キメラの復讐!ダイナマン最後の女戦士ダイナピンク滅殺!!
「ダイナピンク!ジャシンカを滅ぼされた恨み、今こそ晴らしてやる!勝負だ!!」
ジャシンカ帝国の女王キメラが自ら剣を執りダイナピンクに決戦を挑む!
「キメラ!勝負よ!」
決戦に応じるダイナピンク!
ローズサーベルとキメラの剣が激しくぶつかり合う!
二合、三合と互いの剣が打ち合うが、間合いが詰まった、その時!
「えぇい!」
「ぐはぁ!」
ダイナピンクのキックがキメラの体に炸裂し、キメラは、大きく吹っ飛ばされた。
「キメラ!覚悟ぉ!」
このチャンスを逃すまいとキメラに迫るダイナピンク!
しかし、キメラは、剣から破壊光線を放つ!
「うあぁ!あああぁぁ!!」
ズガァァァァァン!!
ダイナピンクの強化スーツが爆発する!
「う、ぐうぅ!ダ、ダイナスーツが…」
ダイナスーツの右脇腹が破壊され、内部メカが露出し火花を散らしていた。
「あっはははは!以前の私と思うな!!」
キメラの姿が、高笑いと共に炎上し、変化してゆく!
全身が金属に覆われたその姿は、メカシンカのそれであった!
「なっ、その姿は?」
あまりの変貌ぶりに驚きを隠せないダイナピンク。
「お前達ダイナマンとダイナロボによってグランギズモと共に私も死んだはずだった。だが、メギドが私を護ってくれた!そして、奇跡的に無事だったメカプログレッサーに、お前達に敗れたメカシンカ達の武器とメギドの遺した帝王剣とゼノビアとカー将軍の杖、そして私自身を捧げ、カー将軍の遺言ビデオでプログレッサーを起動させて、私は、生まれ変わった!スーパーメカシンカ、ジェノサイド・キメラとしてダイナマンに復讐するために!!」
「なんですって?!」
ダイナピンクが驚くのも無理はない。
ダイナロボ必殺の科学剣・稲妻重力落としを受けてグランギズモは、山中に墜落し大爆発を起こし木っ端微塵に吹き飛んだ!あの状況で生存者がいるとは、ダイナマンの誰もが夢にも思わなかった。
「お前達ダイナマンがジャシンカ滅亡を信じきっていたのは、好都合だった。御蔭でレッド達4人を楽に始末できた。アレを見ろ!」
「あぁ?!」
キメラが指し示した方を見ると、そこには、首無しのダイナマン4人の死体が十字架磔にされており、さらにマスクを剥ぎ取られた弾達4人の首が晒されていた。
「次は、お前の番だ!ダイナピンク!!」
「よくも、レッド達を…キメラ!許さないわ!!」
戦いが再開された。仲間を皆殺しにされ、怒りに燃えるダイナピンクが猛然とキメラを攻め立てるが、頑丈なメカシンカの身体に変化したキメラには、ローズサーベルが全く通用しない!
「くっ、これなら!ピンクスワン、サーベルフラッシュ!!」
ダイナピンクの必殺技、伸身宙返りからの刺突であるサーベルフラッシュがキメラの左胸に突き刺さる!!が、ローズサーベルは、敢え無く跳ね返されダイナピンクも跳ね飛ばされてしまった。
「その程度か?今度は、こっちの番だ!」
キメラが左腕を前に突き出すと左腕が高出力レーザー砲に変化した!
「喰らえ!レーザービーム!!」
かつて倒したレーザー・ホークの武器だったが、以前の物より段違いの威力に強化された高出力レーザーがダイナピンクを襲う!
「うあぁ!あぁあああああ!!」
放たれた光線を避けようとするものの、光速のレーザーを避けるのは不可能だった。
「うああああああぁぁぁぁぁ!!」
左胸にレーザー光線が直撃し、ダイナスーツを破壊した!
「まだ、終わりではないぞ!」
今度は、毒ガスがダイナピンクを襲う!
「くっ、フラワーシールド!」
ダイナピンクの防御装備フラワーシールドが毒ガスを防ぐが・・・
「フン、そんな物が役に立つか!」
キメラの左腕から、ガスと同時にマシンガンが高速連射され、ダイナピンクに大量の銃弾が殺到する!
フラワーシールドが文字通り花が散るかの如く砕け散り、ダイナピンクをガスと銃弾が襲う!
「うぅ!くっ、ああぁぁぁぁぁ!!」
フラワーシールドで防御するために左前に構えていた為、ダイナピンクの左腕のスーツが腐食し、そこへ容赦無く銃弾がダイナスーツを破壊する!
「ああ!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ダイナスーツが何度も火花を散らして爆ぜて砕け散る!
銃撃が止む頃には、ダイナピンクの左半身は、蜂の巣の如く穴だらけになり、内部メカが火花を流血の様に噴き出していた。
「ま、まだ・・・」
左半身からは、時折、火花が爆ぜ、その度よろめきながらもローズサーベルを手に、キメラと戦おうとするダイナピンク。
「フン、半死半生の身で何ができる!」
ダイナピンクを嘲るキメラが左腕の攻撃ユニットから一振りの黄金の剣を引き抜いた!
「ま、まさか、それは?!」
驚くダイナピンクに、キメラが黄金の剣から、閃光を放った!
「うわぁぁぁ!ああぁ!うああぁぁぁ!ああぁぁぁぁぁぁ!!」
閃光が激しい衝撃を伴いダイナピンクを襲う!
ダイナスーツの全身、至る所が爆発しダイナスーツが爆ぜて無残に破れ、内部メカが砕け散る!!
「喰らえ!!」
裂帛の気合いと激しい憎悪を乗せた凄絶な斬撃がダイナピンクのマスクに深い斬り傷を刻む!
さらに斬撃は、ダイナピンクの全身を斬り刻む!!
「ああぁぁぁぁぁ!!うぁあ!あう!くぁぁぁぁぁ!」
初太刀を、まともに受けた時点で勝負は決まっていた。初太刀がマスク内にあるダイナスーツを統率するコンピューターを完全に破壊し、ダイナスーツの身体能力強化機能が死んでしまったのだ。
もはや、ダイナピンクの身体能力は、人間、立花レイの能力以上は発揮出来ず、攻撃力という意味ではダイナピンクは、死んでいた。
「見たか!我が憎しみに染まりし帝王剣の威力を!!」
無敵の帝王剣で斬り刻まれたダイナピンクは、無惨な状態で棒立ちしていた。
マスクは、バイザーに無数のヒビが入り、右側は、爆破されて内部メカまでが破壊されており、左側は、砕けて開いた裂傷から、ケーブルがはみ出て垂れ下がっており、その先からは、火花が散って跳ねていた。
スーツも全身斬り刻まれたせいでピンクの生地は、全て砕け散りその下の白い生地にも凄絶な裂傷が全身に刻まれ内部メカは疎かアンダースーツまで斬り刻まれており、胸部にいたっては、乳房が完全に露出していた。
「あ・・・あぁ・・・うぅ・・・」
ダイナピンクの全身から火花が断続的に爆ぜ、鮮血のごとき火花がベルトとマスク、秘部と左肩から吹き出すとダイナピンクは、爆発の衝撃によろめきながらゆっくりと倒れた・・・。
「勝った・・・!とうとうダイナマンを皆殺しにした!!」
狂気の混じった高笑いを始めるキメラ。
もはや物言わぬ宿敵に背を向け、去ろうとした瞬間・・・・・・!
「・・・・・・・・・な・・・・・・何だ・・・・・・・・・これは・・・・・・?」
心臓の位置から、キメラの胸にサーベルが生えていた。
「ゆ・・・油断したわね・・・・・・キメラ・・・!」
ダイナピンクが命尽きる前の最期の力を振り絞り、キメラの背にローズサーベルを突き立てたのだった。
ローズサーベルを突き立てながらも既に致命傷を負っているダイナピンクは、全身から火花を激しく散らせていた。
「お・・・おのれぇぇ!!ダイナピンクぅぅぅぅ!・・・・・・許さん!!死ねぇぇ!!!!!」
ドガッ!!!!!
キメラも最期の力で帝王剣をダイナピンクのベルトのバックルに突き立て、自身と帝王剣の全エネルギーをダイナピンクに流し込む!!
バリバリバリバリバリバリ!!
「うぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
激烈なエネルギー流がダイナピンクの全身を駆け巡り、その猛威は、ダイナスーツのかろうじて残っていた生地の全てを砕き焼き尽くし立花レイの肉体を破壊した!
ズガァァァァァァン!!!!!
「あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
ダイナピンクのスーツは、大爆発を起こし・・・ダイナピンクは、倒れた・・・。
ダイナマンは、全滅したのだ。
死の淵より蘇り、地獄からさらなる強大な力を憎悪と狂気で振るう悪鬼と化した復讐鬼に敗れ去った・・・。
しかし、キメラもダイナピンクの断末魔の大爆発を見届けた直後に心臓部から、二、三度、火花が散ったかと思った次の瞬間に核爆発の如き大爆発を起こし散っていった・・・・・・・・・。