救けて!!狂気の人形の館 

 ネジレ反応を示した森林公園。本当なら春のさわやかな風が吹き抜けるころだが、この日は生ぬるい、湿った風が木と木の間を粘っこく吹き抜けていっていた。広大な敷地の公園を手分けしてネジレジアの痕跡を探す五人。そこに、城ヶ崎千里の姿もあった。

 「きゃーー!!助けてーー!!!」
 突然の女の子の悲鳴に、千里は振り返り声のする方へと駆けだした。
 「あっ!!」
 声の出どこにたどり着くと、そこには何かに引っ張られるように木立の奥にある古びた洋館へと引きずり込まれようとする女の子の姿があった。そこの洋館の周りには数体のクネクネの姿もある。千里は一本の木の陰に座り込み、身を隠すと、左手のデジタイザーに話しかける。
 「みんな!ネジレジアを発見したわ!アジトみたいな洋館も、、、。」
 「了解!!すぐに行くから、そこで待ってろ!!くれぐれも一人で行動するんじゃないぞ。」
 デジタイザーからは冷静な耕一郎の声が帰ってくる。だが、既に千里は奥歯を噛みしめていた。 
 「わかったわ、、、すぐに来てね!!子供が危ないの!」
 そう言うと通信を切り、千里は木の陰から少し顔を出し、洋館のあたりの様子を窺った。女の子は既にぐったりとした様子で、洋館の重そうな扉まで後十メートルを切ったくらいのところまで、その身体を引きずられていた。その様子を千里はさらに奥歯を噛みながら見つめる。だが、子供を捕獲できることに確信を持ったからなのか、洋館の扉あたりをうろついていたクネクネの姿が一瞬で消え去った。その瞬間、千里の中でプルタブを引かれた炭酸飲料のように、心のつっかえが一気に弾けた。
 「ゴメンみんな、、、!」
 心の中で呟くと一気に千里は女の子の元に駆け寄ってその身体を抱きしめ、体重をかけて、洋館に引きずり込まれるのを阻もうとした。しかし、女の子の身体を引く力は、釣り人が餌に魚が食らいついた瞬間にリールを巻くように、さらに力強くなり千里ごとその身体を洋館に引きずり込もうとする。
 「くっ、、、、、、、!!」
 はじめは立ったまま体重を乗せこらえていた千里だったが、こらえきれずに座り込み、ついには前のめりに地面に倒れ込みながら女の子の身体を押さえる。だが、綱引きと同様に、千里が倒れ込んだ時点で既に勝負はついていた。これが最後とばかりに引っ張る力が大きくなり、洋館へと進むスピードを加速させると、後5メートルほどの距離を一気に千里の身体ごと引っ張り上げ、開いた洋館の扉の中へと二人の身体を投げ込んでいった。


 「うっ、、、。大丈夫、、、!??」
 千里は薄暗い洋館の中で、自分が引きずられて作った膝の傷などお構いなしに女の子に声をかけた。
 「、、、大丈夫!?ねぇ、、、どうしたの?大丈夫!!?」
 懸命に千里は女の子に声をかけるが、返事が全く返ってこない。洋館の大きさの割には小さなステンドグラスの窓から薄明かりがさして、千里と少女を照らす。
 「えっ、、、!!」
 千里は光に照らされた少女の顔を見て、一瞬言葉を無くした。そこには全く生命の流れが感じられない。そして少女の身体は、ついさっきまで生命があったとも考えられないほど、冷たく冷え切っていた。千里は焦り、少女から目を離すと、膝立ちになった状態で周りを大きく見回した。
 「なっ、、、何なのこれは!!?」
 だだっ広い洋館のあちこちにはステージや段が設けられ、そこには千里の目の前の少女と同じように生命の息吹を全く感じさせない少年少女が、力無く、首をうなだれて座っていた。そしてその奥から重たい足音が聞こえる。その足音はネジレジアのそれに違いなかった。千里は素早く立ち上がると、物陰に身を隠して左手のデジタイザーに手をやった。 「インスト-ル!!」
 薄暗い洋館に小さな黄色い光が生まれ、千里はメガイエローに姿を変えて、足音の主が姿を現すのを待った。だんだんと足音が近づいてくる。そこに姿を現したのは、ギレールと、あまり強そうには見えない細身のサイコネジラーらしきもののだった。2体が少女に歩み寄っていく。千里は腰のホルスターからメガスナイパーを抜き出すと、
 「そこまでよ!!」
 と、勢いよく物陰から飛び出していった。外見からしてこのサイコネジラーは何とかなりそうな気がした。ギレールは手強くて、確かに自分では歯が立たないかも知れない。しかし、仲間がここに到着するまでの時間稼ぎにはなると千里は計算していた。
 「おおっ!!貴様、メガイエローっ!!」
 ギレールが思いもかけない展開に少し後ずさる。だが、その凶悪な面の口元は少しの笑みを称えていた。
 「、、、と、いいたいところだが。お前こそ『そこまで』だ!!我々の分断作戦に見事に引っかかってくれるとはなぁ、、、。しかも素顔のままで引っかかるとは、、、!!」
 「なんですって!!」
 千里は小さく動揺すると、さっきの耕一郎の言葉を胸の中で噛み潰しながら、
 「もうすぐ仲間がここに来るはずよ!!そうしたら、あなた達の作戦ももう終わりだわ!」
 と、ギレールの言葉に反発した。しかし、ギレールは動ずる気配もなく口元の笑みを絶やさない。そして軽く右手を壁に向けてかざすと、そこに洋館の外の様子が映し出される。 「くそっ!!千里、千里ッ!!ダメだ、連絡がまるで取れない!」
 「ダメ!どんな攻撃をしても全部跳ね返ってきて扉も開かないわ!!」
 そこにはもう既に洋館の前に到着している仲間の姿があった。
 「、、、と、いうわけだ。この洋館の周りには特殊なバリアが張ってあるんでな。ほかのメガレンジャーは助けに入ってこれんのだ!!ハァーーーッハッハッ!!」
 「そんな思い通りにはならないわ!私は絶対ここを抜け出してみせる!!」
 ギレールの高笑いをかき消すかのように千里は声を張り上げると、メガスナイパーを目の前に構えた。
 「ふん!!その強がりがいつまで持つかな??良かったな、マリオネットネジラー!?良いおもちゃが見つかったぞ、、、。たっぷりかわいがってやれ!?」
 「はい、かしこまりました!」 
 ギレールの呼びかけに答えると、マリオネットネジラーが千里に相対してさっと身構える。
 「こいつなら何とかなる、、、。」
 千里はほんの少し勝算を見いだして安堵感を覚え、メガスナイパーをマリオネットネジラーに向けた。が、その瞬間。さっきまで足下で倒れていた少女が目を開いて立ち上がり、マリオネットネジラーと千里の間に立ちふさがった。
 「私はその名の通り、この子たちを操り人形のように操れる。そしてこうして、この子たちを盾にすることも、、、。お前にこの子たちが撃てるかな??私を倒せばこの子たちは元に戻るんだがね、、、。」
 周りを見渡すと、さっきまで座り込んでいた周囲の少年少女も立ち上がっている。
 「、、、卑怯よ!!」
 とっさに千里は言葉を返すが、攻撃できない。
 「ふっ、、、ではこちらから行くぞ!!喰らえ!!」
 マリオネットネジラーは勢いよく床を踏み込むと、巧みに子供達を盾に使いながら、千里に攻撃を仕掛けようとした。細身の身体だけに攻撃のスピードは速く、時々千里も目で追いきれないときがあった。だが、その攻撃は直接的な攻撃ばかりで、しかも確実性が無く、全て千里の黄色いボディーに掠ることもなく、千里の周りを通り過ぎていく。
 「これなら、ワンチャンスがあれば何とかできる!!」
 千里は相手の動きを見逃さないよう精神を集中し、目を凝らしてマリオネットネジラーを追った。そして、ついにその瞬間が訪れた。マリオネットネジラーが全く『ガード』が無いところで千里の方へと向きを変えて立ち止まる。その瞬間を逃さず、千里はメガスナイパーの引き金を引く。いや、引いたはずだった。だが、引き金に掛けた指はそのままだった。そのままどころか、指先に力を込めても指が動かない。
 「な、、、なに?どういうこと!?」
 動揺を隠しきれない千里の周りで、元のように子供達が座り込んでいく。そして、千里が見据えた先には、完全に『ノーガード』になったマリオネットネジラーがほくそ笑みながら立っていた。
 「ふふふっ、、、。もう既にお前は私の操り人形になっているのだよ、メガイエロー。さっきまでの攻撃は、お前の身体に目には見えないほどの私が操るための糸を張り巡らすためのものだからねぇ、、、。」
 勝利を確信したマリオネットネジラーがにやにやと笑いながら千里を見据える。
 「そっ、、、そんなもの、、、!!」
 千里は引き金に掛けた指にさらに力を加える。が、指はピクリとも動かない。
 「それが証拠に、、、ほら!」
 マリオネットネジラーが小刻みに指を動かすと、メガスナイパーを握る千里の右手が挙がり、さっきまで動かなかった指が動き、閃光が天井に向けて放たれた。
 「そっ、、、そんなぁ!?」
 再び千里が指先に力を込めるが、やはり指は動かない。いや、指どころか、身体を動かそうとしても、脳と筋肉をつなぐ線が分断されたように全身が全く動かない。その様子をうかがいながら、マリオネットネジラーがゆっくりと千里に向けて歩みを進める。
 「いや、、、来ないで、、、。」
 千里は自分の身体の領有権が自分ではなく、目の前にいる敵に完全に移ってしまっていることに恐怖を覚えて、心の中でそう呟いた。
 「さっき見ていると、なかなかの顔立ちをしていたようだな、、、?まずは素顔をさらしてもらおうか、、、!?」
 近づいてくるマリオネットネジラーがそう言うと、今度は千里の持つメガスナイパーが頭の上からゆっくりと降りてきて、マスク越しにその銃口が千里のこめかみに向けてセットされた。
 「や、やめてっ!!いやっ!!!」
 千里はマスクの中で泣き出しそうになりながら、そう繰り返す。千里が恐怖心にあおられるのを見つめながら、マリオネットネジラーはあえてゆっくりと千里の右手人差し指を動かしていく。無表情なマスクの下で、千里は完全に顔色を失い、襲い来る打撃におびえすくんでいた。そして、-バシュッ!バシュッ!!、、、、、、-一発、二発とメガスナイパーの閃光が千里を襲い始めると、
 「アアアァァァーーーーッッ!!」
 と、千里は息を継ぐまもなく絶叫をあげ続けた。四発目でマスクにヒビが入り始めると、六発目でメガイエローのマスクは粉々に砕け飛んだ。千里の長い髪が乱れ落ち、汗びっしょりになって息を切らせた千里の素顔がマリオネットネジラーの前にさらされる。
 「思った通りのいい女だな、、、。なかなか私好みだぞ、、、。」
 マリオネットネジラーが卑わいな笑みを浮かべ千里を見つめる。その間も千里は肩で息をし続け、だが、目線だけは相手からそらさずにマリオネットネジラーを睨み続けた。
 「ふん、、、。強がった顔もまた良いではないか、、、。こういう女は、、、。」
 そこまで言うと、千里の左腕が千里の目線の先に来るようにマリオネットネジラー仕向けた。今度はその手のが広がる。すると左手の中指が普段絶対に曲がることのない方向へと逆にそれていく。
 「あ、、、あぁぁぁ~、、、、、、。ああああぁぁぁぁっっっ!!」
 白いグローブの中から歪な音が聞こえた。千里が痛みに表情を大きく崩す。
 「思った通りだ、、、こういう女は苦悶する表情もまた素晴らしい、、、。」
 サディストの微笑みを崩さないマリオネットネジラーは、今度は親指から順番に千里の指を反りあげていく。
 「ぁぁ、、、やめて、、、ぁぁぁあああああああああっつっ!!!」
 小刻みに首を振るわせるが、それも虚しく、千里の左手の指は全てが破壊されてしまい、今度は肘があらぬ方向に反り始め、
 「アアアアアアァァァーーーーーーーーッッッ!!!」
 絶叫とともにそこも破壊され、千里の左腕が完全にその機能を停止させた。
 「もうどうすることもできない、、、。でも、、、。」
 身体は動かなくとも、精神だけは目の前の敵に屈服せぬように誓い、痛みに震える唇を噛みしめてまた、マリオネットネジラーを睨んだ。
 「ほう、いい子だ、、、。まだそんな表情ができるのか、、、。では、、、。」
 「えっ??」
 千里が一瞬目を見開く。今度は千里の両足が宙に浮いた状態で、股間がマリオネットネジラーに丸見えになる形で開いていく。そして左手が股間へと動いていくと、その指が丁度そこの割れ目のあたりをなぞるように動き出す。
 「、、、、、、ぅぅ、、、ん、、、ぁっ、、、ぁあ、、、ん、、、っん、、、。」
 誰かが操って動かしているとは思えないほどピンポイントに指は千里の割れ目を刺激し、千里は迫り来る官能に落ちまいと、必死で声をかみ殺し続けた。だが、それは千里には最悪の結果を招いた。官能を押し殺す千里にマリオネットネジラーが業を煮やして、
 「ええい、このスーツが邪魔だ!!破壊してやる!!」
 と叫ぶと、メガスナイパーを持った右手を千里に向けて構えさせて乱射させると、千里の絶叫とともにスーツのあちこちに黒い後が出来始め、ついにスーツが防衛機能を発揮しなくなると、黄色い光を放ってスーツが消え去り、千里の右手の中にあったメガスナイパーがその手から放れると、股を開いた制服姿の千里がマリオネットネジラーの前に姿を現した。
 「ははっ!!さっきまではスーツがあったが、もうお前のアソコを守るものはその布切れ一枚しかないぞ、、、!!」
 変身が解けても左手の動きは止まず、今度は千里のレモンイエローのパンティーの上から、指先が彼女の秘所を責め続ける。
 「、、、ぁぁん、、、、、、ぁぁあ、、、ぁっ、、、だめっ、、、、、、ぅぅん、、、あああっっ!!」
 そしてついに、パンティーの上から割れ目をなぞり続けていた指が、黄色い布切れを押さえつけながら千里のなかに入り込み、そこをかき回し始めると、千里の理性と官能の天秤が少しずつ傾き始めた。
 「ダメ、千里!!負けちゃダメ!!」
 心の中で自分に言い聞かすが、ピンポイントでクリトリスを刺激された瞬間などには、時々喘ぎ声をあげてしまう。
 もちろん千里もオナニーくらいの経験はある。だが、今は自分の意志で自慰を行っているわけではなく、マリオネットネジラーによって強制的にさせられているだけで、気持ちいいはずなんか無い、、、はずだった。しかし、マリオネットネジラーが操る自分の指先は、自分でオナニーするときよりも巧く千里の性感帯を刺激する。
 「、、、はぁぁん、、、ぁぁっ、、、、、、いや、、、ぅぅぅん、、、はぁ、、、、。」
 頬が赤く紅潮し始め、その声もだんだん艶と愁いを帯びたものに変わっていく。
 「良いぞメガイエロー!!さぁ、そろそろフィニッシュだな、、、!!」
 その言葉に、千里は固く目を瞑った。レモンイエローのパンティーはもう既に自身の愛液でグチョグチョになっている。
 「、、、ぁぁん、、、もう、、、ダメ、、、。私、こいつにオナニーさせられて、、、イッちゃうんだ、、、。」
 千里は敵の目の前で、自分の昇天する姿を晒すことに半ばあきらめに誓い覚悟を決めた。しかし、千里の予想とは逆に、千里の左手の動きが止められた。すると次に右手が愛液にまみれたパンティーをずりおろす。
 「あぁ、、、そういうことか、、、。」
 今度は千里のあきらめ通りに左手が直接茂みをまさぐり出す。だが、そこからの感触はさっきのように指先が中に入ってくるものではない。揃えた指先が茂みの先をサワサワと揺らしている。
 「さぁ、、、どこまで行くかな、、、メガイエローは、、、。」
 そのマリオネットネジラーの言葉と共に-メリッ、、、メリッ、、、!!-と千里の股間から歪な音がする。
 「ァァァアアアアアァァァーーーーーーッッッ!!ァアッ!!ガァッッッ!!!」
 あまりの痛みに千里は悲鳴を上げ、その音の先に視線を送る。するとそこには、関節を破壊され見事なまでに内側に折り畳まれた左手が、その拳ごと千里の内部へ侵攻し始めていた。
 「ァァアッ!、、、ダメよ、ヤメテッ!!そんなの入るわけ無いじゃ、、、な、、、イィィィーーーーーッッッ!!!!」
 千里が白目を剥いて絶叫を響かせると、拳は千里の秘所の中に収まり、グリグリとその中を掻き乱した。その度に千里は目を白黒させながら、喉が涸れるほどの悲鳴を漏らす。そして、-ズボッッ!!-、、、千里の中からその拳が引き出されると、千里は肩で息をしながら、少し焦点の合わない目でそれを見る。そこには愛液と処女膜破裂によって流れた血を滴らせた、自分の拳があった。
 「あぁぁ、、、そんなぁ、、、。」
 潤み始めた千里の目尻から、一筋の涙が溢れ出て頬を伝う。
 「さぁ、、、敗北を認めるか?メガイエロー、、、。」
 マリオネットネジラーは千里にそう問いかけると、じっと千里を見た。
 「、、、それだけはできないわ、、、どんな目にあっても、、、私はメガレンジャーとして、その言葉だけは、、、口にしない、、、!!」
 もう自分はこの敵に勝てないと、千里は悟っていた。だが、千里の戦士としてのプライドが、「敗北」を口にすることだけは許さなかった。
 「そうか、、、ならばお前には完全な私の操り人形になってもらうぞ!!まずは全ての関節を破壊してやろう、、、それっ!!」
 マリオネットネジラーの目が狂気に彩られると、まず千里の膝が内側へ、膝から足首が外側へ、そして足首からつま先が内側へと曲がっていく。次に残っていた右肘と右手の指、それに両肩があらぬ方向へ曲がり始め、全ての関節が限界点を越えると、
 「アアアアァァァァッッッッーーーーーーーーーッッッ!!!」
 という千里の叫びと共に鈍い音を立てて完全に破壊され、千里は-ストンッ-と床に膝をつき、両足を外側に開いた姿勢で尻を床に着地させた。
 「さぁ、、、お前を操っていた糸を今一端ほどいてやったぞ、、、。どうだ?もううごけんだろう??敗北を認めるか、、、?」
 「、、、さっきも言ったでしょ、、、。私は認めないわ、、、。」
 全身から伝ってくる重たい痛みに、千里は汗にまみれながら眉間にしわを寄せ、マリオネットネジラーを睨みながら、再びそう切り返した。
 「そうか、、、ならば仕方あるまい、、、。」
 マリオネットネジラーは手品師のようにその手を動かすと、再び千里の身体に見えない糸をくくりつけ、千里を前のめりに倒し、その身体をうつ伏せに床に寝かしつけた。そしてもう一度その手を動かすと、今度は千里の両腕が引っ張られ、キャメルクラッチのように腰から上が後方に反りあがり、弧を描いていった。
 「、、、ぁが、、、っ、、、、、、がぁぁ、、、、、、ぐぅぅぅぅ、、、、、、。、、、、、、、アアアッッ!!!」 喉を枯らし、悲鳴すらあげれない千里の短い悲鳴と共に鈍い音が背中から響き、千里は口から鮮血を吐き出して、大きく目を見開いて前方に崩れ落ちた。
 「もうダメだ、、、。このまま私、、、死んじゃうんだ、、、。まだ、、、死にたくないけど、、、。」 口の中にたまった血の味を噛みしめながら、千里はそう考えていた。
 「どうだ、メガイエロー?これが最後のチャンスだ、、、。敗北を認めるか??もし認めないなら、この場でトドメを刺す、、、が、、、もし認めるなら、私のマリオネットとして、永遠の命と共に生かせてやろう、、、。どうだね、、、メガイエローよ、、、?」
 マリオネットネジラーが、突っ伏してピクリとも動けない千里を見下ろしながら問いかける。そしてゆっくりと千里の口が開く、、、。
 「、、、、、、おねがい、、、殺さないで、、、、、、。私の、、、、、、私の、、、負けです。」
 千里が顔をくしゃくしゃにして、涙をこぼして、ついに敗北を宣言した。それと同時に、ゆっくりと千里の身体が持ちあげられ、千里はマリオネットネジラーの前に立つ。
 「ついに認めたか、メガイエロー、、、!!では、これから永遠の命をお前に与える、、、。が、最後に、、、敗北を認めた証としてお前の名前を教えてもらおうか、、、?名前は何というんだ?メガイエロー??」
 「、、、ち、さ、と、、、です。城ヶ崎、、、、、、千里、、、、、、。」
 ゆっくりと、噛みしめるように千里が自分の名前を告げる。
 「そうか、、、千里か、、、、、、。では千里よ。真っ直ぐ私の目を見つめるのだ、、、!」
 「、、、はい。」
 マリオネットネジラーの命令に静かに千里は答え、その目を見つめた。マリオネットネジラーの目が白い光を放つと、千里の脳の中に真っ白な光が広がり、千里の心を心地よい暖かさが駆けめぐっていく。
 「、、、、、、ぁぁぁ、、、。」
 これがメガイエローとしての、いや、人としての城ヶ崎千里の最期だった。もう「言葉」を離すこともできない、、、。瞳からは生命の輝きが失せ、千里はマリオネットネジラーの人形として生きる、いける操り人形と化した、、、。


 「、、、ぁぁぁん、、、、、、ぁっ、、、ぁあぁん、、、、、ぁんん、、、、、、。」
 洋館に千里の官能に満ちあふれた声が響く。マリオネットネジラーは巧みに千里の身体を操り、千里に再びオナニーをさせていた。そして自らが興奮し始めると、今度は千里に制服を脱がせ始める。マリオネットネジラーが千里を動かしているが、知らないものから見れば、これはまるで千里が一人で耽っているようにしか見えない。千里はブレザーを脱ぎ、肩から落とすと、ベストを脱ぎ捨てる。そして首元のリボンを外し、ブラウスのボタンに手を掛けると、それを外して自分の胸の膨らみをまさぐり始めそこを右手で揉み始めた。
 「、、、はぁぁん、、、、、、ぅぅん、、、ぁぁああぁんん、、、、、、!!」
 ねっとりとした愛液を受けた指を自らの口に含むと、今度はもう片方の手で割れ目を探る、、、。膝のあたりで止まっていたパンティーをから、巧く片足だけを抜くと、手はブラをずりあげて、形のいい豊満な胸をあらわにさせてその先端を弄び、たたせた。そしてついに、、、
 「、、、ぁ、、ぁ、、ぅん、ぁっはぁあぁぁあぁぁあ~~~、、、、っん!!」
 千里は大声をあげ、潮を噴くと力無くその手の動きを止めた。
 「ハァーッ、ハッハッ!!見事のなものだ、、、。さあ、本番といくか、、、。」
 物陰から、満足そうな邪悪な笑みを称えたギレールが真っ赤に男根を膨らませてやってくる。そして、マリオネットネジラーは千里を立たせると、千里に語りかける。
 「さあ、始まりますよ、、、。あなた、城ヶ崎千里の初ステージが、、、。」
 と、、、。そして千里は輝きを失った、焦点の合わない瞳で小さく頷くとマリオネットネジラーと共に、洋館の中に設けられたステージへとゆっくり歩き出した、、、。


 -ドカッッ!!!-
 「やったぞ!!今だっ!!!」
 一瞬バリアーが消え、メガレッドが叫ぶと、ブラック、ブルー、ピンクの四人が洋館の中になだれ込む。洋館内部は光々と明かりがつけられており、まるで人の気配が無い。
 「千里っ!!ねぇ、千里っ!!?」
 メガピンクが名前を呼んでもエコーとなって返ってくるだけで、千里は姿を現さない。と、その時、洋館の扉が突然閉まり、照明が落とされて、真っ暗になると、端の方に置かれていたステージにだけ明かりが照らされる。
 「なっ、、、なんなんだ!??」
 メガブルーが言い、四人がステージを見たとたん、-ブーーーッッ!!-と、開演を知らせるブザーが響き渡り、ステージの緞帳が開くと、ステージの中央にいる少女にスポットライトが当てられる。
 「おいっ!!千里!?、、、千里ッ!!」
 開演前のマリオネットと同様、全身が力無く垂れ、首も項垂れた千里は、いささかの反応も返さない。
 「くそっ!!」
 ブラックが床を蹴りステージに向かうが、ここに今度はバリアが張られ、ステージに近づくことができない。
 
 そして、、、   

ステージの中央で、千里はゆっくり立ち上がるとブレザー、ベスト、ブラウスを脱ぐ。そして、スカートに手を掛けると、フワッとスカートを舞わせながら脱ぎ落としてステージの端に置いてあったソファーに腰掛けて、四人に見せるようにオナニーを始めた。
 「ぁぁん、、、、、、ぁあぁぁぁ、、、ん、、、ぅぅ、、、はぁぁんん、、、、、、。」
 千里の身体が一瞬にして熱を帯び、千里を官能の海へと引きずり込んでいく。すると、ステージの脇からイチモツを見事に隆起させたギレールが姿を現せ、千里のそばに立つ。そして千里にそのそそり立ったモノを見せると、千里は両の手のひらでそれを包み込み、自分の口に含ませ、それを舐めあげた。
 「、、、ん、、、んぁ、んぁ、、、ぅぐっ、、、、、、。」
 チュパチュパと淫猥な音を千里の唇とギレールの男根が奏でると、今度はギレールが大きく腰を降り始め、
 「、、、ぉおおぉ、、、ぉっ、、、、、、!!」
 と声を上げ始めた。そして、
 「いくぞ、、、千里、、、!!!」
 と、声を上げると、千里の口腔から素早くその男根を抜き去り、千里の顔面に向けて真っ白い粘液を、大量に発射した。だが千里は表情を変えず、ソファーにもたれブラを取り、パンティーを脱ぐと、紺のハイソックスのみの姿になって、股を開いてギレールを受け入れる準備を整えた。
 ギレールの巨大な男根が千里の中へと潜り込んでいく、、、。
 「ぐぁ、、、、、、、。ぁぅ、、、、ぅぅぅ、、、、。」
 時々千里は苦しげな声を上げ、眉間にしわを寄せる。しかし、ギレールが千里の中に収まり、腰を動かし始めると、その声は次第に変わっていき
 「、、、ぅぅっ、、、、、、ぅん、、、ぁぁあぁん、、、ぁっ!ぁあっ!!」
 と、苦しさの中に官能を織り交ぜるようになり、ついには、
 「はぁぁんん、、、あっ、あっん、、、あっ、あっ、、ああぁぁん、、、。」
 と、官能のブラックホールの中へと、千里は吸い寄せられていった。そして、ステージのクライマックスがおとずれる、、、。
 「、、、ぁっ、、、ァァァア、、、ぁあぁあぁッァアァァァァーーーーーー!!!!!」
 千里はギレールの下で、背中を大きく弓なりに反らせて、ついに絶頂を迎えてまるで、マリオネットネジラーの糸が切れたようにグッタリとソファーにもたれ掛けて、目を大きく開けて果てた、、、。 
 
 「、、、、、、、。」
 最初は言葉を投げかけていたメガレンジャーも、途中から言葉を無くし、ステージを直視できなくなっていた。
 千里の右手が再び股間に伸び、自慰を始める、、、。だが、メガレンジャーは誰一人動こうとしなかった、、、。いや、誰も気づいていなかった。自分たちが、既にマリオネットネジラーの張り巡らせた、搦め手の操り糸にからめ取られているなどとは、、、。そして、自分たちが今度はあのステージの上で、城ヶ崎千里を犯す、狂気のステージの出演者になろうとは、、、、、、。