「ウー! ウーー!」
 地面に横たわるメガイエローは肉の塊と化しつつあった。
「ウアアーー!アウウ!」
 有刺鉄線が刺さった顔は血と唾液が混ざり合い、目鼻立ちの良い表情を無残なものに変えていた。
「お仕置きが充分じゃないわね!」
 マスクを破壊した有刺鉄線だ。全身の骨を砕くことはわけ無い。あえてシボレナはそうしなかった。
「ウーーッ、ウー!」
 股間から伸びた有刺鉄線を引っ張り、尻を持ち上げる。
「私が腕を引けば、この針があなたを一生セックスできない身体にするわ、さあ、歩きなさい」
 有刺鉄線がクリトリスに巻かれており、中でも長い針が蠍のように股間に突き立っている。その先に青色の液体が付着している。
「今度は動物みたいに鳴いてみることね」
 身体を動くたびにギチギチと苦しめる針に泣きながら耐えて、メガイエローは四つんばい歩きをはじめる。
「アウゥーー! ワウウーー!」
 シボレナの責め苦に従うままの千里、彼女はこの苦痛から逃れられるならなんでもしてもいいと思っていた。
「アハハハッ!」
「ウウウウウウウウーーーーーーーヒイイイイイイイ!!!!」
 頭の鉄線を掴み、立たせると地面にぽたぽた血が垂れる。
「そのまま立ったままになさい」
 身を捩ってくねくね蠢くメガイエローを、まるで彫刻か何かのように台の上に立たせた。
「もし全部刺して死ななかったら、クネクネにでもしてあげるわ」
 シボレナは手を突き出すと、ネジレエネルギーを浴びせ掛けはじめた。針が一本ずつスーツを貫通し、皮膚を破る。
「ウフッ! ハフ! ウググ!」
 本物の黒ひげ危機一髪のように針が次々に刺さりかかる恐怖も苦痛もやがて、メガイエローはもう何も感じなくなっていた。ただ、身体に針が刺さり、スーツはぼろぼろになっていく。
「フ! ハ!」
 あちこちから血がにじみ、黄色と赤のコントラストが完成して行く。