- 捕獲されたヒロインたち 失われた能力(チカラ)、立ちふさがる強姦魔 -

…あきらたち三人を利用して何事かを企んでいたデストレーダー。そのデストレーダーにより彼のアジトに捕らわれの身になっていた彼女たちは宇宙警察の女刑事、デカイエローこと礼紋茉莉花・ジャスミンによって開放された。
そして彼女たち四人はお互いの力を合わせこのアジトから決死の脱出劇を演じていた。しかしアジトからの脱出に成功した彼女たちを待ち受けていたのはデストレーダーの狡猾な罠だった。
彼が作り出した光の網に絡め取られた彼女たち四人は、その光の網が変化した猛烈な勢いで立ち昇る光の柱に飲み込まれてしまったのである。
「フハハハハハッ!…素晴らしい結末だ!フハハハハハッ!」
ゴォォォォッ!…四人の女戦士たちを飲み込んだ、まばゆく立ち昇る光の柱を見て高らかに、勝利を確信して笑うデストレーダー。尚もその光の柱は一分間程立ち昇り続ける。
やがてその光の柱がゆっくりと立ち消える。そしてその中から先程、猛烈な勢いで立ち昇った光の柱のショックで一瞬だけ気を失っていた四人の女戦士たちが現れた。しかし、彼女たちのその身体には驚くべき変化が起きていたのである。
「う、ううぅ……こ、ここは!?わたしたち助かった…の?……!……みんな!起きて!大変な事になってる!」
いち早く目覚めたジャスミンが驚愕の表情を浮かべ、かなりあわてて大きな声で他の三人に呼びかける。
「う、ううん……ジ、ジャスミン。わたしたち無事だった…のね!?」「う、ううぅ…ジ、ジャスミン…さん!?みん…な…わたし…たち、無事だった…んですか!?」
「そんな事はいいの!それよりみんな大変大変!…わたしたちの身体が…!」
あきらが、冴が…次々と目覚めていく女戦士たち。だが彼女たちはまだ自分たちの状況がよく飲み込めていない。そんな彼女たちを目覚めさせるようにジャスミンが血相を変え大きな声を張り上げて他の三人に呼びかけている。
「…あたしたちの身体がどうしたの?……!…あたしたちの変身が解けてる?…な、何で!?どうしてなの!?」
さやかが自分たちの姿を見て驚愕する。そう、光の柱の中から現れた彼女たちは変身が解けていたのだ。そういう彼女自身も清楚なイメージを醸し出していた純白の衣装を着ていた変身前の姿に戻っていた。
彼女だけではない。あきらも鮮やかなピンクの衣装を身にまとった変身前の姿に…冴もサラサラした長い黒髪にクリッとした大きな瞳、あどけない顔立ちの変身前の少女の姿に…
そしてジャスミンも黄色い宇宙警察の征服を身にまとった変身前の姿に戻っていた。奇しくも彼女たちは全員変身前の姿に戻っていたのである。
「ウソ……何で!?何で変身が解けちゃったの!?」
変身が解けてしまった自分の両手を呆然と見つめている冴。そんな彼女からは明らかに同様が色濃く見えていた。
「…もしかして…あの光の柱に巻き込まれたのが原因なの!?」
冴と同様、内心かなり動揺しているはずだが、あきらは冷静に現状をそう分析してみせる。
「その通り、当たりだ。それにしても…おまえも結構頭が切れるんじゃないか?桃井あきら…そうか。大した戦闘力がない分、頭脳労働と自慢のその“肢体”でデンジマンの一員として、他の男共に貢献してきたというわけか?ククククッ」
「!…な、なっ!?」
そう言いながらデストレーダーはあきらの肢体、足先の白いロングブーツ、濃茶のパンストに覆われたムチムチした太腿、かなり丈が短いピンクのミニスカート、キュッとくびれた細腰…
ピンクの上着からでも分かる、ほどよく大きく形のいいバスと、か細い首、そしてその凛々しい美貌…彼は足先からその肢体をなぞるように、いやらしく視線を動かしていく。
そして挑発めいた言葉を浴びせられたあきらは頭がカッとなっていた。デストレーダーに言われた事は、普段、足手まといになる事が多かったあきら自身が一番コンプレックスに感じていた事だからだ。
「…あきら、落ち着いて。ただの安っぽい挑発よ…あなたを怒らせて平常心を失わせようとしてるだけだわ」
「…ええ。わかってる…わかってるわ」
そんなあきらの様子を感づいていたさやかが彼女を懸命になだめる。気の強いあきらはきっと今の言葉にカチンときているに違いない…さやかはそう思ったからだ。
「クククッ…そういうおまえも同じようなものではないのか?渚さやか…頭脳労働を得意としてる所といい、同じような格好をしてる所といい、ピンクの服が白になっただけではないか?クククッ、ククククククッ」
「!な!?…ゆ、許せないわ!」
そのなだめていたさやか自身がデストレーダーに貶められ、彼女はまんまとその挑発に乗ってしまう…普段、冷静でクールに見えるさやかだが、こう見えても彼女は心の奥深くに激情家の一面を覆い隠しているのだ。
「…まぁまぁ、おふたりさん、落ち着いて落ち着いて…それにしてもとんでもない下種野郎でゲスね」
…なんて言ってる場合じゃないか。こっちは変身を解かれちゃったし…戦力の大幅ダウンは酒飲めない、いや避けられない。でも今は4対1…今の状態ならまだまだ何とかなる。今のウチに何とか打開策を……だがジャスミンのその考えはあっさり破られる事になる。
「…へへへっ…何か御用でスカイ、ダンナ。ふへへへへへっ…」
その下卑た笑いと共に、濃い霧の中から全身緑色の体躯の大男が現れた。慎重が3m程はありそうなそのガッシリした男、そいつの頭髪はまるでない。ただ、そいつはスキンヘッドというよりは“全身タイツ”といった方がいい感じだ。どうやら地球人ではないらしい。
「…おおっ!?やっと来たか、ライム。待っていたぞ…実はこれからおまえに一働きしてもらいたいのだ、ククククッ」
「…へへへっ、何なりといいですぜぇ、ダンナ…ところであのかわい子ちゃんたちは一体何なんですかい?ふへへへへへっ」
登場した“ライム”と呼ばれたその男にデストレーダーが言う。どうやら現れた彼に何かやってほしい事があるようだ。それと会話から考えるに、二人は主従関係、ライムがデストレーダーの雇われ用心棒といったような感じらしい。
もちろんライムに依頼主からの要望を断る理由など何もない…ただ、彼は四人の女戦死たちの姿を認め、ニヤリと陰湿な笑みを浮かべ、気味悪く笑った。
「ああ!?コイツらは以前、わたしが話していた女戦士共だ…まぁ、思いがけず一人、宇宙警察の女刑事という獲物が手に入ったがな、ククククッ」
「…そういう事だったんですかい?…それにしてもどの女も“戦士”などにしておくには実にもったいないレベルですねぇ、ふへへへへへっ」
デストレーダーは彼女たちが何者であるかについて紹介する。しかし、それはまるでお中元の“商品”でも紹介してるかのようだ…またライムも彼女たちの事は随分と気に入ったらしい。
「な、何なの?コイツは?…それに“あの男”あたしたちの事を“物”だか何だかみたいに言ってる!?」
「…あのひょっとこ君は“死の商人”だからね…わたしたちの事も商品だか何だかくらいにしか思ってないはずよ。人の価値なんてそれくらいにしか思ってないはず……本当に許せないヤツ!」
「ジャスミン…さん!?」
その二人の会話を聞いて何とも言えない嫌悪感を覚えたさやか。どうやら彼らは自分たちの事は物だか商品だかくらいにしか思ってないらしい。
ギリッ…その横でジャスミンが歯軋りするような音が聞こえる。めずらしく彼女は他人への怒り、感情を剥き出しにしてそれをデストレーダーに向けていた。普段のクールで飄飄とした彼女からのあまりの変貌ぶりに驚いている冴…そのジャスミンからは何人(なにびと)も受け付けないようなオーラのようなものが出ていた。
「…そう言えばオレに頼みたい事って何なんですかい?ふへへへへへっ」
「おっと、そうだ。すっかり忘れていたよ…おまえにはこの娘たちと戦ってもらいたいのだ…どうだ?今回の仕事は随分と“おいしい”だろう?クククッ、ククククククッ」
「本当ですかい?という事はオレがこのかわい子ちゃんたちを好きなようにしていいって事ですよねぇ?ふへへへへへっ」
「ああ。好きにして構わないぞ…ただし殺すのだけはやめろよ。大事な“商品”がおじゃんになっちまうからな…それさえ守ってくれれば、あとは“女”を食っちまおうが処女喪失させちまおうが何しても構わん、ククククッ」
どうやらデストレーダーは突然現れたこの“ライム”とかいう全身緑の男にジャスミンたち四人と戦わせたいらしい…依頼を受けたライムは当然のように受け入れ、その事に凶器する。
だが彼らの会話は女のジャスミンたち四人にとっては聞くに堪えないものだった…“女”を食う!?処女喪失!?……飛び交う物騒な言葉に四人の女戦士たちは戦慄する。
「…そういうわけでおまえたちの相手はこのメバ星人・ライムがする。せいぜい頑張ってくれたまえ、ククククッ」
「何よ!?おまえは戦わないわけ?」
彼女たちの相手がライムという全身緑の男だと紹介し、そのまま後方へ身を引こうとするデストレーダー。先程の侮辱の怒りがまだマグマのように眠っていたあきらが彼に問いただす。
「フフフッ…わたしは派手な立ち回りはそれほど好きじゃないのでね。直接の戦いは大概他の者にやってもらうのだよ…まぁちゃんと戦えばおまえよりは強いとは思うがな、桃井あきら…ククククッ」
「なっ?…そ、そこまで言うなら自分で戦いなさいよ!何で戦わないのよ!」
巧みな言い回しでデストレーダーが再びあきらを挑発していく。再度、自尊心を傷つけられたあきらは憤懣やるかたないといったような感じだ。
「フフフッ…わたしは野蛮な戦いはあまり好まないのだよ、桃井あきら…それから一つ言い忘れてた。このライムは無類の女好き、特に地球人の女には随分と目がなくてな、ククククッ」
そんなあきらの怒りもデストレーダーにはのれんに腕押し状態である。そして何を思ったのか、彼はいきなりライムの事について紹介し始めた。
「…初めてコイツをこの星に連れてきた時、偉くこの星の女が気に入っちまったみたいでな…最近、若い娘が行方不明になっている事件が相次いでいるだろう?そいつは全てこの“ライム”のしわざだよ、ククククッ」
なっ!?最近、ジャスミンはその事件を担当していた。操作に関わっていく内に、彼女は体力的に弱い女性ばかりを貶めていたその卑劣な強姦魔がどうしても許せなかった。そして目の前にその卑劣な強姦魔が存在している…ジャスミンはその衝撃と共にとある衝動に駆られていた。
絶対にコイツはデリートしてみせる!…それに正義は必ず勝つんだから!“アイツ”なら絶対にそう言うはず、そうでしょ?……ジャスミンは少し前、とあるチームに所属していた時のツンツン頭の青年の同僚が“口グセ”のように言っていたセリフを脳裏に思い浮かべていた。また、今の彼女の強い正義感はその時の同僚だった“彼”の影響によるところが大きい。
「そういえばおまえたちもその条件に当てはまってるんじゃないか?まぁせいぜいその男の餌食にならないように頑張ってくれたまえ、女戦士の諸君、ククククッ」
白々しく言うデストレーダー。彼は初めから彼女たちに不快感を与えるためにそれに言及したのだろう。事実、彼女たちには目の前の緑色の男への女としての恐怖感が植え付けられていた。
この男は自分たちを明らかに“戦士”ではなく“女”として見ている。彼女たちは普段、戦いノ場ではまず意識する事のない自分が“女”である事について必要以上に意識させられていた。
「…そういうわけでわたしはここから消える事にする。後は頼んだぞ。ライム」
そう言い残してデストレーダーは濃霧の中へと姿を消していった…。
「あっ!?ま、待ちなさいよ!」
「…おっと!おじょうちゃんたちの相手はこのオレだぜぇ。それにしても…モデルみたいにスタイル抜群の女からロリータ系のベビーフェイスの小娘までよりどりみどりだぜぇ、ふへへへへへへっ」
立ち去るデストレーダーの影を追いかけようとする冴。だがその彼女の前に全身緑色の男、ライムが立ちはだかる。その彼は四人の女戦士たちの姿を見て、内心改めて舌なめずりしていた。
「…今度のあたしたちの相手はコイツね…そう言えばジャスミン。あの男、メバ星人とか言ってたけど…ところでネバ星人ってどんな宇宙人なの?」
「…メバ星人、別名スライム君…見た目はわたしたちと同じような二足歩行の人型の宇宙人に見えるんだけど…その全身はゼリーというかゲル状のようなもので構成されているの。そのゼリーみたいな体はかなり伸縮自在、腕や脚を職種のように伸ばしたり、体の一部を切り取ってロープのようにしたりする事もできるのよ。しかもそのゼリーみたいな体だから打撃による衝撃にはかなり強いの…でも、それよりもコイツらには厄介な能力があるのよ…」
「??…厄介な能力?」
目の前で下卑た笑みを浮かべているメバ星人・ライムの事についてジャスミンに問いかけるさやか。その質問にジャスミンは淡々と答え始めた。
ジャスミンがスペシャルポリスになる前、宇宙警察学校の学生時代の彼女は非常に成績優秀で、実技より学問に秀でていた彼女は特に宇宙社会学と生物学は最も得意としていた分野だった。彼女は学生時代に学んだその豊富な知識を惜しげもなく披露し始めたのである。
そしてそのジャスミンが言うとおり、メバ星人・ライムの体は緑色のゼリーのような半透明の体をしていた。しかしジャスミンが言うには彼らにはもう一つ厄介な能力があるという。さやかがそれについて彼女に問いかけると…。
「ふへへへっ…さすがのオレも4対1じゃあ、あんたらのようなかわい子ちゃんたちが相手でもちと厳しいからなぁ…ちょっくら細工させてもらうぜぇ……よっと!」
そう言うとライムの体は何と半分に分裂してしまい、まったく同じ大きさの生命体2つに分裂してしまった。
「な、何っ!?…ふ、二人に増えたわ!?…い、一体何したのよ、コイツら…??」
「…そう、コイツらは自分の身体を分裂させて生命体を2つに分ける事ができるの。そしてそれは分裂させた体でもできてしまう…だから極端な話、分裂させた体は二乗方式でドンドン増やす事もできてしまうの。だから厄介なのよね…」
二つの体に分裂したライムの姿を見て、あきらが驚きの声を上げる。そんなライムの様子を見てジャスミンの解説はまだまだ続く。
「…ただ、分裂した後の体はそれぞれ3分の2くらいのパワーと大きさになっちゃうらしいんだけど…でも元々コイツらはわたしたちの倍ぐらいの身長を持ってるから…二つに分裂したぐらいじゃわたしたちの方が体格差では圧倒的に不利だわ」
彼女の言う通りだった。二つに分裂しても、二体のライムの慎重は2m以上あった。ただし横幅も3分の2になってしまってはいたが。
「ふへへへへっ…その黄色い服のねえちゃん、オレたちの事随分詳しいじゃねえかぁ?」
二つに分かれた内の左の一体、ライムAが下卑た笑い声を上げながら、ジャスミンを褒め上げる。どうやら美女に自分たちに関心を持たれていた事が嬉しかったらしい。
「…でもよぉ、それは一般的なメバ星人の話なんだぜぇ。オレたちには更なる能力があるんだよなぁ、黄色いねえちゃんよぉ、ふへへへへへへっ」
ジャスミンが言った事だけでは自分たちを説明するには不十分だと、右に分かれていたライムBがやはり下卑た笑い声を上げながら言う。
「ほぉほぉ、それはそれは…ちなみにそれはどういう能力なのかな?スライム君…ぜひおねえさんに教えてくれないかなぁ?」
「へへへっ、あんたみたいなキレイなねえちゃんにお願いされると言いたくなっちまうなぁ…でもそれは自分たち自身で確かめるんだな、ふへへへへっ」
はぁ…そんなに上手くはいかない…か。ジャスミンが命名、名付けて“スライム君と仲良くなって情報を聞き出そう大作戦♪”でその能力について聞き出そうとしていた彼女だが、そんな子供だましに騙されるほどライムも甘くはないらしい。ライムAはジャスミンのその誘いには乗ってくる様子がない。
「…その前にコイツを倒しちゃえばいいだけだわ!まだわたしたちの方が数の上では有利なんだもの」
「その通りよ!…みんな、二手に分かれて勝負すればこんなヤツら何とかなるわよ!」
相手の力を全て発揮させぬまま、ライムを倒してしまえばいいと主張するあきら。そんな彼女は既にやる気十分だ。またさやかは二手に分かれて戦う事を主張する。
「ふへへへっ…世の中そう簡単にいかねぇんだよなぁ、これが…例え2対1でもあんたらみたいなかわい子ちゃんには負ける方が難しいと思うぜぇ、へへへっ、ふへへへへっ」
そう上手くいくわけがないとあざ笑うライムB。彼らは例え2対1で戦っても、自分たちが彼女たちに負けるなどこれっぽっちも思ってないようだ。
「なら本当にやってみなさいよ!…わたしたちをただのかよわい女の子たちだと思わない事ね…みんな!いくわよ!」
「OK!」
あくまで強気なあきらのその掛け声と共に4人がライムAとBに向かい一斉に駆け出した…あきらとさやかがライムAに、ジャスミンと冴がライムBに、である。
突如として現れたメバ星人・ライムと四人の手負いの女戦士たち…その戦いの火蓋が、今まさに切って落とされたのである…。
「やあっ!たあっ!…はああああっ!」「えいっ!やあっ!たあっ!…」
…あきらとさやかがライムAの正面からお互いの拳でのツープラトン攻撃を必死に繰り出していた。だが元々拳での攻撃力に欠ける彼女たち、しかも相手は衝撃には滅法強いメバ星人・ライムAである。彼女たちのその攻撃はライムAの体にことごとく吸収されてしまっていた。
「何打ぁ…やっぱかわいいだけの女じゃねえかぁ?ふへへへへへっ」
「ぐ、ぐっ!?…ま、まだよ!まだこんなもんじゃないわ!」
「そうかいそうかい、ふへへへへっ…まぁそろそろこっちからも仕掛けさせてもらうぜぇ、ふへへっ、ふへへへへへっ」
余裕の笑みを浮かべ、彼女たちの攻撃をその体でことごとく受け止めていくライムA。逆にその強気な発言とは裏腹にあきらたちにはほとんど攻撃が通じない事に焦燥感がにじんでいた。
そして今まであきらたちの攻撃を受けるだけだったライムAがついに自分から仕掛けていく事を宣言する。
シュルシュルシュル…ビシィッ!…まず手始めに半透明で緑色の彼の右腕がさやかの身体を捉え、彼女の胸回りにキツク巻きついていく。
「あっ!?し、しまっ…!?…ああっ…ああっ…あああぁ…!」
ギュゥッ、ギュゥッ…巻きついたその職種のような半透明で緑色の右腕は強烈な圧力でさやかの身体を絞め上げていく。その強烈な圧迫感は彼女を確実に呼吸困難にしていく。
「ああ!さやか!…ちょっとあなた!さやかからさっさとその腕を放しなさいよ!」
バシバシバシッ…バキキィ!…ボディブローを数発浴びせた後、あきらはライムAの胸板に懇親の右ハイキックを浴びせる。よし!手ごたえアリ!…あきらはそう確信する。だが現実は違った。
完璧に決まったかと思われたあきらの右ハイキックはライムAの胸板に絡め取られるように20cm程モロニめり込んでいる。その右脚に履いていた白いロングブーツはほぼ完全にめり込み、あきらの右脚は彼の背中まで貫通するんじゃないかというくらい突き刺さっていた。
「あっ!?…あ、足が!?…ぐ、ぐっ!?は、放しなさいよ!…ぐ、ぐぅ!?ぬ、抜けない!?」
「ふへへへへっ…捕まえたぜぇ、ピンクのかわい子ちゃんよぉ…それにしてもこの脚、ムチムチしててたまらねえぜぇ。それにミニスカの中身が丸見えだぜぇ、ピンクのかわい子ちゃんよぉ、ふへっ、ふへへっ、ふへへへへへっ」
ライムAの左腕が絡め取っていたあきらの右脚の太腿を、濃茶のパンストの上からスリスリとさすっていく。更にライムAは蹴りを放ち無防備に晒されていた、ピンクのアンスコに覆われた彼女の股間を恍惚な目でじーっと眺めている。
「あ、あっ!?…ど、どこ触ってんのよ!…そ、それにどこ見てんのよ!このバケモノ!」
あきらは触られた太腿から身の毛のよだつような寒気を感じてしまう。更に脚を大きく振り上げたせいで、無防備に晒すハメになっていたミニスカの中身がライムAの好機の満ちた視線を浴びていた事に恥じらいから頬を真っ赤に染めて大きな抗議の声を挙げている。
また彼女は自身の両手を股間に当てて、丸見えになっていたミニスカの中身を少しでも隠すように抑えている。
「!?…あき…ら!?…く、くっ!?…あ、あたしが…行って…あげな…!?…ああぁ!…ああぁん!…ああああぁぁぁ!」
さやかは目の前で好機の視線に晒されているあきらを何とか助けようとするが、自身の身体に巻きついているライムAの右腕がそれを許さない。
「へへぇ…じゃあ次の段階だなぁ…次はこんなのも食らってみるかぁ?ふへへへへへっ」
そう言うとライムAは胸板あたりから自分の体を少しちぎり取り…ビュン!ビュン!…それをあきらとさやかの顔面に向かって放り投げた。ベチャッ!ベチャッ!…巨大なガムのような物体があきらたちの顔全体に覆いかぶさるようにネチョネチョと張り付く。
「!?…ああっ!な、何よコレ!…そ、それに…い、息…が…!?」「!…いやあっ!…な、何なの、コレ!?…それに…く、苦し…い…!?
彼女たちの顔面に張り付いたそれはあきらたちを確実に息苦しくしていく。彼女たちも自分たちの顔面から懸命にそれを引き剥がそうとするが、道端に吐き捨てられたガムのように粘り気を帯びて彼女たちの顔に張り付いているため、そう簡単に外せそうにない。
「ふへへぇ…まだまだいくぜぇ…今度はそのおっぱいを愉しませてもらうぜぇ、ふへへへへへっ」
続いて彼は自分の顔に張り付いていたライムAの体の一部を必死に引き剥がそうとしていたあきらの左胸に左腕を伸ばしていき…ムギュッ。おもむろに彼女のバスとを鷲掴みにする。その柔らかい感触が彼女のピンクの上着越しにライムAへと伝わっていく。
「!…あぁん!…な、何する…あっ…あっ…あっ、あぁん…」
「ふへへへっ…ピンクのかわい子ちゃん、中々いいおっぱい持ってるじゃねぇか?…もっとオレを愉しませてくれよぉ…ほれっ、ほれっ…ふへへへへへっ」
「…あぁん…あっ、あん…あぁん…や、やめ…あぁん、あぁん!…」
「…あき…ら!?…ぐ、ぐっ…このまま…何も…できない…なん…て」
気持ちよさそうにあきらの乳房を弄ぶライムA。息苦しさと自分の胸への責めで、ただもだえ苦しむ事しかできないあきら。息苦しさで視線がかすむ中、さやかはそんなあきらに対して何も手助けする事ができない無力感にさいなまれていた。
…一方、ライムBと対峙していたジャスミンと冴は、お互いの様子を伺うように目の前の緑色の男と睨みあっていた。
「ふへへへっ…どうしたぁ?何もしてこないのかぁ?ねえちゃんたちよぉ…それとも今更おじけづいたのかぁ?ふへへへへへっ」
未だ何も行動してこないジャスミンたちを半ば見下すようにあざけ笑うライムB。
…確かにこのまま何もしないんじゃラチが開かない……よし!…そう考えていたジャスミンがある覚悟を決める。
(…冴ちゃん。少しリスクはあるけど…こちらからアイツに仕掛けるよ…わたしが劣りとしてアイツの注意を引き付けるからその隙にアイツに得意の空手技を叩き込んで…)
(…ハイ。分かりました。ジャスミンさん……わたし、ジャスミンさんなら上手くやってくれるって信じてますから…)
(うん、いい子いい子♪…ありがと、冴ちゃん)
お互い近くにいたジャスミンと冴が小さな声で呟きながら作戦会議のようなものを行う。そしてその彼女たちの結論は出たようだ。
「…それじゃドーンと行ってみますか?冴ちゃん」「ハイ!」
ダッ!…その二人の会話が終わるかどうかという時、彼女たちは一斉に駆け出した。冴がライムBの視界から消えるように動き、ジャスミンがわざと攻撃されやすいように、彼の注意を引くように真正面からライムBに突っ込んでいく。
「何打ぁ?…黄色いねえちゃんだけいきなり突っ込んできただぁ?」
ジャスミンたちのその動きを見て無意識の内に叫ぶライムB。
「やっ!はっ!やっ!はっ!やっ!…はあっ!」
バシバシバシ…バキィ!…ジャスミンがライムBの胸板に素早く左右のパンチのコンビネーションを打ち込んでいく。そして最後に自身の両の手の平で彼のみぞおちに懇親の掌底を叩き込んだ。
「…ふへえっ…全然痛くねえなぁ、黄色いねえちゃんよぉ…ふへへへへへっ」
「!…あら?わたしの攻撃が全然通じてない?…凄いわねぇ、スライム君♪…いや殿方のお名前は“ライムさん”だったかしら?」
ジャスミンの怒涛の攻めにもまったく効いてる様子を見せないライムB。そして彼女はいきなり激しい動きを止め、何か考えがあるのか、しおらしい態度で彼に上目遣いで迫っていく。
「何打ぁ?いきなりしおらしくなっちまって…何企んでんだぁ?ねえちゃんよぉ…ふへへへへへっ」
「あら、別に何もないわよ♪…わたしはただ強くて逞しい殿方が好きなだけよ…それが例えどんな悪人でもね」
ジャスミンの突然の変わり身にあくまで警戒をゆるめないライムB。彼女はそれに構わず、更に艶めかしく色っぽい声で彼に迫っていく。
「ふへへぇ…じゃあ今までのねえちゃんの態度は何だったんだぁ?ふへへへへへっ」
「ゴメンなさいね…それは今まであなたを試していただけなのよ。でもあなたはわたしのお眼鏡にかなう殿方だったって分かったから…」
あくまで彼女への警戒心をゆるめないライムB。そんな彼へジャスミンは更にオトナの雰囲気で迫っていく。ピトッ。彼女はライムBの厚い胸板に左頬を当てて彼に寄りかかるようにして甘えるようなそぶりを見せる。
「ふへぇ?何打、そうかそうか。やっとオレの良さに気づいたらしいなぁ?…いやいやねえちゃんみたいな美女にそう言われると悪い気はしねぇなぁ、ふへへへへへっ」
よし、いい感じいい感じ♪…きっとコイツはこんな風に女の子に迫られた事なんてないはず。わたしの思った通り色仕掛け攻めは効果抜群みたいね…。
事が思い通りに進んでいる事に内心ほくそ笑むジャスミン。彼女の色仕掛けはライムBから徐々に警戒感を削いでいく。
「ふへへぇ…実はオレもねえちゃんだけは他の女とはちょっと違うと思っていたんだよなぁ…ふへへへへへっ」
グイッ。きゃっ!?…気を良くしたライムBは目の前で甘えているジャスミンの腰に右手を当て、彼女の身体を抱き寄せるように自分へと引き寄せる。さわっ…そして彼は腰に当てていた右手をジャスミンの尻に滑らせていき、更にスカートの中にその手を突っ込み、彼女のヒップを下着越しにドーナツ状に愛撫していく。
!…く、くっ!?コ、コイツ、調子に乗って…でもガマンガマン…冴ちゃんがコイツに仕掛けるまでの辛抱辛抱。それまでは…ライムBのセクハラ行為に内心嫌な思いをしていたジャスミンだが、懸命にその思いを押し殺し、今までのように彼へと接していく。
「ふへへぇ…ではお近づきの印にねえちゃんには愛のチューを…」
完全に舞い上がっていたライムBは、抱き寄せていたジャスミンの唇に自分の顔を近づけ、目を閉じ口をすぼめて彼女に口付けを迫っていく。迫りくる緑色の強姦魔の顔に思わず目を閉じて身構えてしまうジャスミン。
OH!NO!このままじゃ…冴ちゃん、お願い…早く来て!…ジャスミンは祈るような気持ちで冴の登場を待っていた。
「やあああああっ!!」
やっと来てくれた!?……ジャスミンのその期待と共に、気合をみなぎらせた甲高い叫び声を上げながら冴がライムBの背後から突っ込んできた。
「んあ?何だぁ?…うあっ!?」
「やあっ!!」
バキィッ!…その甲高い声に気づいたライムBが後ろを振り返ると彼の背中に衝撃が走る。ライムBの背後へ猛然と突っ込んできていた冴の右回し蹴りが炸裂したのだ。
「…お芝居はもう終わりよ。はあっ!!」
ガンッ!…ライムBの背後から冴が攻撃すると同時に、彼の腕に抱きかかえられていたジャスミンが彼の腕をスルリと抜け、ライムBのみぞおちに再び掌底を食らわせる。
ライムBの前後から、挟み撃ちにするような彼女たちの攻撃がまともに入り、それは彼に少なからずのダメージを与えていた。はずだったが…攻撃を食らったライムBは何事もなかったかのようにニヤリと余裕の笑みを浮かべ、ジャスミンたちを一睨みする。
「ふへへへっ…中々見事な攻撃だったぜぇ、ねえちゃんたちよぉ…ただいかんせんパワー不足だなぁ、ふへへへへへっ」
「!?…そ、そんな…全然効いてない!?…あんなにキレイに決まったのに…」
「…ほんとに厄介なスライム君ね…」
余裕の下卑た笑みを浮かべ、左右にそれぞれ身構えていたジャスミンと冴を見るライムB。会心の攻撃がほとんど効いてなかった事に彼女たちの表情には焦燥感がにじみ出ていた。
「それにしても…そっちの黄色いねえちゃん。よくも騙してくれたなぁ?…もう、あやまっても許さねえぜぇ、ふへへへへへっ」
ぐ、ぐっ!?…見事に騙されていた事が分かり、ライムBはさっきまでの機嫌の良さとは打って変わり、かなりの不機嫌モードである。そしてジャスミンはその高い代償を払うハメになってしまった。
「…オレを怒らせたらどうなるか思い知るがいいぜぇ…ふへっ、ふへへっ、ふへへへへへっ」
ドドドドドドドドッ!…怒り狂ったライムBがジャスミンに向かって一目散に猛然と突っ込んでいく。まさにそれは闘牛の牛のようだ。
「ジャスミンさん!…く、くっ!?…そう簡単におまえの好きにはさせないわ!…はああああぁ!!」
猛然とジャスミンに突っ込んでいくライムBを追いかけるように、冴が彼に必死の形相で突っ込んでいく。
「何打ぁ?…オレが用があるのはそっちの黄色いねえちゃんなんだよぉ!…悪いがあんたみたいなコドモを相手にしてる暇はないんでなぁ!…おじょうちゃんにはしばらく黙っててもらうぜぇ、ふへへへへへっ」
シュルシュルシュル…えっ??…ビシィッ!…あっ、しま…!?…ライムBの左腕がいきなり冴の方へ伸びていき、彼女の身体を絡め取る。シュルシュルシュル…彼女の胴回りに巻きついたその左腕は勢いよくライムBの方へ戻っていく。それはまるで掃除機にコンセントのコードを巻き戻しているかのようだ。
「きゃあああぁぁぁ!?…ジ、ジャスミンさーん!」
「冴ちゃん!?…ぐ、ぐっ!?…ちょっと、おまえ!冴ちゃんを放しなさいよ!」
ライムBの左腕に巻きつかれ、彼の下へその腕が戻ると共に、勢いよく引っ張られていく冴の身体。ジャスミンはそれを止めるため、引っ張られている冴に向かって必死の思いで駆けていく。
「ふへへっ…あんたの前にこの邪魔なガキを黙らせるからなぁ、ちょ~っと待っててくれよぉ、黄色いねえちゃんよぉ、ふへへへへへっ」
シュルシュルシュル…えっ!?…ビシィッ!…なっ!?し、しまっ…ぐ、ぐっ!?…冴を助けるために急ぎ彼女の下へ駆けていたジャスミンだが、足止めを食らうようにして逆にライムBの右腕にその身体を絡め取られてしまう。
「…あとであんたとはたっぷり遊んでやるからなぁ…ちいとばかり待っててくれねぇかなぁ?黄色いねえちゃんよぉ、ふへへへへへへへっ」
「…いやあああぁぁぁぁ!!」「ぐ、ぐっ!?さ、冴ちゃん!冴ちゃぁん!」
突然、職種のように伸びてきたライムBの右腕に絡め取られてしまったジャスミン。彼女は甲高い悲鳴を上げながら、勢いよくライムBの下へ引き寄せられていく冴を悲しい絶叫を上げながら見ている事しかできなかった。
「来た来た、ふへへへっ…あんたにはしばらく黙っててもらうぜぇ、ちっこいおじょうちゃんよぉ?ふへっ、ふへへっ、ふへへへへへへへっ」
「!…ひ、ひっ!?い、一体何する気なの?わたしをどうするつもり……きゃああぁぁぁ!!」
冴に向けられた暗く陰湿な笑みに、彼女自身はこれから自分が何をされるか分からない、得体の知れない恐怖にただただおびえる事しかできなかった。
そしてライムBに引き寄せられた彼女には、彼による信じられない攻撃が待っていた。冴の身体を引き寄せていたライムBはそのまま彼女を頭から自分の身体へめり込ませたのだ。
彼の体に突っ込まれた冴の身体は黒を基調とした衣装の上半身がほぼ全てライムBの体にめり込んでしまう。そして、白いホッとパンツを身につけていた健康的な彼女の下肢が地面から少し離れた、何もない空間をバタバタとむなしく蹴り上げている。
「!?さ、冴ちゃん!冴ちゃん!…冴ちゃぁぁん!!」
「ふへへへっ…心配しなくてもこのおじょうちゃんは生きてるぜぇ…ただコイツはオレの体の中で溺れているようなもんだからなぁ。いつまでコイツの息が続くかは分からないがなぁ、ふへへへへへへっ」
そう言いながらライムBは自分の体にめり込んでいる冴のちっちゃくかわいいお尻を、白いホッとパンツの上からパン、パンと引っぱたく。彼がその小さなヒップをはたくたびに冴の健康的な両脚がそれを嫌がるようにビクン、ビクンと反応する。
「溺れてる?…溺れてるってどういう事!?」
「…そう言えば言ってなかったなぁ?オレの体はドロドロした半分液体のようなもので出来てるってのは知ってるよなぁ?コイツはその中に溺れてるようなもんなのさぁ。言わばコイツはヘドロが一杯入ったバケツに顔を突っ込んでいるようなもんなのだぁ…そしてこれが普通のメバ星人とは違うオレの自慢の能力ってわけだぁ、ふへへへへへへっ」
とりあえず無事なのはよかったけど…でも冴ちゃんがそんな状態にされてるならあまりモタモタできないわね。何とかしてあの子を助け出さなきゃ…でもそのためにはこの“スライム君の腕”を何とかしないと…で、でも…うっ、くっ…な、何とか…
自分の能力を誇らしげにしゃべり始めるライムB。その彼の話によると冴はライムBの体の中に溺れているらしい…ジャスミンはそんな冴を何とか助け出そうとする。が、彼女の身体に巻きついていたライムBの右腕がそれを許さない。
「…それよりあんたは自分の心配をした方がいいんじゃねぇかぁ?黄色いねえちゃんよぉ、ふへへへへへへっ」
グイィ!きゃっ!?…そしてライムBは右腕で絡め取っていたジャスミンの身体を自分の方へと引っ張っていく。シュルシュルシュル…更に引き寄せたジャスミンの身体に左腕を伸ばしていき、彼女の両腕ごとジャスミンの身体に巻きつき、彼女から両手の自由を奪い取ってしまう。
「あっ!?…ぐ、ぐっ!?」
「ふへへへへっ…まだまだこれからだぜぇ…オレをコケにしてくれた代償はこんなもんじゃすまねぇからなぁ、黄色いねえちゃんよぉ、ふへへへへへっ」
ぐ、ぐっ!?こ、このままじゃ本当にマズイ…な、何とかしないと…な、何とか……ブチンッ。ライムBはジャスミンに巻きつけた左腕を自分の体から引きちぎり、自分の左腕が自由になるようにする。
「…次はねえちゃんのおっぱいだぜぇ、せいぜいオレを楽しませてくれよぉ、ふへへへへへへっ」
ムギュッ。そしてライムBの左手はジャスミンの右胸を力強く鷲掴みにする。更に掴んだそのほどよく大きい乳房をグリグリと揉みほぐしていく。
「!…や、やっ!?な、何すん…あっ、あん…あぁん、あぁん…や、やめ…あぁん!」
「ふへへへっ…“デカイエロー”とか言う割にはそれほど大した巨乳でもねえなぁ…胸がでかいから“デカイエロー”じゃねえのかぁ?ふへへへへへへっ」
ぐ、ぐっ!?何て激しくセンスの感じられないオヤジギャグ…「!…あぁん…あぁん…あっ、あっ、あぁん!」
ライムBの手の中で弄ばれるジャスミンの右胸。性感を責められるたびに漏れてしまう艶めかしく激しい喘ぎ声。その彼のまったくセンスのかけらも感じられないオヤジギャグによる彼女への言葉責め…それらジャスミンへの陵辱が彼女を恥辱の渦へと飲み込んでいく。
「…まだまだいくぜぇ…次はこんなの食らってみるかぁ?ふへへへへへへっ」
まだまだ続くライムBによるジャスミンへの陵辱…彼はいったん左手を彼女の右胸から離し、自分の胸板から体の一部をちぎり取り…ビュン!ベチャッ!…それをジャスミンの顔面目掛けて放り投げた。それは彼の狙い通り、ジャスミンの顔に覆いかぶさる。
彼女の顔面に覆いかぶさるその巨大なガムのような物体はよくこねられた餅のようにねっとりとジャスミンの顔に張り付いている。また彼女の顔に張り付いている“それ”は彼女をだんだん息苦しくしていく。
「!…きゃあ!?な、何コレ!?…ネバネバして…そ、それに…ぐ、ぐっ!?…と、取れない!?」
「ふへへっ…そいつはそう簡単には取れないぜぇ…それに息が苦しいんじゃねえかぁ?黄色いねえちゃんよぉ、ふへへへへへっ」
「ぐ、ぐっ!?…こ、このっ…と、取れ…ない…そ、それに…い、息が…息が…」
顔面に覆いかぶさる巨大なガムのような物体に苦しむジャスミン。それが彼女を徐々に息苦しくしていく。
そしてライムBの視線がそんなジャスミンへ向けられる。更に彼の視線は彼女の顔から胸元へいやらしく動いていく。その彼の瞳は黄色い宇宙警察の征服に包まれたジャスミンの左乳房をとらえていた。
「ふへへっ、さっきは右のおっぱいだったなぁ?じゃあ次は左の方を責めてやるよぉ…やっぱりまんべんなく揉んでやらないとなぁ、ふへへっ、ふへへへへへっ」
ムギュッ。今度はライムBの左手がジャスミンの左胸を力強く鷲掴みにする。そしてその手が彼女の乳房の感触を確かめるようにグリグリとこねくり回していく。
「ふへへっ…オレが乳を揉んでねえちゃんのおっぱいをでかくしてやるぜぇ…そしたらねえちゃんはホントの“デカイエロー”だなぁ、ふへへっ、ふへへへっ、ふへへへへへっ」
「…あぁん…あぁん…何を…言う…あぁん…わた…し…は…あぁん…デカ…イエロー…よ…あぁん」
顔面に張り付く巨大なガムのような物体からくる息苦しさと、性感への責めによる激しい喘ぎ声で、息も絶え絶えに抗議の声を上げているジャスミン。
んん~…ん…ん……薄れいく意識の中、何気なくジャスミンがライムBの体に顔をうずめさせられていた冴に視線を動かすと、先程まで自分の健康的な両脚を勢いよくバタバタさせていた彼女の動きが明らかに弱々しいものになっている。いよいよ冴の呼吸は危なくなってきてるのかも知れない。
ううぅ…さ…え…ちゃん?……早く…助けて…あげな…きゃ……そんなジャスミンの思いとは裏腹に彼女の身体はライムBの腕によってまったく動きそうにない。
「…あぁん…あっ、あっ…あんん…あぁん…」「…あ…う…う…あ…き……」
あっちで…別のスライム君と…戦ってるはずの……あきらと…さやか…も!?……更にうつろなジャスミンの瞳に別の場所で戦っていたはずの二人…左胸を弄ばれ、ただ喘ぐ事しかできないあきらと、ライムAの腕に身体を絞め上げられ、息も絶え絶えで今にも意識が無くなりそうなさやかの姿が目に入ってきた。
緑色の強姦魔になす術も無く、ことごとくいいように蹂躙されてしまうジャスミンたち…そんな四人の女戦士たちの運命は今や風前の灯に見えた…。
- 以下 捕獲されたヒロインたち 最後の通信へ続く -