- 捕獲されたヒロインたち 最後の通信 -

突如としてジャスミンたち四人の女戦士の前に現れた緑色の宇宙人、メバ星人・ライム。その彼が分裂して誕生したライムAとB。四人の女戦士たちは彼らと二手に分かれて戦いを挑んだ。
しかし二人のライムたちの力は圧倒的だった。彼女たちはなす術も無く彼らにボロボロにされてしまい、淫らに身体を弄ばれてしまっていたのである。
「ふへへへっ…やっぱりかわいいだけで大した事なかったじゃねえかぁ?…というわけでこのままおいしくいただいちゃうぜぇ、ふへへへへへっ」
『…まぁ少し待て、ライムよ』
??んあ?…今まさに目の前で弱々しく喘ぎ、あるいはもがき苦しんでいる“獲物”たちを頂こうとしていたライムの耳に、意外な所から横槍が入る。それぞれのライムが耳につけていた小型の通信機から彼らの雇い主、デストレーダーの声がどこからともなく聞こえてきた。
「ダンナ?この声はダンナですかい?」
『…そうだ。済まないがそいつらをいただくのは少し待ってくれないか?…ククククッ』
「んあ?何でですかい?さっきはこのカワイ子ちゃんたちを“好きにしていい”って言ってたじゃないですかい?ふへへへへへっ」
デストレーダーはそれぞれのライムたちに四人の女戦士たちをおいしくいただくのを少し待って欲しいと言う。それに対して明らかに不満そうな様子を見せるライムたち。
『…まぁ、確かにそう言った。おまえの不満ももっともだろう…だがこれほどの“いい女”どもともうちょっと遊んでみたいとは思わないか?ククククッ』
「…」
デストレーダーのその言葉にそれぞれのライムたちは黙って考え事をしている。
『…だから、この霧深い森の中に一度その女たちを逃がして“女戦士狩り”を楽しみたいとは思わないか?…どうせこの女たち程度の強さならいつでも“いただける”という事が今回よく分かったはずだ…どうだ?ライムよ?もう少しゲームを楽しんでいたいとは思わないか?ククククッ』
「…なるほどねぇ…それも面白そうじゃないですかい?…さすがはダンナ、ふへへへへへっ」
デストレーダーの真意が分かり、気味悪い陰湿な笑いを漏らすライムたち。
『よし決まりだ…ではとりあえずそいつらからキレイにおまえの腕や体の断片を切り離して森の中にでも放り投げてやれ…放り投げた後はいよいよ狩りの始まりだ。そして今度こそはおまえの好きなようにして構わないぞ、クククッ、ククククククッ』
「…分かりやした、ダンナ…ふへへへへへっ」
デストレーダーからの通信を最終的には快く了承したライムたちは、ジャスミンたちに絡みついていた彼らの体の断片から開放し、彼女たち四人を左右それぞれの腕で抱きかかえるような状態にする。
「…な、何!?…い、一体…何を…しようって…言うの?」
「ふへへへっ…まぁいろいろと事情が変わったんでなぁ。とりあえずねえちゃんたちを解放してやる事にしたのさぁ、ふへへへへへっ」
「??…ど、どう言う…事…?」
二人のライムたちは自分たちを解放するという…まだ息苦しそうなジャスミンがそれを聞いて怪訝そうな表情を浮かべる。
「…つまりはまだまだオレたちと“遊ぼうぜ”って事だ…ふへへへへへへっ」
「!?…つ、つまり…わたし…たちを…ナメてる…って事?」
「そういう事だなぁ、ふへへへへへっ…あらよっと!」
「!…き、きゃああぁぁぁ!!」「いやああぁぁぁ!」
ブンッ!…そう言うと二人のライムたちは、彼女たちをそれぞれ左右離れた方向へ思い切り放り投げた。ジャスミンと冴が右の方へ、あきらとさやかがその反対側へ、である。
「…ああぁん!!」「ああぅ!!」
勢いよく飛ばされる四人の女戦士たち…どしんっ!そしてあきらとさやかは20m程投げ飛ばされ、その先にあった大木にそれぞれ背中から叩きつけられてしまう。
「ああぅ!」「はうぅ!」
ドスンッ!そしてジャスミンと冴も同じように20m程投げ飛ばされ、その先にあった一本の大木に背中から叩きつけられる。先にジャスミンの身体が大木が揺れ動くほど勢いよく叩きつけられ、その彼女の身体にのしかかるように冴の小柄な身体がジャスミンに覆いかぶさってきた。
「…ああぅ…ううぅ…!…」
木の幹に叩きつけられた激しい痛みにもだえ苦しむジャスミン。その時、彼女の頭の中に冴の思念が流れ込んできた。
ジャスミンの隠された能力(チカラ)、彼女はいわゆる“エスパー”である。ジャスミンは人や物に触れる事によって人の心や、物に残っている思念を読む事ができるのだ。
普段の彼女はうっかり人の心を読んでしまわないよう、手に黒い手袋をしていた。だが、今彼女の身体には思いがけず冴の小柄な身体の全身が覆いかぶさっている。はからずも彼女は冴の思念を読んでしまう事になってしまったのである。
{走(かける)…テドム…みんな……わたし、寂しいよ…会いタイヨ…}
!…そっか。幾ら冴ちゃんがしっかりしてるように見えても…彼女はまだ16、7歳ぐらいの女の子なんだよね…普段はこんな素振りは全然見せないのに……流れてきた冴の思念は恐らく彼女が元いた時代の仲間への望郷の念だった。更に冴の思念はジャスミンに流れ込んでくる。
{…でもジャスミンさんを信じて頑張ってればきっと何とかなるよね?…ジャスミンさんは凄くいい人だし何よりとても頼りになるし…}
冴ちゃん!?…そこまでわたしを信頼してくれてたの……彼女は冴の自分への強い思いを感じ取りある思いを抱く。
まだ会って間もないわたしをここまで信じてくれてるなんて……よし!この子はわたしが必ず元の時代に返してみせる!……冴の自分への思いを感じ取ったジャスミンはそう新たに決意するのだった。
{でもジャスミンさんの“あのヘンなセンス”はなぁ…それさえなければジャスミンさん、ホントに文句のつけようがないぐらいカッコよくて頼りになるおねえさんなんだけどなぁ…}
アラッ!?…さーえーちゃん、ちょっとそれはないんじゃないかなぁ?……だが続けて流れてきた彼女のその思念にジャスミンは悪い気はしていない。むしろ冴へ更なる親しみを感じていたようだ。そんな彼女はいつの間にか、黒い手袋をしていた手で冴の頭をやさしく撫でていた。
「う、ううん…!…ジ、ジャス…ミン…さん?…こんなに…大変…な時にな…んでそん…なに…ニコニコ…してる…んですか?」
冴のすぐ後ろで、にっこり微笑み自分にやさしいまなざしを向け、頭を撫でていたジャスミンに彼女は息も絶え絶えに、怪訝そうに問いかける。
「!…ううん…何でも梨、いやなしよ…」
??…その冴の問いかけにジャスミンは何事もなかったかのように振舞う。冴もそんな彼女の態度に少し不審に思ったがそれ以上は何も問わなかった。
「…それよりも冴ちゃん、とりあえず物陰に身を隠して体制を立て直すよ。せっかくアイツから離れる事ができたんだし…このままアイツとやっても勝ち目はナッシングだからね……それと冴ちゃん、動ける?」
「ハイ…でもあんまり激しくは…」
「OK。“普通”には動けるよね?…じゃあ、早くアイツから隠れるよ、冴ちゃん」
「くっ!?…ハ、ハイ」「!…冴ちゃん、ツラいかも知れないけどガンバだよ、ガンバ!」
身体を蝕む痛みに必死に耐えながら、賢明に物陰に身を隠そうとするジャスミン。そのジャスミンよりも身体がツラそうな冴も彼女に必死についていく…こうして彼女たちは物陰に隠れて、のっしのっしと歩いてきたライムBの追撃の手を、一時やり過ごす事にした。
***********
…数分後、濃い霧にまぎれて上手く大きな木の物陰に隠れる事に性交したジャスミンたち…とりあえずこのまま逃げる?それともあくまであきらたちとの合流を目指す?…彼女たちは物陰で“緑色の追跡者”の様子を伺いながら、これからどうするかについて考えを巡らせていた。
「ふへへへへへっ…ど~こ行ったんだぁ、カワイ子ちゃんたちよぉ!さっさとオレと遊ぼうぜぇ、ふへへへへへっ」
大きな声でわめき散らし、のっしのっしと歩き回りながらひたすらジャスミンたちを探しているライムB。
濃い霧でそのライムBの姿がほとんど見えないジャスミンたちは、わめき散らしていた彼の大きな声だけで彼の様子を伺っていた。とりあえずまだ自分たちの位置はヤツには見つかってないらしいけど…。
「くっ…ジャスミンさん。これからどうするんですか?いつまでもこんな所にいてもいずれ見つかっちゃいますよ…ならいっそ戦いましょうよ!…この濃い霧を利用すれば…」
「…落ち着いて、冴ちゃん。さっきあのバケモノにわたしたちの攻撃がほとんど通じなかったって事をお忘れ?…今のわたしたちの力じゃかく乱したくらいじゃあまり意味ないよ」
自分たちを探し回っている淫らな追跡者に見つからないよう、小声で何やら話し合いをしているジャスミンと冴。しかしあせりが色濃く見え、血気にはやる冴は見つかる前に打って出ようと主張する。冷静に状況を分析していたジャスミンはそんな冴を懸命にたしなめる。
「じゃあ!どうすれば!」
「シッ!…そんなに大きな声出したらあのバケモノに見つかっちゃう」
「!…ゴ、ゴメンなさい…で、でもどうするんですか?」
「…せめてあきらたちと連絡が取れればいいんだけど…」
あせる冴をたしなめたものの、特に妙案があるわけでもなくジャスミンは途方に暮れていると…ザーッ…ザーッ……その時、ジャスミンは自分の身体から何か機械的な雑音のようなものが聞こえる音がした…その音の出所は彼女のSPライセンスかららしい…完全に死んでいたと思われていたはずのSPライセンスの通信機能が何やら動いているようだ。
??What?何?この音?…まさか!……持っていたSPライセンスの異常に気づいたジャスミンがそれをあわてて取り出す。
ザーッ……あき…ら……ザーッ…さ…やか……今度はさっきまでよりもハッキリと聞こえる…それは聞き覚えのある、あきらとさやかの声だった。
あきら!?さやか!?……これ、もしかしてまだ使える?……あきら!さやか!…お願い!聞こえてる!返事をして!…あきら!さやか!……そう思ったジャスミンはいても立ってもいられなくなり、雑音を発しているそのSPライセンスに向かってあきらとさやかの名を呼び続けた。
『ザーッ…ジャスミン!?…その声はジャスミンなの?…』
「…さやか!?…その声はさやかだよね?…隣にあきらもいるんでしょ?…よかった。無事だったのね…?」
どうやら通信が繋がったのはさやかのチェンジブレスらしい…幸いにして電波の状態もそれなりにいいようだ。
「さやか!わたしたち、たぶんあなたたちの向かい側にいると思うんだけど……こっちに来て合流できそう?…こっちはあのバケモノに邪魔されてどうしてもそっちに行けそうにない」
通信先のさやかに合流を持ちかけるジャスミン。それに対するさやかの答えはかんばしくないものだった。
『ザーッ…こっちもダメ…あなたたちがどこにいるかハッキリ分かってないし…何より今の状況じゃヘタに動くにはリスクが大きすぎるわ!…後ろの方には動けそうなんだけど…』
ふぅ…ダメ…か。あっちも立ち往生してる…でもこのままじっとしてるわけにも……よし!……ジャスミンはある決心をし、それを通信先のさやかに伝えようとする。
「…さやか!聞こえてる?…わたしたち、今のままそれぞれ逃げましょう!」
『ザーッ…ジャスミン!?…でもあたしたちどこに逃げればいいかなんて分からないのよ?…そんな状態で動くにはあまりにもリスクが大きすぎるわ…』
通信先のさやかにこのまま二手に分かれて逃げようと提案するジャスミン。それはあまりにリスクが大きすぎると反対するさやか。ジャスミンはそれを承知でさやかにこう呼びかけた。
「確かに…わたしならこの森の外に出る方向は分かるんだけど…でもこのままの状態でじっとしてるわけにもいかないでしょ?…さやか。落ち着いて聞いて…わたしたちが出てきた建物の入り口の場所は分かる?」
『ザーッ……何となくわね…それがどうかしたの?』
彼女たちが捕らえられていた建物の方向を問うジャスミン。軍人であるさやかにはその辺は問題はないようだ。
「…その建物の入り口から11時の方向に向かって真っ直ぐ逃げて…そこから約2km進んだ所にわたしが“白いチョーク”みたいなもので一本の大きな木に目印をつけてある…森の外に出るには少し遠回りになるけど仕方ない…そこを目指して逃げて」
『ザーッ…11時の方向ね…分かったわ…』
ジャスミンはさやかたちを助けに来た時に“とあるポイント”に目印をつけておいたという。さやかたちにはそこを目指してほしいと提案する。
「…わたしたちもそこに行く。だから…そこでこっちと合流を目指しましょう…」
『ザーッ…りょ…か…い…ザーッ…』
「!…さやか!?さやか!……ダメ。この電波君、ホントに使えなくなりそう…」
「そんな!?…それじゃさやかさんたちとはもう連絡を取れなくなるって事ですか?……ジャスミンさん、それ、貸してもらえますか?」
えっ??いいけど…あ!?……急に電波がかなり悪くなった。もはやお互いの通信機能も限界にきてるのだろう。それに伴ってさやかたちとはもう連絡を取る事はできなくなるかもしれない。
傍らでその様子を見ていた冴は、そう思うといても立ってもいられなくなり、ジャスミンから半ば強引にSPライセンスを奪い取り、それに向かって必死に叫び始めた。
「…さやかさん!あきらさん!…聞こえますか!?…二人とも死なないでくださいね!…わたしたちここから逃げ出したら一緒においしい物食べに行くって約束したじゃないですか!?…だから…だから絶対に無事でいてくださいね!!」
冴ちゃん……ジャスミンはそんな彼女の様子をただ黙って見ている事しかできなかった。彼女は冴のその必死の姿に何を思ったのだろう。
『ザーッ…さ…え…ちゃ…ザーッ…ザーッ…』
「さやかさん!?…さやかさん!さやかさん!…」
手にしていたSPライセンスに向かって、大きな声で数回必死に叫ぶと冴は黙って首を『ダメです』と言わんばかりに横に振る。そして冴はそれを少し悲しそうな表情でジャスミンに返した。ジャスミンもそれを寂しげに受け取る。
「…そこかぁ?ふへへへへへっ…遂に見つけたぜぇ、黄色いねえちゃんたちよぉ、ふへっ、ふへへへっ、ふへへへへへへっ」
見つかった!?……しかしどうやら彼女たちに悲しみに暮れている時間はないようだ。さやかたちに呼びかける、今の冴の悲痛な叫び声があの緑色の強姦魔に彼女たちの居場所を知らせてしまったらしい。
「!?…ジャスミンさん!?」「…どうやら見つかっちゃったみたい……さぁ、もうここにいる理由はないし…早くわたしたちも逃げるべし!」「ハイ!」
ダッ!…離れ離れになってしまったかけがえのない仲間、あきらとさやかの身を案じながら彼女たちは駆け出した。迫りくる緑色のバケモノから逃れるために…。
***********
…一方、同じ頃…。
『ザーッ…さ…さん…あ…さん…ザーッ…聞こ……か!?…ザーッ…ふた…も死なな……ね!…ザーッ…わた…ここか…いっし…い物…行く……すか!?…ザーッ…だ…だ…ぜった…に無…くだ…ね!!…ザーッ…ザーッ…』
「…冴ちゃん……」
途切れ途切れのその冴の声を聞いてさやかはポツリ呟く。通信状態が悪いため、冴が言っている事は分からなかったが彼女が必死に何かをうったえてきてるという事はさやかにも理解できた。
やがて彼女のチェンジブレスから聞こえる冴の声も完全に途絶え、さやかたちはジャスミンたちとの交信を完全に断たれてしまった。
ピッ…彼女は使い物にならなくなったチェンジブレスのスイッチを切って口元から離す。そして顔を上げてあきらの方へ視線を向けた。
「…で、さやか。ジャスミンは何て…?」
「…無効も今の状態じゃ動いてあたしたちと合流するのは無理だって…だから“このまま二手に分かれて逃げましょう”って言ってたわ」
「そんな無茶よっ!…わたしたちどこに逃げればいいかなんて分からないのよ!」
自分に視線を向けてきたさやかにジャスミンとの通信の内容を問うあきら。それに対するさやかの答えはかんばしくないものだった。そこで、ジャスミンはこのまま二手に分かれて逃げよう、と言ってきたらしい。それは無茶だと取り乱すあきら。
「…あきら、落ち着いて。だからジャスミンはあたしたちにどこに行けばいいかも教えてくれたわ。あたしたちが捕らえられていた建物の入り口から見て“11時の方向”にってね…そこから2kmぐらい行ったところに彼女がつけた“目印”のようなものがあるらしいの。あたしたちにはそこを目指してくれって…ジャスミンたちもそこへ行くって言ってたわ」
「…でもさやか、その“建物の入り口”なんて覚えてるの?」
ジャスミンはさやかたちに“ある場所”を目指して動いてほしいらしい。取り乱すあきらを落ち着かせるようにさやかがその説明をする。だが、それでもあきらには一抹の不安があるらしい。
「それは大丈夫。あたしは一応“軍人さん”なのよ。入った建物の場所や方向を覚えておくのは基本中の基本だからね。それくらいは何でもないわよ」
「へぇ…さやかそんな特技もあったんだ。ただマメなだけじゃなかったのねぇ♪」
「ま!失礼しちゃうわね」
そのあきらの不安を聞いて、右手でVサインを作り“問題無いわ”と言わんばかりに誇らしげに言うさやか。
あきらはそんな彼女を見て意地悪い笑みを浮かべて“ふーん…”といったような視線をさやかに送る。さやかはそのあきらの反応が面白くないらしくむくれたような顔をする。
「ふへへへへへっ、ピンクのカワイ子ちゃん、白いカワイ子ちゃんどこだぁ?隠れてもムダだぜぇ、ふへへへへへっ」
「!…このままここにいてもいずれ見つかっちゃうわ…もうジャスミンたちとの話もついたし、早くわたしたちも逃げましょう」
「ええ!そうね」
徐々に近づいてくるあの“緑色のバケモノ”の声…このままではいずれ見つかってしまう。それにいつまでもこんな所にいる理由はない。ダッ!…そう思っていた彼女たちもまたそのバケモノから逃げ出すように駆け出した。ジャスミンが指定した“ある場所”を目指して…。
ジーッ…そんな四人の女戦士たちの様子をまたしても“例”の虫型小型カメラがとらえていた。そして当然のようにそこから“あの男”が彼女たちの様子を伺っていたのである。
「フフフッ…予想通り二手に分かれたか…いよいよ“ゲーム”も面白くなってきた。これからヤツらがどんな表情(かお)を見せてくれるか楽しみだよ、クククッ、ククククククッ」
いつの間にか先程までいたモニタールームに戻っていたデストレーダーが、モニターに映っていた女戦士たちの姿を見ながら不気味で陰湿な笑みを浮かべている…彼は手にしていたタバコをくゆらせながら、これから彼女たちをどうするかについて思いを巡らせていた。四人の女戦士たちにはこれからどのような試練が待ち受けているのであろうか…。
- 以下 捕獲されたヒロインたち 白と桃のビューティペアへ続く -