―第4話 『 憧れの先輩 』―

寿里は来月に開催される卒業した中学校の、創立30周年の記念パーティーの同窓会の出席者名簿に、初恋の先輩「福沢優斗」名前を見つけて大喜びをする。
その福沢優斗とは二歳上の幼なじみで、寿里が中学1年生の時に優斗がアメリカに引っ越して行って以来の再会になり、その別れの際に優斗から貰ったガラス製の靴のネックレスを、今も大事に身に付けている程、その優斗に恋をしていたのだった。
しかし、その当日に寿理は休日を取っていたのに、うっかり日付を間違えて出勤してしまい、同窓会に大遅刻してしまった。
会場には誰もおらずに、寿里は落胆する。
と、そこへ一人の青年が寿里に声を掛けた。

「寿里ちゃん・・・寿里ちゃんだろ?」
「せんぱぁ~い!」

その青年こそ優斗であった。
寿里は優斗に駆け寄ると、突然、優斗に抱き締められた。

(うそ~~~!?)

寿里の全身を隈なく見渡した優斗は、優しく語り掛ける。

「綺麗になったね!寿里ちゃん!」

その一言で、寿里は逆上せあがり舞いあがった。
優斗に食事に誘われた寿里は、態々送ってくれた輝を邪険に扱い追い返して、優斗と一緒に行ってしまう。

「じゃぁ、轟君!・・・今日はどうもありがと!バイバァ~イ!・・・」

「ちょ・・・ちょっと?・・・寿里さん?・・・・・・いつもはひかるんなのに・・・(まさか・・・この後、2人は・・・ぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!)」

置いてけぼりをくった輝は、あらぬ妄想をして帰り、悶々とした時間を過ごした。



食事中の寿里と優斗。

「寿里ちゃん、来週何してる?・・・実は来週、イーストシティのノースキャピタル会館で展示会があるんだ。僕の開発したミラクルアースという商品の展示もあるんだ。寿里ちゃん来てくれないかい?・・・そして・・・・・・」

(やっぱ、王子様は違うわぁ~・・・それに引き換え、うちの男共ときたら・・・)

有頂天の寿里は紳士的な優斗と、ガサツな輝・響助とを比べ、重要な話を最後まで聞いていなかった。

食事も終わり、公園のベンチに座り語り合う優斗と寿里。
突然、会話を遮り優斗がキスをする。

(あ~~~んッ♪・・・せんぱぁ~~~い♪・・・)

素直に寿里は受け入れる。
優斗の手は寿里の乳房に触れると、優しく確かめるように揉み始めた。

「あッ!・・・(せんぱぁい・・・寿里は立派に成長したでしょ?・・・)」

優斗は寿里のスカートの中にまで手を忍び込ませ、寿里の秘肉の感触を確かめる。

「あん!・・・んんん~ッ・・・(せんぱぁい・・・再会していきなり、そんなことまで・・・先輩が望むのなら寿里は構いません!・・・)」

優斗の求めに応じる。

ピリリリリリ!

ようやく好きな人と結ばれると思った寿里の携帯が、突然に鳴り響いた。

(あ~!もう!・・・いいとこなのに、誰よ!)

本部からの緊急招集だった。
その場から泣く泣く寿里は帰ろうとすると、寿里は優斗に腕を掴まれ、交際の申し込みをされる。
その返事を保留した寿里だったが、にっこりと微笑み会釈をして、その場を去った。

(やっぱり、王子様~~~!)

寿里は内心大喜びで、小躍りしながら本部へ戻る。
その優斗は寿里の姿が見えなくなると、電話を掛けて笑みを浮かべて話していた。



数日後。
スポーツ新聞を読んでいたマール、サーン、シーカはミラクルアースの展示会の記事を見つける。それが何かはわからなかったが、テラリセッター(クライシスメーカーより強力な超災害を引き起こすメカ)に付ければ、より強大な兵器になると思い込み、ミラクルアースを奪いに行く計画を練る。



その翌日、テラリセッターがイーストシティのノースキャピタル会館付近に落下して、巨大なクレーターを作る超災害が発生した。
人々の避難と救助、そして、テラリセッターの破壊に向けて出場するレスキューフォースと優斗を心配する寿里。
災害現場に現着すると、輝と響助はテラリセッターの破壊に向い、寿里はレイに促されて展示場に入った。
テラリセッターが発生させた衝撃波で倒れている人々の中に、いち早く優斗を見つけ駆け寄り声を掛ける。
意識を取り戻した優斗は、「僕は良い!それよりもこの人達を」と男らしく言い残して立ち上り、その場を離れ歩き始めた。
寿里は改めて男らしい優斗に惚れ直し、倒れている人々の救護に回った。

「何だ、お前たちは!?」
優斗の叫ぶ声が聞こえた。
そこにはミラクルアースを奪いに来た、サーンとシーカとアクスト達が現れていた。

「これを頂きに来たザンス!」

「渡さない!・・・うわぁ~~~ッ!」

サーンを取り押さえようとした優斗は、シーカに捕まり投げ捨てられてしまった。

「あ!?あんた達!!!」

愛しの優斗が暴行を受けた為に、逆上して立ち向かう寿里だったが、アクスト達に阻まれてサーンの所まで辿りつけない。
その間にサーンが厳重に展示されていたミラクルアースを取り出したが。

ファンッ!ファンッ!ファンッ!ファンッ!ファンッ!ファンッ!
「緊急事態発生!セキュリーシステム作動シマス!」

警報のサイレンとアナウンスが鳴り始め、寿里達の居る展示会場は全ての窓と通路を強固なシャッターで遮断され、孤立し取り残されてしまった。
そして、突然鳴り出したサイレンに驚いたサーンは、おもわず力を入れてそれを握ってしまい亀裂が幾本も入った。

「なんザンス?・・・どうしたでザンス?・・・」

慌てふためくサーンに優斗が近寄り、それを取り上げた。

「これはこういう物だ!」

それを大小四つにバラしてしまう。

「それは特殊な力が発揮される魔法の石ではないザンスか?・・・」

「君は何か勘違いをしているようだな!」

優斗はサーンに答えてから、横で立っている寿里へ向き直して尋ねる。

「君、ちょっと手伝ってくれるかな?」

「はい♪(喜んで手伝いますわぁ~、せんぱぁ~い♪)」

「いいかい!これはこういう風にして使うんだ!」

優斗は再びサーンに向き直すと四つにバラけたミラクルアースの三個を繋ぎ合わせ、それをいきなり寿里の股間に貼り付けた。

「え?・・・」

寿里が戸惑いの声を上げる間もなく、

「いいかい?よく見ておくんだ!スイッチオン!」
カチッ!
「いやぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!」

突如として寿里は、四つん這いに崩れ落ちて悶絶する。

「だめぇ~~~~~~~~~~~~~~ッ!やぁぁ~~~~~~~~~~~~~~ッ!」

寿里は両手で股間に張り付いている物体を剥がそうとするが、それは全く剥がれずに、張り付いたままであった。

「おぉぉ――――――――――!!!」

意識を取り戻した会場に取り残されている人々から歓声が上がり、悶絶している寿里に近づき集まり始める。

「これは僕が開発した『ミラクルアース』と言う名の商品だ!これは今までの概念を崩した画期的な大人の玩具なんだ!」

取り残された人々は、また歓声を上げ大きな拍手を優斗に浴びせる。
優斗の傍らには寿里が、尚もミラクルアースが発生させる振動で悶絶したまま四つん這いになっていた。

「あぁ~~~!止めてください~~~!早くッ!早くッ!止めてぇ~~~~~~~ッ!」

大人の玩具という初めての言葉を聞き、きょとんとしているサーンとシーカとアクスト達。

「君達には理解不能かもしれないな。まぁいい、この子がどうなって行くか見ていれば理解できるだろう」

優斗は尚も喋り続ける。

「さぁ、みんな。この子に近寄って注目してくれ!」

サーンとシーカとアクスト達と取り残された人々が、悶絶し続けている寿里を、手を伸ばせば体に触れられる程に取り囲み注視する。

(見ないでぇ~~~ッ!・・・こんな姿を見ないで!・・・先輩!あたしよ!あたしは寿里です!早く止めて下さい!)

寿里は悶絶し悲鳴を上げつつ、心の内で優斗に懇願した。
しかし、優斗は悶絶する寿里などお構い無しに、ミラクルアースの説明を喋り続け、時折感心した観客達の歓声が沸き上がっていた。

「さて、今は微弱モードだが強さは5段階から選ばれる。・・・では、最強モードがどういったものかお見せしょう!」

カチンッ!
「あ"ぁぁ~~~~~~~!だめぇ~~~~~~~!やめてぇ~~~~~~~~~~ッ!」

寿里は強烈な刺激を受けて仰向けにひっくり返り、腰を浮かし股間の物体に手を掛けて、まるで自慰をしているかの格好で悶絶する。

「おぉぉ――――――――――!!!」
どよめきが起こる。

「あ"ぁぁぁ~~・・・あ・・あッ・・あッ!・・あぁ~~~~~~~~~~~~~~~ッん!・・・」

寿里の体が激しく痙攣を繰り返した。

「うおぉぉ――――――――――!!!」
大歓声が巻き上がった。

カチンッ!

優斗はコントローラーの電源をオフにすると、寿里の股間に張り付いていたローター部を取り外し、元のソフトボール程の大きさの球体に戻す。
大勢の人達の前で逝かされた寿里は、股間のローターを外されても時折全身に痙攣を起こしている。

(恥ずかしいです・・・せんぱぁ~い・・・こんなたくさんの人達の前で、あたし逝っちゃいましたぁ~・・・)

痙攣を繰り返す寿里の傍らで、取り残された人々と談笑している優斗に、サーンが「これは何ザンス?」と真っ赤なロープのような物を持って来る。

「おぉ!君は目の付け所が良いなぁ!」

優斗は笑顔で答える。

「これの実演も見たいのか?」

優斗はサーンに尋ねると、サーンとシーカとアクスト達は大きく頷いた。

「よし、わかった!」

「おぉぉ――――――――――!!!」

大歓声が起こる。
優斗は倒れている寿里に向かい「さ!君、これの実演も頼むよ!」とロープを寿里に見せ付ける。

「嫌です!嫌です!またあんな姿を見せたくありません!」

寿里は大きくマスクを左右に振って拒否した。
すると優斗は激怒する。

「君は僕達、人質がどうなっても構わないと言うのか???」

「え?・・・人質?・・・って?・・・」

優斗の言葉の意味を理解出来ない寿里に対し、優斗は反論する暇も与えずに捲くし立てる。
寿里の我が侭のせいで僕達に命の危機が迫っていると。
レスキューフォースは人々を助けることが仕事なんじゃないのかと。
調子に乗った観客達も優斗に賛同する。
彼等は大人の玩具の展示会に来場したドSで、根っからのドスケベで、しかも優斗の会社の製品のヘビーユーザーでもある。
正義の味方「レスキューフォース」の、女性隊員の喘ぐ姿が見られるチャンスを絶対に逃したくない為に賛同する。

(え~~~!・・・なんでこうなっちゃうの~~~!・・・)

八方塞がり状態に追い詰められた寿里。

「・・・・・・わかりました・・・・・・・・・・やります・・・」

追い詰められた寿里にはOKの返事をするしかなかった。

「おぉぉ――――――――――!!!」

大歓声と拍手が巻き起こる。

(あんた達のせいで、あたしはこんなことしなくちゃいけなくなったんじゃないの!)

心の中で文句を吐きながらも寿里は、しぶしぶ優斗の後をふらふらとした足取りで付いて行く。
優斗は二体のアクストにロープの先端のグリップを持たせると、優斗は耳打ちを始め、床にロープを這わしたまま左右に離れるように指示する。
ロープの全長は5メートル程であった。
次に寿里にロープを跨いで立つように指示する。

「・・・はい・・・・・・」

嫌々ながらも言われたように、そこへと寿里は立つ。
人質と言う名の人々とサーンとシーカとアクスト達は観客となり固唾を飲む。
優斗が合図を送る。

「スタートだ!」
グイッ!!!グイッグイッグイッ!
「いやぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!」

二体のアクストは優斗に言われたように、力一杯ロープを引き上げ前後左右に揺らして、寿里の股間の筋に見事なまでにロープを食い込ませた。
寿里の食い込んだ股間一点を凝視している観客達。

(強化スーツを纏っているのに・・・あたしの大事な所にロープが食い込んでる・・・)

食い込んでいるロープを手で押し下げようとする。

「何をしている!手は頭に付けるんだ!」

優斗は一喝する。

「あ!?・・・はい・・・」

寿里は反射的に返事をしてしまい、手をマスクのてっぺんに添えてしまった。
その為にロープが更に寿里の股間に食い込む。

「んッ・・・くッ・・・」

ロープを持つアクストの手の位置は寿里の頭の高さにあり、寿里は自らの秘裂でそのロープを押し下げている状態になった。

「くッ・・・はッ・・・んん~ッ(ロープが食い込んで感じちゃうよ~・・・こんな姿を見られて恥ずかしいよ~・・・)・・・」

羞恥に耐えている寿里に優斗がまた追い討ちを掛けた。

「さぁ、君!その状態のままで向こうまで歩くんだ!」

「え~~~!?・・・無理です!無理です!歩けません!」

頭を左右に振って拒否する。

「まだそんなバカなこと言ってるのか!君の我が儘のせいで僕達は殺されるんだぞ!」

再び寿里に激怒する。
観客も口々にそうだ!そうだ!と連呼する。
四面楚歌状態に陥った寿里にとって、取るべき行動は一つだけになってしまった。

「・・・・・・わかりました・・・(ぐすんッ)」

寿里は仕方なく返事をした。
とうとう覚悟を決めた寿里は、股間にロープを食い込ませ、拍手喝采を浴びて歩き始める。

「あぁ~・・・うんッ・・・あッ・・・(いやだ・・・何かが股間に当たる・・・」

視線をロープに向けると、そこには突起のような結び目が無数に付いていて、それが股間を擦って刺激を受ける度に、寿里は甘い吐息を漏らす。
数分を掛けてようやくロープの半分まで辿り着いた時に、寿里はその先を見て立ち止まってしまった。

(いやだぁ~・・・何あれ?・・・突起がいっぱい付いてる~・・・)

寿里は周りを見渡してみると、観客達は食い入るように寿里を見つめていた。

「さぁ!ここからが山場だ!通称『地獄の3丁目』だ!さ、早く渡るんだ!」

優斗もまた食い入るように見つめていた。
ただただ、この屈辱的な見せ物が早く終わって欲しい寿里は、歯を食いしばり再び歩みを進めた。

「あぁ~ッ!・・・はッ!・・・んんッ!・・・んん~~~ッ・・・あんッ!・・・」

間断なく襲ってくる突起の強い刺激を受ける寿里は、目眩をするのを感じながら地獄の中を歩んでいく。

「うッ!・・・あ~ッ!・・・あんッ!・・・ん~ッ!・・・あッ!・・・あッ!・・・あッ!・・・」

必死の想いで地獄の3丁目ゾーンを渡り切ると、息も絶え絶えに数歩歩み、ロープ係のアクストの体に手を絡めて、もたれ掛かるようにしてゴールした。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・(終わった~~~・・・)」

心底安堵する寿里に対して、優斗は信じ難いことを言いのける。

「さぁ、君!Uターンだ!」

「え?戻るんですか?・・・」

寿里の問い掛けに、優斗は冷淡に言い放つ。

「当たり前さ!これは1往復が1セットなんだからさ!」

寿里は何を言っても無駄になると悟り、諦めて体勢の向きを変えた。

(また・・・あの刺激を受けなきゃならないの・・・)

グイッ!グイッグイッグイッ!
「あッ!んん~~ッ・・・」

再びロープは引っ張り上げられ、寿里の股間に再び大きく食い込んだ。
ロープを持っているアクストに近づいた優斗は、手にしているグリップ部を観客に見せながら話し始める。

「ここに赤と青のボタンがある。赤は強で青はフルパワーのボタンだ!・・・ここで青のボタンを押してみよう!・・・さ、押して・・・」

グリップを持っているアクストが青のボタンを押す。

カチッ!
「あッ!あッ!あッ!だめぇ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!」

すると寿里が突然悲鳴を上げた。
優斗はすかさずスーツのポケットから飲みかけのペットボトルを取り出し、その底の部分をロープに添える。
そのペットボトルの中の水が大きく激しく波打っていた。

「おぉぉ――――――――――!!!」

観客からどよめきが起こる。

「このスイッチを入れたことで、ロープ全体に振動が発生するという一石二鳥の代物だ!どうだい?素晴らしい商品だと思わないか?」

「おぉぉ――――――――――!!!」

観客からやんや!と大喝采が巻き起こる。

「さ、君!どうした?向こうまで渡ったらゴールだよ」

ロープの強烈な振動に失神寸前の寿里に言い放った。

「あぁ~~~~ッ!ん!ん!んん~~~ッ・・・あんッ・・・」

脚が痺れ、力が抜けていく感覚を受けながらも、寿里は気力を振り絞って歩もうとする。

「あッ!・・・あ"ぁぁぁッ~あぁぁぁ~~~~~~~~~~ッ!・・・あぁ~ッ・・・あッ!・・・」

ロープと突起から受ける強烈な刺激が、寿里を絶頂の頂点へと導こうとしている。

「いやぁぁ~~~~~~ッ!逝っちゃう~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!」

ドサッ!・・・バタンッ!

寿里は数歩歩むと連なった五個の結び目を股間に埋めてしまい、それらの強烈な振動に弄ばれ、体を震わせながら逝ってしまった為に、脚を支える力が抜け、体のバランスを崩してしまい、床に崩れるように倒れ込んだ。

「あぁぁ~~~ッ・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

倒れ込んだまま寿里は動けなくなった。
またやんや!やんや!と歓声を上げる観客達。
蹲っている寿里に、優斗が近寄り声を掛ける。

「残念だったね・・・よく頑張ったよ・・・でもね、君にはゴール出来なかったから罰ゲームを受けてもらうよ!」

「え?・・・罰ゲーム?・・・」

寿里の言葉を聞く間も無く、優斗はアクストに指示を出して、寿里をステージ上へと運んだ。ステージと言っても広さは畳二畳ほどで、高さは50cmほどの簡易ステージである。

「何をするんですか?もう、やめて下さい!」

誰も寿里の声に耳を貸す者はいない。
観客達もステージの前に、身を寄り出すように鈴なりに集まって来た。
再びアクストに優斗が指示を出すと、二体のアクストが寿里の体を押さえ付けて、脚をM字に大きく開かせた。

「おぉぉ――――――――――!!!」
どよめく観客。

「いやッ!・・・いやッ!・・・やめてッ!・・・もう、やめてッ!」

頭を振って嫌がる寿里。
大きく開かれた寿里の股間は、筋がはっきりと分かるように食い込んでいた。
そこへ何かを手に持って優斗がステージへと上がる。

「これも今回の目玉商品の一つ、スーパーデラックスひかるMAXだ!」

観客達からやんや!やんや!と歓声が上がった。

「どうだい?このリアルな形状。しかも超極太で、長尺で、カリも大きいだろう?」

うん!うん!と頷く観客達。

「ひかると言う名の通りスイッチを入れれば本体は煌びやかに輝きだす。グリップ部もピンク色に発光するんだ!」

優斗は延々と商品の説明をする。
その説明は嫌でも寿里の耳にも入った。

(いやだぁ~・・・あんなのをあたしの中に入れるんだぁ~・・・しかもこんなにたくさんの人の前でなんて・・・絶対に嫌ぁ~~~)

恐怖に震える寿里はマスク内で顔色が蒼白になる。
ひとしきり説明が終わると優斗は身を屈めて、レスキュースーツ越しに寿里の秘裂にバイブを押し付ける。

「いやッ!・・・やめて、やめて下さい!」

寿里は頭を左右に振って懇願する。

カチッ!
ウィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!
「はぁ~~~~ッ・・・あぁぁ~~~~ッ・・・」

「おぉぉ――――――――――!!!」

スイッチが入りバイブが振動を始めると大歓声が上がった。
バイブはスーツ越しに押し付けているので、寿里の秘壺には侵入は出来ないが、バイブは寿里の股間に少しの窪みを作り、そこでバイブのヘッド部がウネウネと動いていた。

「あッ・・・くッ・・・はぁ~~~ッ・・・」

それだけの些細な刺激に、寿里は苦しめられる。

カチッ!

おもむろに優斗はスイッチを切り、寿里に話し掛ける。

「君!このスーツを脱いでくれないか!・・・このままじゃ、スーパーデラックスひかるMAXの良さが伝わらないんだ!」

「(え~~~ッ!?)・・・無理です!無理です!(素顔なんて晒せません!)・・・」

再び頭を左右に大きく振って拒否する寿里。

「なんだって~ッ!君はまだわからないのか!」

優斗は怒声を飛ばす。
観客達も、身勝手だ!横暴だ!と口々に寿里を非難する。

(いやぁ~・・・着装を解いたら、あのおっきいバイブがあたしの中に突っ込まれる・・・それにみんなにあたしの顔を晒しちゃう・・・)

優斗は寿里を詰り、観客達は助けてくれ!助けてくれ!と寿里に大声で攻め立てる。
頑なに拒否し続ける寿里に業を煮やした優斗は、サーンとシーカを呼び寄せて、耳元でなにやら囁いた。
するとシーカが観客の一人の首を両手で掴み吊り上げてしまった。

「この男の首をへし折るでゴンス!」

「助けてくれ―――!」

吊り上げられた男が寿里に対し叫んだ。

(そんなの・・・絶対に茶番よ!・・・・・・でも・・・でも・・・もしもの事態に及んだら・・・)

寿里は完全に崖っぷちに追い詰められた。
吊り上げられた男の顔を見ると、血の気がどんどん引いているのがわかった。

「もう、やめて!着装を解いてスーツを脱ぐから、その人を解放して!」

その言葉を聞くとシーカは、あっさり男を解放し、その男も何事も無かったように、鈴なりになっている観客の一部に戻った。

(・・・・・・やっぱり茶番劇じゃん・・・)

恨めしそうに、その男を見つめる寿里に優斗が耳元で囁く。

「さぁ、脱げ!」

(でも・・・きっと・・・先輩なら・・・あたしのことがわかったなら、やめてくれるわ!)

寿里は優斗を信じて着装を解いた。

-しかし、寿里の受難は、まだまだ続くのであった。-