盲目の美囚(後編)

「あッ、あああぁぁぁーッ!!」
いきなり挿入されたことで、ミキは頭の中が真っ白になり、若鮎のような肉体を暴れさせて身も裂けんばかりにのけ反り悶える。これまで19年間、身を堅く清らかに保ってきた自分が再びゴーグルファイブのメンバーに犯されてしまったのだ。精神的衝撃は大きかった。
「いやぁーっ……」
目隠しされた目から涙を流し、悲鳴をあげるミキだったが、女体はリングごと抱きしめられゆっくりと腰を進められていく。
「入ってこないで……私に入ってこないで――ッ!!」
いくら叫んでも無駄だった。花蜜がたっぷりと溢れているせいか、亀頭が少しずつめり込んでくる。巨大なモノは美少女の膣をいっぱいにし、ひろげ、のばし、引き裂いていった。
「……うっ……くっ……い、痛いッ……」
経験したことのない圧迫感と熱量を持って胎内に入ろうとする異物に、ミキは悲鳴をあげて身悶えた。挿入された巨根は赤間のものとは比較にならない圧倒的な量感と硬度を持って、ミキを貫き、ズッズッズルッと粘膜が擦れ合い軋みながら交わっていく。白い内腿の間、秘めやかな内奥に真っ赤な華が咲き、ぬめりとともに滴り落ちる。
「こ、これ以上、入ってこないで……クッ、ウグッ……ふ、太い……太すぎるぅ……」
ミキは歯を食いしばって呻きわななき、胎内をこじ開けられる圧迫感に堪え続けなければならなかった。

長い悲鳴の途中で、黄島はミキの中に分身のすべてを呑み込ませていた。
(これがミキちゃんのオ×コか……なかなかいい感触だな。さすが処女のきつさだよ。見た目は上品で可愛らしいけど、オ×コはやっぱり男のチ×ポを欲しがってるんだね……)
黄島はついに憧れていた美少女と一つになれた喜びと、絡みついてくる肉襞の柔らかな抵抗感、細胞レベルで溶け合うほどの気持ちよさに、仲間の女性を裏切った罪を忘れるほど興奮していた。
必死に暴れるミキの腰が、黄島の怒張に心地よく響く。ミキの中は熱く、意思とは無関係に柔らかに黄島を包む。
「黒田さん! 駄目ぇッ! 駄目なのぉ……」
苦しさを訴えるような美少女の紅唇に、もはや我慢も何もなく、黄島は涎まじりの舌をダラリと出したまま、かぶりつく。
あまりのことに動転したミキは口を閉じる瞬間を失う。力なくいやいやをするミキの口腔の中で臭い息と唾液が荒れ狂う。紅唇を捲りあげ、歯ぐきの間に舌が差し入れられる。
「うッ!」
黄島がミキの唇を離す。ミキの歯が黄島の舌を噛んだのだ。

「あ、あなたは黒田さんじゃない!……あなたはいったい誰? 誰なの?……」
その時だった。カチッと音がして、ミキの目隠しが外れ、ゆっくりと落ちていく。暗闇から引き戻されたミキの眸の前に、汗をしとどにかいた太った男が浮かびあがる。
「きゃあぁぁッ!!」
真っ赤に上気した脂ぎった顔、顎まで下がったたるんだ頬。男の顔は劣情で醜く歪み、呆けたように口を開けたままだ。上半身にはゴーグルイエローの強化服を着ているが、下半身は裸のようだ。開ききった自分の脚の間には深々と半裸の男の腰が入っている。
「……き……黄島さん……」
憧れの黒田だと思っていた男が黄島だったことのショックはあまりにも大きい。強化服を上半身のみ着たその姿は無様で生理的に嫌悪されるものだった。マズルカの罠とはいえ自分の身体を弄び楽しんだそんな男と身体まで繋げられてしまったのかと思うと、涙が後から後からこぼれ落ちる。
「……み、ミキちゃん……お、俺は……」
黄島は呆然とミキを見つめている。
「黄島さん、は、早く離れて! お願い、離れてください!……」
ミキはすごい形相で黄島をにらみつけながら、涙を流しつづけた。
慌てて肉棒を引き抜こうとする黄島だったが、怒張はピッタリと収まって簡単には抜けない。
「……うっ……」
再び柔らかい粘膜が擦られ軋んで、ミキは苦悶の表情を浮かべる。

「ぎゃあッ!!」
しかしようやく亀頭部が抜けようとしたその時、黄島が叫び声をあげて動きを止めた。
「おお、おお!」
ミキと繋がったままの黄島の体が急に発作を起こしたようにビクッ、ビクッと激しく痙攣する。
「黄島さん! どうしたの?」
ミキは黄島の異変に気づいて声をかけるが、手足を括られていてはどうすることもできない。
黄島は額に大粒の汗をびっしょりと浮かべ、顔を真っ赤にして苦しそうにうめき声をあげている。全身からも大量の汗を噴き出させているようだった。
「マズルカ! いったい俺の体に何をした……何をしたんだ!」
苦しそうに黄島が叫ぶ。
「黄島さん……」
ミキも心配そうに様子をうかがっている。
「ぐおッ」
豚が絞め殺されるような気味の悪い声とともに、黄島が肉棒を掴んで激しく震えている。その様子は、まるで自分の肉棒に振りまわされているかのようだった。
ミキは黄島の体に起こった異変がただならぬものであることにようやく気づく。しかし同時に、胎内で再びはじまった異物の侵入に、大きな叫び声をあげていた。
「ひッ……な、なに……黄島さん、な、何をしてるの。早く抜いて、抜いてちょうだい!」
ミキは黄島を叱ったが、黄島は首を横に振るばかりで、異物の侵入は止まってくれない。
「……み、ミキちゃん……お、俺じゃないんだ……俺のペニスが勝手に動いているんだ!!……」
「…………」
黄島の答えは信じがたいものだったが、確かに先ほどの挿入とは何かが違っていた。それはミキの胎の中で蛇のように蠢き、膣中を回転しながら奥へ奥へと突き進んでくるように感じられる。
-グニュルルルルッ―――
「嫌、嫌、嫌ぁ!」
自分の中で何か生き物が蠢いている-ミキにとって正気が失われそうな衝撃だった。
しかし得体の知れないものに犯されているというのに、その恐ろしさとは裏腹に女の官能が揺さぶられ、快感がこみあげてくる。敏感な膣粘膜をズリズリと掻き分けられると、熱くとろけた肉がジクジクと蜜を溢れさせ、ひとりでに妖美を貪る動きを見せてしまう。
「ハッハッハッハー、ゴーグルイエロー、おまえの肉棒はすでに豚のペニスに遺伝子改造されているんだ!」
マズルカがようやく説明をはじめる。
「な、なに?」
黄島がスピーカーの方をにらんでいる。
「さっき、首輪のところで針が刺さったような痛みを感じなかったかい? あれは首輪から注射針が突き刺さってある薬液を注入したのさ。すでにおまえの身体の隅々にはこの基地で食べた食品から豚遺伝子が取り込まれていて、薬液の注入によって発現するようになっていたんだ……」
マズルカの恐ろしい話がつづく。
「豚のペニスを見たことがあるかい? 螺旋状になっていてドリルのように回転しながら膣奥へ進んでいくんだ。そして最後は……フフフ……子宮まで達するらしいよ。どうだい楽しみだろう……」
マズルカの話が終わらないうちに、ミキは激しい悲鳴をあげていた。
「ひいッ……」
ズンッと豚ペニスの先端が膣奥に達し、子宮口を突きあげられる。
「……いやぁッ……奥にッ、奥に当たってるッ!!」
豚の長いペニスがミキの子宮口をゴンゴンと叩いている。いや、叩いているどころか、先端が細くなっているペニスをまさにドリルのようにまわしながら、徐々にミキの子宮口をこじ開けようとしているのだ。ブルブルとミキの汗まみれの裸身が震えだした。執拗に突きあげられる子宮口がとろけて疼き、熱い蜜をしたたらせてペニスを招き入れていく。
「ひぎぃッ! 子宮の、子宮の中に入ってくるわ!!」
ミキは女の最も大切な部分までも汚されようとしていた。ブルルッとひときわ震えたかと思うと、ミキは大きくのけ反った。腰が浮きがり、ガクガクと揺れ、豚ペニスをきつく締めつける。ミキの痙攣はさらに激しく、キリキリと裸身を収縮させた。割り裂かれた両脚が突っ張り、爪先が反りかえる。
「う、ううむっ……」
そのきつい収縮に、黄島はもうこらえきれない。喰い千切られそうな締めつけをはじきかえさんばかりの勢いで肉棒は膨張していく。
「な、なに? なんなの、これは?……ああっ、あああああッ!!」
-ジュバアアアッ――――
子宮口をこじ開け、子宮内部にまで侵入した豚のペニスは、そのまま子宮内に直接射精を開始した。あたかも噴水のように放出された灼けるようなしぶきが子宮の壁を直撃する。飛び散る白濁の精は子宮の内粘膜にビチャビチャと付着し、溜まった精液が波打って子宮全体を揺り動かす。
「ああッ! いやああッ!!」
ミキはまたガクンガクンと全身をのけ反らし、悶絶せんばかりに喉を絞った。
-ジュッ、ジュ、ジュッ、ジュ……
「止まらない……ずっと……ずっと出てるぅぅぅ!!」
ミキは自分の胎内に精液がパンパンに満たされていくのをはっきりと感じていた。
「豚の射精の量はだいたい150から250ccなんだけど、そいつのは遺伝子改造してるから、1Lぐらいは出るかしら……ちなみに日本人の平均は3ccぐらいだから1年分の精液を一度に入れられた計算になるわね……ゴーグルピンク、淫乱なおまえには最高のご馳走だわ。最後はゼリー状の粘液で子宮口から溢れないように塞いでくれるから、安心して……」
射精はまだ続いている。ミキの下腹部は徐々にぽっこりと膨らんでいく。
「あああ……あぅぅ……子宮が……子宮が……」
射精は10分近くも続き、ようやく終わった。常人ではあり得ないほどの大量の精液を注ぎ込まれた子宮は倍以上の大きさに膨れあがり、ミキは妊婦のように下腹部を大きく膨らませていた。
射精が完了すると、ありったけの精液を絞り出され、死体のようになった黄島の体は首に繋がれた鎖に引っ張られ、ミキから無理矢理引き離される。
ようやく豚ペニスが引き抜かれたが、ミキは白眼を剥いたまま、口の端からは泡を噴いていた。グッタリと崩れた身体はしとどの汗でびっしょりで、剥きだしの媚肉は赤くひろがったまま、無残な姿をさらしていた。

四肢を拘束するリングがうしろに回転して、ミキの股間が高く持ちあげられる。マズルカが言ったように膣口からの逆流はほとんどないらしい。黄島が発射した大量の精液のほとんどが、いまだミキの子宮の中に溜まっていることになる。
ミキの周りに白衣を着たマダラマンが数人集まって何かの作業を開始した。ヒンヤリと冷たい円筒状の金具が精液と愛液で濡れた膣口に挿入される。
金具はクスコの一種で、膣口を強制的に広げるものだが、次は細いチューブが差し込まれてきた。
「ウアァァッ! 今度はなに、なにをするのぉ……?」
「フフフ、これから、その膨らんだ腹の中で何が起こっているのか、おまえたちに見せてやるよ。そこのモニターをしっかりと見てるんだ……」
モニターには小さな精子が大量に蠢いている状態が映し出されていた。よく見ると、元気のいい大きな精子が弱い小さな精子に襲いかかっている。1匹に数十匹が群がり攻撃しているのも見える。
ミキは貌を背け、黄島はうなだれてさっきから一言もしゃべろうとしない。
「どんどんやられているのはゴーグルレッドの精子だ。あとから入ってきたゴーグルイエローの精子がゴーグルレッドの精子を次々と殺してるんだよ。正義を守る仲間とか言ってても、こうなると敵も同然だね……」
マズルカは勝ち誇ったようにニヤニヤしながら説明している。
(こいつら、このやらせ映像を完璧に信じてるよ。本当に甘ちゃんばかりだ……)
黄島は驚いた顔でミキを見つめる。
(……なんだって、赤間ともやってたのか……俺が初めてじゃなかったんだ……)
ミキは恥ずかしさに顔をピンクに染めながら、眼に涙を浮かべてモニターを凝視している。
(赤間さんの精子はまだ受精していなかったんだわ……このままだと、赤間さんの精子が……そうなったら、私の卵子は……ああ……)
ミキは醜く膨らんだ下腹部を祈るような気持ちでただ見つめているしかなかった。
「ゴーグルピンク! いよいよ、そこの豚男の精虫たちが、卵管に侵入しておまえの卵子を取り囲むよ。そのうちの一匹が卵子の外壁を溶かして入り込めば……4~5日で子宮の壁に着床する。覚悟はいいかい?」
マズルカが話し終えると、画面が変わった。丸い卵子のようなものが中央にぼんやりと映っている。そこに先ほどの精子が大量に流れ込んできて、卵子めがけて群がっていく。何万匹もの精子の鞭毛が卵子の表面を覆い隠し、精子が卵子をついばむように蠢き続けるところで映像が突然消える。
「イヤァァァ―――ッ」
ミキの悲鳴だけが部屋中に響きわたっていった。

「盲目の美囚」End  「レイプ・トラップ」につづく