たれた部位は黒く焦げ、白煙を上げていた。
(うぐっ…か、体が…痛い……)
立った一発当たっただけでメガスーツは黒く焦げてしまう状態。改めてメガイエローは身をもって空間内の恐ろしさを実感することになる。
「うげえぇぇっ!……きゃああぁぁっ!」
横たわっていた千里はブラックに思いっきり腹部を蹴られて吹き飛ばされ、目に見えない壁に背中から衝突すると体に電流が流れる。電流に焼かれ、メガスーツから激しく爆破が起こると千里はうつ伏せに倒れてしまうのだった。ブラックはゆっくりとした足取りでイエローに近づくと片手で首を掴む。
「ううっ…く、苦しい…」
千里の足は宙に浮いてしまう。千里は何とか両手でブラックの手を抉じ開けようとするがビクともしない。
(ひいっ!)
突然千里の体がビクッと硬直する。千里が感じた感触――それはメガスナイパーを腹部に当てられていることだった。
(こんな距離でメガスナイパーを撃たれたら…メガスーツは――……)
「お、お願い…やめて!ブラック!…いやっ、耕一郎…やめてぇ……ぐあああぁっっ!」
千里の哀願も虚しくブラックは引き金を引くと千里の体は弓なりにビクンと痙攣する。黄色く映えるメガスーツは黒く焦げた上に回線が剥き出しになり、辺りには焼け焦げた臭いが広がる。だがブラックは一発で終わることなく、千里の体に二発三発とメガスナイパーの引き金を引く。
「あああぁぁっ!ぐあああぁっ!――うぎゃあぁぁっ!ひぎゃああぅぅ!――」
体が焼かれる激痛に表情を顰める千里を無視し、ブラックは断続的に引き金を引く。少女の綺麗なボディラインを浮かび上がらせるスーツ。膨らみを帯びた胸にスナイパーを当てられ、撃たれるといつも以上に大きな絶叫が響き渡る。ものの数分で胸の部分は無残に黒く焦がされ、メガスーツは破損し、中から無数の配線が飛び出ていた。
更にブラックは胸だけに止まらず、黄色い布のようなスカート捲り、股の付け根にスナイパーの銃口を当てると容赦なく打ち放つ。千里の体が大きく仰け反り、獣染みた大きな悲鳴が辺りに響き渡る。今や破壊衝動に駆られて動くメガブラック。破壊対象の悲鳴に興奮を覚えたのか、千里の股間に断続的にレーザーを撃ちこむ。髪を大きく振り乱し「やめて!」と泣きながらブラックに哀願する千里。それを無視し、機械のようにメガイエローを甚振るメガブラック。そんな二人をディスプレイを通して眺めるシボレナは赤ワインを飲みながら口元に手を添え、悪に歪んだ笑みを浮かべていた。


 メガブラックに掴まれていた首をようやく解放された千里はその場に力なく倒れ込んだ。ブラックは足で千里を蹴り、仰向けにさせる。零距離でメガスナイパーを数十発撃ち込まれたメガイエローのスーツは酷く、特に胸や股間部分はスーツが焼け焦げ、回線も焼き千切られて見るも無残に破損していた。千里は焦点が定まっておらず、その瞳からは力強い闘志が消えかけていた。ブラックは千里の盛り上がる胸に足を乗せて踏み躙るが、千里からは微かな呻き声が上がるだけだった。
(メガイエロー、いい様ね。そろそろ次の段階に移ろうかしら!)
シボレナが偽メガブラックに化けたネジレ獣のデータを弄る。すると突然メガブラックは頭を抱え、呻き声を上げ始める。
「ブラック!どうしたの!」
尋常ではないブラックの獣染みた怒声に千里は反応し、声をかける。だがブラックは足をふらつかせながら頭を抱えたまま、声を荒げるだけだった。
「フフッ、少しメガブラックのデータを弄ってあげたのよ!そしたらその様…こうなるとメガレンジャーのリーダーも訳無いわね。このまま放って置いたら死んじゃうかしら!」
(耕一郎が…死んじゃう……)
千里の頭の中で耕一郎が死ぬという言葉がグルグルと回る。戦いの中でいつも色々と気遣い、皆を引っ張ってきたメガブラック。千里も助けられ、救われたことも多くあった。よき理解者、遠藤耕一郎――彼を絶対に死なせたくないという想いが彼女を動かす。
「…どうすれば……どうすればメガブラックを助けられるの?……」
頭の切れる千里からシボレナに対し、出た言葉――それは余りにも正義の戦士とはかけ離れた言葉だった。敵であるシボレナに耕一郎を助ける術を乞う千里。それは耕一郎と千里のデータを熟知したシボレナから見れば当たり前の流れでもあった。
「メガブラックの体内は猛毒ウイルスに蝕まれているの…メガイエロー、貴方の体内にはメガブラックの猛毒を中和するワクチンがあるのよ……貴方がその身を以てメガブラックと性交すればワクチンは効き、メガブラックの猛毒ウイルスを除去することが出来るわ!」
「私の…体で……」
――そんなの嘘に決まっている。シボレナの言うことはデタラメ……ただ単に私が仲間に犯され、悶え苦しむ姿を見たいだけ――そんなこと千里には分かり切っているが、やることは既に決まっていた。メガブラックの股間からはどす黒く人間離れした剛棒がスーツを破り、そそり立っている。千里は仰向けに転がると自ら股を開き、メガブラックを誘うように股間を浮かせた。
「……耕一郎……貴方が助かるなら…私は…大丈夫よ……」
千里は震えた声で懸命にブラックに声をかける。その声に反応したメガブラックはスーツがボロボロに破けた少女を見ると発狂したように騒ぎ、メガイエローの体を押さえつけると怒張した剛棒を膣に当てると一気に奥深くまで腰を沈める。
「ぐあああああああああああぁぁぁぁぁっっっッッ!!!!!!!!」
中は濡れておらず、受け入れる準備も出来ていないのに熱く怒張した剛棒を入れられ、幻想空間内では千里の断末魔の悲鳴が響き渡る。千里のメガスーツには直ぐに純潔の赤い証が染みていた。
(……やっぱこんな形で…捧げたくなかったな……もっと最高のシチュエーションでプレゼントしたかったよ…耕一郎……)
千里の苦痛に満ちた表情に薄ら悲しげに満ちた表情が浮かぶが、自我がなく操られているメガブラックには理解することが出来なかった。
「ううっ!ぐああああああああああっっっっっっ!!!い、痛いいいッッッ!!!!!」
ブラックは千里の細いウエストを掴むとゆっくりではなく、いきなり激しい動きで責め立てる。初めての行為は丸っきり愛などなく、とても暴力的で股から真っ二つに裂けてしまうのではないかと思うほどの激痛だった。千里はブラックの腕を掴み、激痛に顔を歪める。だがブラックは攻めの姿勢を崩さず、むしろ年頃の少女が犯され、泣き叫ぶ姿に余計に獣の心は荒ぶっていく。ブラックは千里の焼け焦げた胸の部分のスーツを無残に破くと色白の綺麗な盛り上がりを見せる乳房が露わになる。柔らかそうな乳房をブラックは容赦なく、握り潰す。
「ぐあああああぁぁぁぁぁ!…こ、耕一郎…痛いよ……」
色白で綺麗な膨らみを魅せる柔肌を握り潰され、千里は悲痛な悲鳴を上げるが、今のブラックには届かない。ブラックは獣の雄のような唸り声を上げると全身から黒光りする電流が発せられ、その電流は千里に注がれていく。
「うぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
メガブラックの中に滞っていた猛毒ウイルスはメガイエローと結合した結果、漆黒の電流となり流れ始める。メガブラックと結合しながら電流を流される千里は喉が張り裂けんばかりに大絶叫し、激痛に悶え苦しむ。またメガスーツの様々な部位からも小爆発が起こり始める。
「アハハッッ!実に好い光景だわ。メガイエロー、お前が今受けている電流こそ猛毒ウイルス。お前の頑張りでメガブラックが助かるのだから本望でしょ。フフッ、アハハハッッ!……」
憎きメガイエローが仲間のメガブラックに電流を流されながら犯される姿は最高の絵図だった。シボレナの甲高い笑い声が空間に響き渡るが、千里は自分の事で精一杯だった。
(耕一郎…耕一郎!……)
このような状況になって初めて気づく耕一郎への本当の想い――それは幸か不幸か今の千里に大きな力を与える。
「ぐあああぁぁぁぁっっ!……こ、耕一…郎……絶対……私があなたを助けてみせるから…だ、大丈夫だから……ひぎゃあああああああぁぁぁ!!!」
メガブラックは千里を結合したまま起こし、対面座位の格好をとると背中に手を回し、より一層強い電流を流しだす。目を閉じ、表情を大きく歪ませる千里。電流は黄色いメガスーツ全身に駆け巡り、絶えず爆発が起こり、火花を散らしている。自分が破壊されていくにもかかわらず、決してブラックから離れず、身を挺してブラックを救おうと奮闘する。
(ウフフッ、メガイエロー。なかなか健気で可愛のね。でも馬鹿な子…何にも分かってないわ……全てを理解したとき、どういう反応を見せてくれるのかしら!)
「ううっ…グアアッッ!!!」
メガブラックの体内から毒を緩和させようと懸命に激痛に耐えてきた千里。それが報われるときが来る。
「ち、千里……」
「こ、耕一郎!耕一郎!!」
微かだが千里の耳に聞こえてきたのは紛れもないメガブラック、遠藤耕一郎の声だった。
(よかった…本当によかった……耕一郎が自分を取り戻してくれて……)
千里には未だブラックから電流が流れ、メガスーツから爆破が起こっているものの、今まで自分のしていたことが報われたと耕一郎のたった一言に笑みを溢す。だが冷徹で加虐嗜好の強いシボレナの仕組んでいた演出が幕を開ける。
「千里…ちさと…チサト……チ、サト……チ…サ…ト……」
メガブラックはうわ言のように千里の名を連呼するとメガブラックの体はドロドロに溶けていくとジェル状の敵になってしまう。
「えっ……こ、耕一郎!……」
今の今までメガブラックこと耕一郎と性交していた千里。その姿は黒いジェル状のネジレ獣へと変貌を遂げる。
「あはははっっ!メガイエロー、良い表情だわ!お前が交わっていた相手はメガブラックではなく、はなから私の創ったネジレ獣、ジェルネジレだったのよ。それを知らないお前は偽のメガブラックに痛めつけられ、挙句の果てに助けるため、自ら身を差し出すとは……アハハッッ!最初から私の手のひらの上で踊っているのだから傑作だったわ!」
「そんな……途中からじゃなく、最初からシボレナの手のひらの上で踊らされていただけなんて……シボレナッッ!貴方だけは絶対に許さない!許さないわッッ!!」
憎き女幹部シボレナに弄ばれた千里は感情を露わにして怒る。シボレナは怒る千里をモニター越しに眺め、笑みを浮かべる。
「そう、それでこそメガイエロー。どんなに無力で無能でも正義のために戦うのが貴方の使命……遠慮は要らないわ。ジェルネジレ、メガイエローを痛めつけておやり!」
「ひぎゃあああああぁぁぁっっ!!!!!!」
先程までとは明らかに違う強さの電流が千里に襲い掛かる。黒く半透明に透けているジェルネジレから放たれる漆黒の電流に身体の中から外へと破壊されていく千里。その瞳からは涙が零れ落ちる。
(私が身を捧げて守った相手は耕一郎じゃなくて…ネジレ獣……悔しい…悔しいよ……)
千里の流す涙。それは紛れもない悔し涙だった。シボレナに弄ばれ、自らネジレ獣に処女を捧げてしまう事実に高校生の少女は耐えられなかった。
 その後もジェルネジレは千里から離れることなく、千里の未成熟な性器、更には菊門にまで侵入して直腸までも電流で焼いていった。神経が引き裂かれるような激痛に絶えず襲われる千里は絶叫し、その身が果てるまで断末魔の悲鳴を上げながら苦しみぬくのだった。


 あれからも千里は断末魔の悲鳴を上げながら、その間何度も意識を失った。しかしシボレナはジェルネジレの電流を止めることなく、むしろもっと強い電流を流し、千里を無理やり覚醒させた。シボレナの創りだした幻想空間のため容易に始末されることはなく、最大限の苦痛を味あわされたのだった。
今や仰向けに倒れている千里。光沢のある黄色いメガスーツは全身のいたる部分が焼け焦げて破れ、破壊されていた。千里の瞳からも輝きが消え、全く焦点が定まっておらず、全身も酷い傷を負い、特に直接電流を当てられていた少女の性器は見るも無残な様に変わり果てていた。そんな千里の横にシボレナは武器のサーベルを高く掲げている。だが宿敵のシボレナを見ても千里はもはや反応すらなかった。
「メガイエロー、なかなか楽しい一時だったわ。また幻想空間で楽しい遊びをしましょ!」
シボレナは躊躇うことなく千里の心臓にサーベルを突き刺した。一瞬千里の瞳孔が大きく開くが、そのまま首を横に向けると糸が切れた人形のように二度と動くことはなかった。
「ウフフッッ、データカード化というのはこんなに楽しい遊びが出来るのね……虫けらの様に殺してもデータだから関係ないわ。次はどうやってメガイエローを可愛がってあげようかしら!どんな悲鳴を奏でてくれるかしら!アハハハッッッッ!!!」
邪電王国ネジレジアの女幹部、シボレナのメガイエローに対する加虐嗜好は止まることなく、次はどう甚振ろうかと思考を張り巡らす。邪溢れる高笑いは何時までも幻想空間に響き渡るのだった。