裏切り!戻れない世界・・・《2》
「・・・ァァンッ・・・ぃやぁ・・・ぁっアァッ・・ン・・・ゃハァ・・・・・・」
薄暗い明かりの中に、快楽に身を任せる女の姿が映る。
 「ふふん!!・・・どうだ、千里?俺のモノのはどんなもんだぁ!?」
ギレールは息巻きながら女-城ヶ崎千里-に話しかける。
 「・・・ァッ!!・・いっ・・・イイですっ!!・・・ハッ・ァァアン・・ぁん・・・」本能に身を任せるように、千里はギレールの腰の動きに合わせて、自らの腰をグラインドする。快楽の塊が溶岩のように千里の精神とその身体にドロドロと流れ込み、およそセックスとは無縁だった、今までのクールな千里の面影はそこにはなく、痴女と化した千里の姿がそこにはあった。
 「そぅら、イクぞ・・・いいな千里!!?」
 「アアアァァ・・ン!ダメっ・・・ぁ・・ぁん・ァン・ァン・・ンンーーァ!!」
ギレールのピストンが加速していくのと同時に、千里の愁いを帯びていた声がだんだんと甲高くなってく。そして、ついにギレールが大きく背中を反らして白濁色の自らの息子達を千里の中に解き放った。
 「・・・ァアアァアァァァァーーーー!!・・・・・んっ・・・んぅぅぅ・・・」
同時に大きく仰け反った千里は、悲鳴にも似た喘ぎ声を上げてギレールから放たれた熱い塊を受け入れると、仰け反っていた腰を-ガクン-と落とし、時々ビクビクと身体を痙攣させながら気を失った。

 千里の凄惨な姿を目の当たりにしてから、どれだけの時間が過ぎたのか。悲しみと怒りの中で、健太達は「その時」を迎えた。
 「よぅし!!・・・待ってろよ、千里!!すぐにこの扉をぶっ壊してやるからな!」
午前11時58分。教会の前。メガレッドは勢いよく、木製の扉に向かって駆けだした。-ドカッ!!-メガレンジャーの能力を持ってすれば、容易に打ち破れるはずの扉は何事も無かったようにそこにそびえ、レッドは勢いよく仲間達の足下に弾き飛ばされた。
 「くそっ!!どうなってんだよ!!!」
 「メガスナイパー!!」
声を荒げるレッドの後ろからブラックがレーザーの閃光を放つ。しかし、光の矢はまるで何かに弾き飛ばされるように、扉にヒットしたかと思うと、上空へと角度を変えていってしまう。
 「・・・っ!!ダメだ!こっちも同じだ!!」
教会の左右の再度に回り込んだブルーとピンクも、ブラックと同様にメガスナイパーを放つがはじき返されてしまう。午前11時59分。
 「ダメッ!!このままじゃ千里が・・・。」
ピンクが胸に手を当てて呟く。重く苦しい時間が流れる。
 「チクショー!!まだあきらめたわけじゃねぇぞ!!」
レッドが拳を握りしめ、四人は全身に力を込める。午前11時59分50秒。カウントダウンが始まる。10.9・・・。小さく四人が頷き、教会のそびえ立つ扉に走り出そうとした瞬間。-ギィィ・・・-軋む音と共に教会の扉が開く。
 「千里ッッ!!」
四人が同時に叫ぶ。教会の奥には、キリストの代わりに十字架に磔にされ、両の手の平を鉄杭で貫かれた千里、そしてシボレナ・ユガンテ・ギレールの姿があった。目はうつろに開き、ボロボロになったブレザーとブラウス。スカートの破けた隙間からはギレールに蹂躙された千里の神聖だった茂みが顔を覗かせ、毅然とした音を響かせていたローファーは最早姿すら無くしている。
 「待ってろよ、千里ー!!」
レッドの一声と同時に四人が教会の中に向けて駆けだし、同時に正午を示す教会の鐘が響きだす。
 「ダメッ、みんな!!これは罠よーーッ!!」
四人が教会の中へ滑り込んだ瞬間、千里は虚ろだった目を見開き、あらん限りの声で仲間に訴えかける。だが、-ドォーーーン-その声が仲間に届いたかどうかも判らない間に巨大な爆発が起き、メガレッド達はその爆破に巻き込まれ、吹っ飛ばされた。四人のスーツは至る所が焼けこげ、それが四人のダメージの大きさを物語った。そして、教会の扉が閉まる。
 「みんなっ!!」
千里の悲痛な声が響く。同時に教会の正午の鐘が鳴りやむ。そして、シボレナが剣を抜き千里の首元にその刃をあてがって見せた。-ビクン-と千里の身体が伸び、千里は息をのむ。
 「ほぅら、あれがお前の仲間の最後の姿だよ・・・。よく焼き付けておくんだね。」
シボレナは千里にそう声を掛けると、手にしての剣の柄で千里の腹に一撃をくわえる。
 「ぐふぅ!!」
嗚咽を漏らすと、千里の目線は再び宙を彷徨った。
 「ち・・・千里ーぉ・・・。」
レッド達が千里に向けて手を伸ばしながら、ヨロヨロと立ち上がろうとする。
 「さぁ、処刑の始まりよ!!」
シボレナの合図と共に、無数のクネクネが姿を現し、ギレールは千里の頭にヘッドギアを被せると、破けた制服の隙間から千里の両腕に、露わになりつつある乳房に、引き締まった太股に電極を張り付ける。
 「これがメガレンジャーの最後だよ!!やれっ!!!」
シボレナの号令が響き渡るとギレールは無数のコードが収束された先のブラックボックスのレバーを下げた。
 「ゥアアァァァァアアアッァァーーーーーーッッ!!!!!!」
千里の身体を電流が駆けめぐり、千里は悲鳴を上げ続け、それを号令にクネクネ達が手負いのレッド達に襲いかかる。
 「くそっ!!チサトーーーー!!」
渾身の力で立ち上がるレッド達は何とかクネクネ達を払いのけ、十字架に向けて進もうとするが、倒しても倒してもクネクネ達は沸いてでて来るかのように姿を現してくる。
 「これじゃあ埒があかないぜ!!」
ブルーがクネクネを倒しながら大声で叫ぶ。その時だった。
 「ァアアアーーーーーッッ!!ッ健太ッーー、みくッ・・・ァアアーーッ・・みんな、逃げ・・・てェーーーーッッツーーーァッアーーーー!!!!!」
千里は襲い来る電撃に悲鳴を上げながら、四人の戦士達に向けて懸命の叫びをあげた。
 「バカやろーー!!出来るわけねぇだろーーー!!」
レッドは千里の呼びかけに応えると、クネクネ達をなぎ倒して少しずつ十字架のある祭壇へと歩を進めていく。そしてそれは、他の三人も同じだった。
 「ふんっ!!・・・まだそんな力があったのかい?お前達五人は・・・。じゃあ、トドメを刺して上げるわ!!」
シボレナが勝ち誇った笑みを浮かべると、ユガンテが祭壇からレッド達に向けて飛び上がり、一瞬のうちに四人を斬りつける。
 「ウァアアアーーーーーッ!!」
四人のスーツから火花が上がり、崩れ落ちる。それを見やりながらシボレナは、
 「お前も最期の時間だよ」
と、千里に語りかけ、三角に口が広がった呼吸器を電撃に身を捩る千里の口に押しつけ、備え付けられたベルトを千里の後頭部にまわして固定するとギレールに向けて合図を送った。そして、ギレールが呼吸器から繋がった蛇腹式の管の先にあるもう一つのブラックボックスのレバーを引く。すると、ボックスから管を伝って白いガスが千里の密閉された口元に広がっていった。
 「アアァァーーーッ・・・・ぅ・・・ゲホッ・・ゲホッァアアァーーーー!!」
悲鳴をあげていたため、否応なくガスを吸い込んだ千里は咽せ返り、そしてまた悲鳴をあげ、を繰り返した。
 「これはネジレジアが作り上げた強力な神経ガスよ・・・。これで最期ね・・・。」
シボレナが苦痛に満ちあふれた千里の表情を見て、サディスティクに微笑む。
 「これで最期だ・・・。」
 「・・・ち・・・さ・・とーー!!」
満身創痍の身体を引きずって、千里の名を呼びながら立ち上がろうとするレッド達にユガンテが手にした剣を振り上げてトドメを刺そうと構える。千里は半分白目をむいた状態になり、身体のあちこちがビクビクと痙攣を起こしている。
 「さらばだ、メガレンジャー!!」 
 「さよなら、メガイエロー・・・。」
ユガンテが剣を振り下ろそうとし、シボレナが冷酷な微笑みを千里に送ったその瞬間だった。-ガシャーーーーン-エンジンの爆音と共に教会の壁が突き破られると、閃光が走り、ユガンテが振り上げた剣を床に落とした。それと同時に銀色の閃光が祭壇のシボレナとギレールの前を駆け抜けると、二体の身体から火花と白煙が上がり、シボレナとギレールが膝を床に落とした。
 「メガシルバーッ!!」
四人が声を合わしその名を呼ぶ。
 「待たせたな!後は任せな!!」
そう言うとメガシルバーは手にした銃から矢継ぎ早に閃光を放ちクネクネ達を一掃すると、再びエンジン音を響かせてユガンテを吹っ飛ばすと、返す刀で、立ち上がり剣を振り上げて千里にトドメを刺そうとするシボレナとユガンテを斬りつけ、千里を苦しめるブラックボックスを叩きつぶし、千里の元へ駆け寄り、彼女の拘束を解いた。
 「おのれー、メガシルバー!!あと一歩というところで・・・。引けッ!!」
そう言うと、一瞬の爆煙と共にシボレナ達の姿は消え去っていった。
 「千里っ!!おい!!千里!!」
レッドが声を掛け、 
 「千里ぉ~・・・。」
ピンクが悲しみを堪えた言葉をおくる。
シルバーの腕の中の千里は、まだ電撃の余波が残るのか、時々ヒクヒクと身体を痙攣させ、力無く目を瞑っている。
 「大丈夫だ。まだ、息はある・・・。とにかく博士達が教会の周りに張られたバリアの解除に成功したおかげで間に合った・・・。」
 「やった!!じゃあ、千里は大丈夫なんだね!?」
ピンクが手を叩いて喜ぶ。が、
 「いや・・・今は『命がある』としか言えない状態だな・・・。とにかく、急いで連れて帰って、INETの医療チームに診てもらおう。」
シルバーが俯きながら語ると、
 「くそっ!!ネジレジアめ・・・。」
ブラックが歯ぎしりをマスクの奥でしながら呟いた。

重苦しい空気が四人を包んでいる。ベンチに腰を掛けうつむく健太・耕一郎・瞬・みく。そのベンチの前にある自動ドアが乾いた音を立てながら開く。
 「オッサン!!千里はっ!!?」
 「どうなの??千里はどうなっちゃうの??」  
まず健太とみくがそして残る二人が口々に口を開く。
 「今は・・・非常に難しい状態だ・・・。」
唇を噛みしめて、俯きながら久保田博士が応えると、
 「そんな・・・!?」
四人が口を揃えて久保田博士に詰め寄った。
 「命はある・・・ヤツらの拷問による肉体的なダメージは時間を賭ければ回復していくことは間違いない・・・だが・・・。」
 「だが・・・何なんですか、博士!!」
耕一郎が珍しく感情的に口調を荒げ問いかける。すると、久保田博士の一歩後ろにいた男が、スッと前に出てうつむいた久保田博士にかわり言葉を続けた。
 「ネジレジアが使ったという神経ガスを千里君は大量に吸い込んでしまっている・・・。このガスが千里君の神経を麻痺させている状態だ・・・、だから肉体のダメージが回復したとしても、千里君の神経、あるいは神経細胞が吸い込んだガスの毒素の影響から解き放たれなければ・・・千里君は眠ったままに・・・。」
男も最後は言葉に詰まり、目線を下に降ろす。
 「あんた誰なんだよ!!?それじゃあ千里は植物人間じゃねぇか!!?」
 「いやっ!!」
健太が男に突っかかる。そして、男の話を聞いたみくが耳を押さえると瞬がみくの肩を優しく掴んだ。
 「彼はINETの救命医療チームのチーフ、木島博士だ。」
久保田博士が話を話すと、木島と呼ばれた男は軽く一礼をした。髪はセンターで分けられ、清潔感のある、聡明な中年男性と言った雰囲気の男だった。
 「千里君の吸い込んだガスの成分を今、解析中です。現場から持ってきた装置に残ったガスから成分さえ解析出来れば千里君の容態を快方に向かわす事も可能になってきます。」木島博士は、真っ直ぐに健太達の目を見ながらそう話すと、手元のカルテに再び目を向けた。
 「彼は学生時代の私の後輩だ。そのころから優秀な人物だった。今回の千里君の事も彼に任せておけば大丈夫だと、私は信じてる。」
そう久保田博士が健太達に語りかけると、木島博士は謙虚に一礼する。そして、
 「今から解析の現場に入りますので、お先に失礼します。」
と告げてその場を立ち去っていった。
 「博士っ!!頼むゼ!!」
健太は去っていく木島博士に声を掛けると、久保田博士の方に振り返り、
 「千里にもしもの事があったら、ただじゃすまねぇからな!!」
と、軽い脅し口調で久保田博士に告げるとその場を離れていった。
 
 やや赤みがかった光が妖しげな表情を見せる部屋。その中に一人の女が苦悶の声を上げている。正座した脚の下には鋭い山がいくつも並んだ鉄板。両手首と首は二枚の大きなプレートの窪みに挟み込まれ拘束されている。そして、折り畳まれた脚の太股の上には、板状の重しが乗せられて、引かれた鉄板の織りなす山の頂にその柔肌がくいこんで行くように仕向けられていた。
 「くぅぅっっ・・・ぁぁああぁーーっっ・・・!!」
女は皮膚を切り裂こうとする痛みに声を漏らす。
 「ふふっ・・・どう?痛い??」
背後からシボレナが女に声を掛ける。
 「苦しむ顔がすてきよ・・・城ヶ崎千里さん・・・。」
シボレナは女=千里に不敵な笑みを浮かべる。
 「こんな事で・・・私は負けたりしないわ!!」
千里は拘束された首をまわしてシボレナの方を睨み付ける。
 「へぇ??じゃあ次のステップへ進もうかしら?」
シボレナはゆっくり千里に近づくと首と両手の拘束具をはずすと千里を立ち上がらせ、近くにいたクネクネ二体に千里を拘束させた。
 「さぁ、連れておいで!!」
シボレナに命じられるままにクネクネ達は、千里の身体を持ち上げ千里を運んでいき、千里の脚をM字に開かせる。
 「ひぃっ!!・・・いやっ・・・やめてっ!!」
怯えた声を上げた千里の前に姿を現したのは、鋼鉄製の鈍く冷たい輝きを放つ三角木馬だった。
 「さぁ、お遊戯の時間よ!!」
勢いよくクネクネが千里の身体を抱え上げ、木馬の荒々しい頂きに向かって千里の股間を降ろそうとする。だが、
 「せっかくだから生で体験したらどう??」
シボレナは薄ら笑いを浮かべると、千里のスカートの中から丸見えになった白いパンティに手を掛けた。
 「だめ!!やめてっ!!イヤッ!!!」
内股に懸命に力をこめる。が、-ビリッ・・・ビリッ・・・-シボレナは力任せに千里のパンティを引き裂き、破り取ると、顎でクネクネにサインを送った。千里の股間が1cm、また1㎝と木馬の頂点に近づいていく。そしてついに、
 「キッ・・・ァアアアアァァッッァーーーーーー・・・!!」
鉄の刃が千里の割れ目に食い込み、その頂が千里の茂みと恥丘の中に姿を消した瞬間。千里は喉が裂けるほどの叫び声を響かせた。シボレナが垂れ下がったスカートを捲り上げ、その先端をベルトに押し込むと千里の秘部が露わになる。そして、その痛みからか、力を込められなくなった下半身が少し震えると、森の中からわき出る水の様に茂み抜けて、太股と伝いながら、黄金色の液体が木馬の上を流れていく。
 「・・・っんぁ・・・ィヤ!!み・・ない・・・でぇーーー!!」
首を大きく振って千里は哀願しながら、両手で顔を隠そうとする。が、その手はすぐにクネクネに捕まれると、革製のベルトで後ろ手に拘束される。
 「あら、汚いわね!!それでも正義のヒロインかしら??おしおきものね・・・。」
シボレナはゆっくり千里に近づくと、クネクネに指示を出し、千里の紺色のハイソックスに包まれた右足首に手をまわした。同時に左の足首にもクネクネが手をまわす。
 「・・・やょ・・・ヤメテッ!!ィヤァーーァァアアァァアァアアッッーーーー!!」千里の懇願などに耳を貸さず、シボレナとクネクネが千里の足首を掴み下方に力を加えると、それに反抗しようと力を込めた千里の均整のとれた美しい脚の太股の肉がプルプルと震え、絶叫をあげた千里の口からは溢れ出てくる涎と共に白い泡が見え隠れし始める。痛みに耐えきれず白目を剥いた千里の身体が大きく-ビクン-と震え、一瞬からだが弓なりに反ると、千里の股間から再び液体が流れはじめ、意識を失い力が抜けた千里の身体が大きく前のめりに倒れると、シボレナとクネクネが同時に足首から手を離す。-ドサッ-、音を立てて、意識を失った千里の身体は床に跳ね落ちていった。

 鉄のベッドの上に千里は大の字に拘束されて寝かされていた。その横にシボレナが姿を現す。
 「今度は何をする気?」
千里はシボレナを睨みながら問いかける。だが、シボレナは答えない。
 「何をしても無駄よ!きっと、みんなが助けに来てくれるわ!!」
千里が気丈なせりふをシボレナに吐き掛ける、だが、それを聞いたシボレナは、
 「はぁーーーはっっ!!」
と笑って応えて見せた。
 「何がおかしいのよ!!?」
千里はまだシボレナを睨み付ける。
 「残念だけど・・・助けは来ないわぁ・・・。」
そう言うと、シボレナの後ろから白衣の男が姿を現す。
 「あなたは・・・?」
ネジレジアとは違う、普通の人間の姿に千里は驚き声をあげる。
 「私は・・・INETの救命医療チームのチーフ、木島だ・・・。くくっ・・・千里君、君は今・・・。」
木島が部屋の壁にあるモニターのスイッチを入れ、千里はそこに視線をやる。そこには、ベッドに寝かされ昏睡状態の千里の姿が映っていた。
 「こっ・・・これはぁ!!??」
 「これは君のクローンだよ、千里君・・・。そして『君』は今、昏睡状態と言うことでベッドに眠ったままと言うことになっている・・・。どうだね?私がINETに入ってかき集めたデータから作成した君自身の出来映えは??」
 「INETを裏切ったっていうの・・・!?」
千里は言葉を返す。だが、至って冷静に木島は千里に答えた。
 「裏切りではない・・・選択さ。私はより優秀な科学者としての自分を試したかった。私にとってはINETの様な正義の為の施設よりも、ヒネラー様の元で様々な実験を自由に行わせてもらえる事の方が価値ある人生なんだよ・・・。判るかね?千里君・・・。」 「このマッドサイエンティスト!!・・・だけど、みんなすぐにクローンだと気づくはずよ!?そして、私を助けてくれるはずだわ・・・!!」 
千里は木島を睨むと気丈に言い返した。
 「マッドサイエンティストとは・・・有り難い褒め言葉だねぇ。だが、残念だが助けなどは来ない・・・。この治療室に入れるのは私だけだ・・・。そして、このクローンはちゃんとインストールしてメガイエローになることだって可能なんだよ・・・。だから・・・、このクローンがいる以上は君は実在し、ここにいる城ヶ崎千里を捜したり、助けに来る者は一人もいない・・・ということさ!」
 「そっ・・・そんなっ!!くっ!!」
千里は木島の話に動揺を隠しきれずに身を捩る。だが、拘束が解けるわけが無く、鎖の音だけが無情に部屋に響く。すると・・・部屋の奥から一人の男が姿を現した。容姿からは人間だと判別がつくが、その皮膚は腐ったようにただれ、所々に巻いた包帯も腐乱している。そして、同様の男が一人、また一人と部屋に入ると8人のゾンビのような男達が千里の拘束台を取り囲んだ。
 「っひぃ!!」
異様な容姿に、千里は恐怖し、ガチャガチャと手足の拘束を外そうと身体を動かす。が、それも無駄な努力だった。
 「こいつらは人間にネジレ獣の細胞を植え込むとどうなるかの実験台になった男達さ。実験は失敗だったが、今回はこいつらと君との間に子供を作らせてみようと思ってね・・・。まぁ・・・どうなるかは判らないけどね・・・。せいぜい楽しんで子づくりに励んでくれ・・・。」
 「いやっ!!やめてっ!!!」
千里が叫ぶ。
 「いいお母さんになるんだよ!!」
シボレナがそう言うと、木島とシボレナが千里の手足の拘束を解き、部屋を後にする。それを合図に8人の男達が一斉に千里に群がると千里の制服をむしり取っていく。
 「ぃやょ!・・・くぅ・・・ヤメテっ!!」
一人は千里のハイソックスの上から千里の脚の指先を舐め、一人は細長く先の割れた蛇のような舌を千里の口腔にねじ込む。
「・・・ッハァッ・・・っん!!・・や・めて・・・離して!!!」
そして、残る四人も千里の身体のあちこちを舐め、そして形の良い豊満なバストを揉み、茂みに指を突っ込み千里の中をかき回した。
 「イヤッ!!ヤァメテーーー!!・・・ッタィ・・ン・・・ィヤダァ・・・!!」」
千里は叫ぶが男達の耳には届かない。ついには千里は靴下を残した状態で全裸にひん剥かれると尻を突き上げた状態で男達に押さえつけられた。一人の男がそのイチモツを隆起させて千里の背後に近づく。そして、千里の割れ目にその先をあてがうと、千里の中に腐乱した「オトコ」が入り込んでくる。千里はついにその時を迎え悲鳴を上げた。
 「ァァーーーーアアァアアァァァッッーーーーーーーーーー!!!!!」

 「実験は失敗ですな・・・。」
木島がポツリと呟く。千里が男達に蹂躙され、そして解放されてから2時間がたった。
 「まぁよい・・・。これで、あの出来損ないどもの相手ができたことだしな・・・。」
シボレナが木島に返し、隣でヒネラーが頷く。
 「では、私はこれで・・・。そろそろクローンを起こして、INETの内部からヤツらとメガレンジャーを倒す手はずを整えてまいりますので・・・。」
木島はそう告げると踵を返して歩き出した。
 「所詮正義のヒロインもこんなものなのね!」
シボレナが冷たく言い放つ。
今、シボレナとヒネラーの前には一人の女・城ヶ崎千里の姿があった。だが、その姿は2時間前までの女子高生であり、メガイエローだった城ヶ崎千里の姿ではない。真っ赤なボンテージに赤いストッキングとガーターベルト・・・。半開きの口からはさっきまでくわえていたギレールのイチモツから放たれた白く濁った液体が溢れ出て、時折それを千里はこぼさぬように舌で舐めあげていた。そして、右手はボンテージのパックリと開いた腹部の当たりから自らの股間に向けて挿入されて、自分のクリトリスを刺激し続けていた。
 「・・・んぅんん・・はぁ・・・ん・ん・んぁ・・・あぁぁん・・・・・・・。」
時折もれる喘ぎ声はもはや幾つもの女の快楽を知った者のそれとなっていた。
 「ふむ・・・まさか実験体と交わることで痴女となりよがり狂うとわな・・・。まぁよい、下世話な雌猫が一匹増えただけのこと・・・か。」
ヒネラーとシボレナが千里に背を向ける。千里は立ち上がると、自らの股間を広間に降りてきているポールに擦り付けて仰け反ると、ストリッパーのような姿勢でヒネラー達を見送った。そしてまた、実験体がやってくる。千里はそれを見つけると、犬のように四つん這いになって男の元に近づき、舌を出し、涎を溢れさせた口で男のモノをその口に受け入れた。
 もう「城ヶ崎千里」が戻ってくることはない。深いネジレ次元の奥深く・・・。口から涎と精子を垂れ流し、股間から愛液を溢れさてオトコを求める。淫美で狂気に満ちた「雌猫」が鎖に繋がれて、暗い闇の中で飼われていた・・・。