ピンクターボ、孤独な戦い―ドスコイ勝負は卑劣な罠― その3

「むふふ…逃げたかったら逃げてもいいぞ?逃がさないけどなぁ?!」
嫌らしい笑みを浮かべながらズルテンとスモウボーマははるなへとさらににじり寄ってくる。
マワシを穿かされてから相手のペースに飲まれっぱなし…それにマワシに締め付けられた秘部は疼きが止まらず、戦いに集中することすらままならなかった。
しかし今引き下がってしまえば更に被害が増えてしまう。女性を卑猥な目に遭わせる暴魔をはるなは黙って見過ごすような性格は持ち合わせてはいなかった。
(絶対…許さないんだから!)
「誰が逃げるもんですかっ!一人でも絶対貴方たちを倒してみせるわ!」
再び立ち上がりスモウボーマへと戦う姿勢を露わにする。
「うひうひ、強いなぁ…しかし、俺様とこのスモウボーマを倒せるかな!?」
「くっ…!」
(今の私には…)
スモウボーマが再び突進してくる。
―ガカッ!!
突き出したきた両手に手を合わせ、マワシに触れられないようにするしかはるなにはできなかった。
(時間を稼いでみんなが来るのをまっているしか……!)
「ぐふぐふ…マワシを捕まれたくないみたいだな?」
「くっ……!」
余裕たっぷりのスモウボーマは、徐々に力を込めながら前へと進んでくる。
「さて、次はどんな風にして欲しい?い?ひひひ!」
はるなの横で笑みを浮かべるズルテン。
(二対一ではすぐにやられてしまうわ…!でも…)
はるなも無闇に組みかかってきたわけではない。このままずるずると倒れずに押されていけば吹き飛ばされたターボレーザーの近くまで行くことができる。
(それを拾って…まずはマワシを破壊して外すことができれば…!)
こうしている間にもマワシの食い込みは激しくなり、耐え難い疼きがはるなを襲ってくる。
横のズルテンもはるなの無防備な場所を狙いながらふざけ半分に少しずつ距離を狭めていく。
このマワシさえ外せば…ターボレーザーまでの距離が近づいてきた。
「どうしたのかなぁ?このままスモウボーマにやられちゃう!?そろそろ?…やれっ、スモウボーマ!!」
「いくでごわす!!」
スモウボーマの腕に力が入り、前進が前屈みになる。
(今だわ!!)
「はぁっ!!」
「ぐお!?」
「ふぎゃ!!」
重心を掛けてくるスモウボーマに合わせて、はるなは身体を素早く横に移動させる。
バランスを崩したスモウボーマはズルテンとぶつかり、その隙にはるなは後方へ落ちていたターボレーザーを拾い上げた。
(やったわ!)
そのまま下半身を締め付けているマワシに向かって引き金を引く。
「これでマワシがはずせる…!」
―バチバチバチッ!!
まばゆい光の束が走り―マワシの周りに光が飛び散っていく…しかし―
「そ…そんなっ!!」
至近距離でターボレーザーが炸裂したはずのマワシには全くダメージを受けた様子もない。
「やぁ…っ!は、外れて…っ!」
いくらマワシを掴んで動かしてみても全くはずれる様子もない。予想外の出来事にはるなは焦りを隠せなかった。
「ぐふふぅ、惜しかったなぁ??」
ズルテンが起き上がり、必死にもがくはるなに近寄る。
「このマワシは頑丈でどんな武器を使っても壊すことはできないぞぉ?」
「くっ…そんな…!」
「そんなことよりルール違反はいけないな?…仕切り直しだぁ!!」
言うが早いかスモウボーマの手がマワシへと伸びていった。
「きゃあぁっ!!」
あっという間にマワシを取られて組み付かれ、先程と同じがっぷり四つに組み付かれてしまった。
スモウボーマがはるなに覆い被さるような形で組み付いたため、はるなは怪力自慢のスモウボーマ相手に力で前に押し切ることしか出来なくなってしまう。

「うひひ…どうしてやろうかなぁ…!」
「は、放して…ああっ!」
次の瞬間、マワシの結び目辺りを掴んでいたスモウボーマの手に力が加わり、はるなの身体が尻から引っ張られ、マワシに締め付けられた股間に再び耐え難い刺激が走る…その時だった。
―クチュ…
「ひっ…!」
身体の芯から痺れるような感覚と、微かに聞えた水音。
(何…今の…?)
それは自分の身体から―しかも女性の部分から聞えた音に他ならず、自身の身体の変化を示すサインとしてはるなに非情な現実を突き付ける。
(うそ…なんで私…まさか…!)

「くっ…!あぁっ…!!」
逃れようと足を動かせば、スーツとマワシが余計に食い込んでしまい、もどかしいような感覚の波に翻弄され続けてしまう。
(いけない…!何だか…変な気持ちに…!こんなのっ…)
自身の身体に芽生えはじめた未知の感覚が、思考を蝕む。
マワシが肌に食い込み蹂躙されるたびにクチクチ、と湿った感覚が陰部を包み―まるで水音が実際に響いているかのような錯覚にはるなを陥らせる。
「んっ……ふうぅ…!!くうぅ…っ!」
(身体に力が…はいらなくなって…)
気を抜けば一瞬で投げられてしまうであろう危機的状況。
それなのに身体は火のように熱く、意識を集中することすらままならない。味わったことのない身体の異変と闘うはるな、しかし―
「むぅん?何やら様子がおかしいぞ…?ピンクターボ」
様子を察したかのようなズルテンの声。
身体を捩りながら闘うはるな、その下半身にズルテンの魔の手が忍び寄る。
「ひ…っ!やめっ…んっ!」
再び尻を揉み抱かれ、小さく悲鳴を上げるはるな。
円を描くようにゆっくりと撫で上げる度に、眩しいピンクのスーツに包まれ、それとは対照的な黒いマワシが食い込む桃尻がぴくぴくと反応する。
「おやおやぁ?これはもしや…ぐふふふっ」
「な、なに…よ…!このっ…!エッチ…!」
はるなの反応を確かめると、ズルテンは一人頷きながらその手を今度は内ももへと移動させていく。
「うひひ!エッチなのはおいらとピンクターボ…どっちかな?やれ、スモウボーマ!」
「どすこ?い!」
次の瞬間、マワシの結び目を掴んでいたスモウボーマがその手に力を掛け直し、一気に引っ張り上げた。
「何言って…きゃああああっ!!」
軽々と持ち上げられてしまうはるな。
結果としてマワシの食い込む場所だけではるな自身の身体を支えることになり、強烈な刺激がはるなを襲う。
「あぁっ…!だ、だめぇ…!」
投げ飛ばされた時下半身に感じた浮遊感と、マワシの食い込む感触に再び苛まれ、はるなの身体から力が抜けていく。
「どうしたのかなぁ?もう抵抗しないのか?ならば…」
ズルテンも同時にはるなの内もも…脚の付け根のギリギリのラインをまさぐりながら、はるなの下半身に刺激を与え続ける。
「オイラは、ピンクの脚を…いひひひ!」
「くっ…!や、やだっ…!くすぐった…い…!」
(反撃しなきゃ…!でも…力が…)
火照った身体では力も入らず、思考も鈍ってしまう。
おまけに今まで感じたことない感覚は、強い疼きとなって下半身…マワシを穿かされた辺りにまとわり付くようにして離れない。
「は、早くっ…投げ飛ばしなさい…よ…!」
焦らすような愛撫に痺れを切らしたのか、この妖しく甘い感覚から逃れたいのか…
はるなは自暴気味な言葉を口にしながらも必死に勝利への可能性を捜し当てる。
この二人のペースで戦ってはいいように弄ばれてしまうだけ―例えマワシが今一度身体を締め付けてきたとしても、まずは距離をとらなければ…
一人きりでも信じて戦う、それがターボレンジャーとしての宿命なのだから。
「こんなことしてても…私は倒せないわ…!」
「ぐふふっ、ならば望み通りに…だがその前?に!」「…ひっ…!?」
―チュクッ…
太ももを這っていたズルテンの指が、不意にマワシの締め付けを割り言って侵入してきた。
「うひ、あ?あ?…こんなになっちゃって!ひーひひひ!」
マワシの食い込んでいたラインに合わせるようにして響く水音。そして指を動かされるたびに、はるなはそこが淡い熱を帯びていくのを感じていた。
(なんで…!やっぱり私…でも、そんなわけない…!)
「はぁっ…!な…なにをしてるの…!!やめなさい…!」
「おやおや?ピンクターボは解ってないみたいだなぁ?」
ズルテンは尚も指を動かし、はるなの陰部を擦り続ける。
(分かってるくせに…!)
「わかるわけ…っ…ない…!どうせあなたが…!このマワシに…何かしたから…!」
「ぬふふ…ならばコレはなんなんだぁ?」
ズルテンは指を引き抜くと、はるなの目の前で自身の指を擦り合わせる。
「くう…っ!」