BLUE SHOCK

その日、ライブマンの女性リーダー、ブルードルフィンこと岬めぐみは探していた。
何時来るかわからない宿敵・ボルトに備えて、自分の考えた練習メニューから逃げたレッドファルコン・天宮勇介とイエローライオン・大原丈の二人を。

「見つけたらとっちめてやるんだから!」。
青のジャケット、白のミニスカートがよく似合う知的な美貌は、真っ赤に染まり、へたれコンビの情けなさを呪っていた。
愛用の自転車を漕ぎながらそんなことだけを考えている。頭脳がある割りに結構無茶である。恐ろしい。

そのとき。
不意に、爆発が起きた。自転車はひっくり返り、めぐみは転倒。
振り返るとそこには化け物を引き連れたけったいな格好をした青年が立っていた。
「ケンプ!」
めぐみが呼んだ彼の名前。
彼こそ頭脳こそ無謬と信じ、地球を天才だけに染め替えようとする組織・ボルトの幹部、ケンプであった。
まあ普通に考えればただのアホだが、そのアホが優秀な頭脳を持ったから手に負えない。
彼は化け物をよびつけ「これは頭脳獣イカリヅノー、ライブマンだ。行くがよい!」とけしかけ自分は木陰に隠れた。
(フッ・・・怒りを吸い取りエネルギーにするイカリヅノー。ライブマンの怒りを吸い取り大いに暴れよ!)
こんなことを考えるのであれば、自分で攻撃すればいいのに。

さて。
「頭脳獣ね!覚悟しなさい!ブルードルフィン!」と叫んで、
ライブマンの紅一点・イルカをモチーフにした丸いマスク、あらゆる攻撃に耐えうるよう強化された、
胸にイルカをあしらった青と白のライブスーツに身を包んだブルードルフィンに変身し、
片手にライブラスターの剣型を持って飛び掛る。
が、「ああ」っと色っぽい喘ぎとともに、地面に倒れる。
「な、なにこれ、私の力が・・・」体をくねらせながら、よろよろと立つ。
イカリヅノーに、エネルギーを吸い取られたのだ。そんなことはブルードルフィンには解らないので、
「な、なんなのこれ・・体が飛び掛るたびだるくなる・・でも負けないわよ!」
エイッと、気持ちで飛び掛る。
火花が散るほどに、相手に打撃は与えるのだが、
「うああっ!」「くううう・・」「力が・・・入らないわ・・・」
そのたびブルードルフィンのほうが怒りの力が抜け地面に倒れる。転がる。色っぽい喘ぎと叫びが、より激しくなる。
何がなんだかわからないが、ブルードルフィン、接近戦は諦め、ライブラスターで銃撃に切り替えた。
よけないので命中はするが、厚い甲羅で覆われているせいか、ぜんぜん平気である。
(なによこれ、今までと相手がまったく違うじゃない!)
やがて、ケンプが命じる。「イカリヅノーよ、決着をつけるがよい!」
イカリヅノーの両手が光り、二つの玉になる。それをブルードルフィンに向かって放った。
「きゃああああ・・・・!!!!」
たまらず、叫び声とともに吹っ飛んだ。ピクピクと震えて、ブルーは、動かなくなった。
ケンプは難なくきれいな体のフォルムをしたブルードルフィンを抱え上げ、その場を去った。

レッドとイエローが、ブルーが変身した電波を辿ってきたときには、影も形もなかった。

ところ変わって、ここはボルトの本拠地、ヅノーベースの一室。
ブルードルフィンは、目を覚ました。あたりを見回す。薄暗く、何も・・・ないと思ったその時。
自分が椅子に縛り付けられていることに気がついた。
マスクのバイザーにはひびが入り、きれいなスーツの胸に爪で引っかかれた痕があり、
手は後ろ手に、足は椅子に、枷を嵌められていた。
「起きたかな、ブルードルフィン、いや、岬めぐみ」見上げると、ケンプの姿が。
「どういうこと、ケンプ!放しなさい!」
「これは面白い。縛られているのに、放せとは。いやさっきまでここにはビアス様とマゼンダがいてね。捕らえてきた君をどう料理するかで考えていたのだがなかなかいいアイデアがでなくてね。天才ばかりのすばらしい頭脳集団も、形無しだな。」
「私をどうする気よ!」
「これは気が強い・・・さぞかし別室で眺めておられるビアス様や、マゼンダも喜ぶだろう。まあ、どこまで持つやら。」
「なんですって・・・」
「岬めぐみことブルードルフィン・・・君には今からほかの二人をおびき寄せる餌になってもらう。いまから再びイカリヅノーと戦ってもらう。わざわざ悪趣味なスーツも直したのだからな・・・精一杯がんばってくれたまえ。それでは。」気障と嫌味を残し、消えた。
待ちなさいよ、との叫びを無視し、去ろうとするケンプにブルーはライブラスターを発射する。だが、消えた。「・・・ホログラムだったの?」呆然とするブルードルフィン。そこにさっきのイカリヅノーが現れた。
ブルードルフィンは、ホルスターからライブラスターを抜いた。

「はっ!えい!」
そのころ、ブルードルフィンにもこの頭脳獣への対策が見えてきた。どうやら怒りを吸い込んでパワーにしているようだ。ならば、落ち着けばよい。
なるべく怒りを静めるようにした。だが、なかなか頭脳獣を前にして思うようにいかない。
その間にも、どんどん怒りが吸い取られていく。残るのは倒せない焦りばかりだ。
ライブラスターの剣が折れた。
「ドルフィンアロー!」ブルードルフィンは二匹の向かい合ったイルカの形をしている弓を取り出す。正義の光が形作る矢を放つ。
刺さった。が、イカリヅノー、平然と矢を抜いた。(そんな、馬鹿な!)
あろうことかそれをブルードルフィンの胸めがけ投げたではないか。
火花。命中。横転。痛みにのたうつ。「ああっ!!く、はああああ、ううう」
胸が黒ずみ、イルカのマークが判らなくなった。
バイザーも割れた。(こんな、こんなはずじゃない!)
痛みで起き上がれないブルードルフィンの下腹部を、イカリヅノーが踏んづける。足の爪がスーツに食い込む。痛みにのたうつ。爪あとが下腹部に残る。
それだけに終わらず、蹴りをぶち込む。ドルフィンアローでぶん殴る。
ただ力なくあちこち転がる。
ブルードルフィンの焦点は合わなくなっていった。気絶もできない痛みと、疲労とで。
それでも時々時折飛ぶ意識。そのたび地獄に戻る。
起こされる。殴られる。膝をつく。
マスクはボロボロ。
スーツは鮮やかな青と痛々しい爪あと。
純白に血と傷跡。
陰部は快感が漏れそうになっている。
もう立つこともままならず、気絶もできず、ブルードルフィンはその場に倒れ伏した。
そんなブルーの陰部を、イカリヅノーは舐めはじめた。
(い・・・嫌っ・・・)
一見あるように見えないヒップは、日々鍛えられた体と白い光沢あるスーツのおかげで、実に柔らかく触り心地のいいものになっていた。
さらに、触られる。爪を尻から、太腿へ。感触をなぞるように、嫌らしく。
「あああ、ああ、ひっ、あああ」ブルードルフィンの喘ぎもまた、この頭脳獣の性欲を倍増させた。
「離しなさい!離せ!」襲い来る快楽に支配されないようにと、ブルードルフィンの理性は叫んだ。
舐める。舐める。舐め続ける。喘ぐ。否定する。あがく。
やがて性欲攻撃が止んだ。スーツ越しからでもわかるほど、ブルードルフィンは汗だくだった。
快楽で体は奮え、便と愛液が漏れている。
(こんなのありえないわ!わたしは超獣戦隊ライブマン・ブルードルフィンよ!)
パンパンパン!ライブラスターの光線が自分に向けられた。イカリヅノーが自分に発射したのだ。
混濁した意識が、元に戻る。
そしてイカリヅノーは、乳首をいじり始めた。
彼はどうやら、ブルードルフィンの中々豊満なバストをいじるのを、後の楽しみにしていたようだ。
青いタイトなスーツのおかげで、隠れられない乳首が突き出ている有様は、敵味方誰も口に出さないが、オスの性的興奮を呼び覚ますには十分だった。
隠れた美乳を前に突き出して戦う。それはスーツデザインも相まって、実に綺麗だった。男は惚れ、女は嫉妬した。
いまそれが犯されている。
バイザー越しの目は、哀願に満ちている。それが獣性を呼び覚ます。
リズミカルに、興奮して浮き出た乳首はいじられるのを待っているかの様だった。
コリコリ、クイクイ、ピチャピチャ。コリコリ、クイクイ、ピチャピチャ。乳輪をひねる、立たせる、刺激をあたえる。
さらにイカリヅノーは乳首と同時に、刺激されず愛液を出しかねていた陰部に象徴をつきさしピストン運動を始めた。
胸と陰部。絶えられない刺激。悲鳴が口から迸る。
頭には電流が走り、意識がなくなり始めた。

「ふ・・ふっ・・いいいいい・・・や・・・あ・・・」
胸からも愛液が飛び出し、全身汗と快楽と痛みでのた打ち回る。それでもイカリヅノーは行為をやめない。
ガクガクガク。「い、いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」

ブルードルフィンは絶叫して、動かなくなった。
動かなくなったブルードルフィンを、イカリヅノーは放り捨て、その場を去った。

その後、レッドとイエローの声がして、目を覚ますと、あの公園の芝生にいた。
夢かと思った。
しかし、スーツの股が裂け、愛液が放出された痕があった。
まともに歩けないブルードルフィンは、イカリヅノーへの復習を誓い、無の境地を取得することで果たした。

だが、心には屈辱がはっきりと残ったままになった。